大阪経済大学 17歳からのメッセージReport2001

大阪経済大学 17歳からのメッセージReport2001 page 4/40

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大阪経済大学 17歳からのメッセージReport2001

2何かができる~今の十代に伝えたいこと?自分の言葉で本音をさらけ出す??皆さんのすばらしい作品を読ませてもらった。一番心に訴えかけてくるのは、やはり、自分の言葉で本音を語っている作品だ。とくに、恥ずかしい自分をさらけ出している部分がぐっとくる。?僕は小学校五年のときから漫画を画いていた。中学になると漫画のような「オタク」は迫害されるので、隠れて画いていた。自分を出すのが不安だったし、母親の期待や世間体に合わせようとしていた。だが数学教師になって一カ月目で辞めようと思った。数学は自分の頭で考えさせるのが大事なのに、良い点をとらせる受験用の教えを続けているのがつらかったからだ。そんなとき、自分は漫画が本当に好きなんだと痛感した。他人に合わせて生きてるのは楽だろう。だけど社会的なランクや親の希望、他人からの評価、安定した収入といったものに目が行くと、自分が本当にやりたいことが見えなくなってくる。素のままの自分、本当に好きなこと、やりたいことを取ったほうが最終的には幸せだと思う。?皆さんも子供の頃には、たとえ情なくて恥ずかしいことであっても、本当に好きなことがきっとあったはずだ。「自分らしさ」とは、何事もそつなく、美しくこなすことではないはず。情なくて恥ずかしくて、自分でもがきながら求めていくものだと思う。批判を怖れて、隠すのではなく勇気をもって出そう。それが自分の心から湧き出る言葉探しだと思う。?漫画家江川達也氏?講演?応募総数は、全国から7412点。?熱気と感動に包まれた、授賞式と講演会。?江川達也●1961年愛知県生まれ。83年愛知教育大学教育学部卒。名古屋市内の中学校で5か月間、数学教師として勤務した後、漫画家をめざし、1984年「BEFREE」でデビュー。代表作は「東京大学物語」「まじかる★タルルートくん」など。?2002年に創立70周年を迎える大阪経済大学。今回はその記念事業の一環として「第1回高校生フォーラム・17歳からのメッセージ」と銘打ち、全国の高校生から作文・エッセイを大募集しました。?応募総数は予想をはるかに上回る7412点。北海道から沖縄まで、まさに全国から熱いメッセージが集まりました。事務局では応募者数と秀逸な作品揃いに、当初予定よりも入賞者数を大幅に拡大。厳正なる審査の上、グランプリ6点、金賞16点、銀賞104点、特別賞2点が決定し、去る7月24日、大阪経済大学内にて、授賞式及び漫画家・江川達也氏による講演会を行いました。?当日は沖縄をはじめ、全国から多数の入賞者が出席し、会場はその晴々しい笑顔と熱気で埋めつくされました。授賞式は、井坂健一・大阪経済大学理事長の挨拶で幕を開け、作品の審査講評の後、各賞の入賞者名が全員発表されました。一人ひとりの名前が呼ばれる度に、会場は大きな拍手で包まれ、互いに歓びを讃えあう和やかな雰囲気。山田達夫・大阪経済大学学長より、各賞の代表者にそれぞれ、表彰状及び奨学金が授与されました。?式後は人気漫画家、江川達也氏をお迎えして、今回の受賞作品についての感想を伺った後、トークディスカッションとして、江川氏に様々な質問について答えていただきました。また「何かができる?今の十代に伝えたいこと」と題した講演会では、江川氏の高校時代の思い出や、氏の漫画に込められたメッセージ、さらに今の高校生に伝えておきたいことなど、多彩なお話しを伺い、中には身を乗り出すようにして聞き入っている受賞者の姿も見受けられました。?こうして、授賞式と講演会はつつがなく終了、満場の拍手でその幕を閉じました。?