17歳からのメッセージReport2002

17歳からのメッセージReport2002 page 25/32

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17歳からのメッセージReport2002

銀賞これは、故・ケビン・カーター氏によって撮られた写真のタイトルだ。飢餓で苦しみ、うずくまる少女と一羽のハゲワシがその少女をじっと見つめる姿が写し出されている。私が初めてこの写真を見た時、『なぜ、彼は、フォトジャーナリストである前に、一人の人間として、少女を助けようとしなかったのだろう』という非難の気持ちでいっぱいだった。しかし、少女の傍に立つハゲワシの姿を見てはっと気付いた。『ハゲワシは、内戦や飢餓で苦しむ人々を恵まれた環境の中で、ただ見ているだけの私なのだ』と感じた。日本で暮らす多くの人々は、身の危険を感じながら生活していないだろう。しかし、この写真を通して、世界では、毎日、鳴り響く銃声に怯えながら生活する人々や、泣く力さえ無い飢えた子供たちがいることを改めて考えさせられた。私は、生涯、この写真を決して忘れないだろう。そして、もっと多くの人に、この写真を見て、今の世界の現状を知ってほしい。僕が「有事」という言葉を知ったのは、今からほんの一週間ぐらい前のことだった。朝、ちょっと大人になった気分で新聞を広げてみると、そこに有事についての記事があった。有事というのは、自国を守るために武力行使をする、つまりは戦争をすることらしい。だが、新聞の記事には、「戦争は自国の利益を求めるために他国へ攻めることで、目的の違いから有事は戦争とは違う」と書いてあった。そして、今、日本で有事が認められようとしているらしい。結局、日本は五十年前の悲劇を忘れて、また同じことを繰り返すのだろうか。いくら目的が違うからといって、兵器を使うことに変わりはない。むしろ、戦争を肯定するために、言い訳をしているような気がしてならなかった。世界各地で起こっている戦争が、また一つ増えようとしているのだ。そんなことには決してなってほしくない。そのためには、次世代を担う僕達が頑張らなくてはならないと思った。「平和を探しているんですが、どこに行けば良いでしょうか」と戦争が問う。そして僕は「このまま止まって、何もしない事も、あなた自身23「毎日、東京都の人口並みの子供達が、飢えで死んでいる。これは戦争よりも何よりもひどい事だ」。私は、先生が言ったこの事実に、ひどく心を締め付けられた。そして私をもっと引き付けた言葉は、次の言葉だ。「発展途上国の人は、目の前に牛がいても先進国へ輸出用牛のため食べられないのが現状だが、もし先進国民が五回に一回肉料理をやめたなら、世界中の飢えは解決すると言われている」。私は今まで、飢えが発生するのはその国が貧しくて、人口分の食物を作れないからだと思っていた。しかし、それは私達が、彼らが作って食べるべき食物を輸入して奪っているからだった。何気なく友達と食べるハンバーガー肉1つのために、まだ幼い子供が何人も死んでいるかと思うと、これは戦争より、もっと複雑で冷酷な殺人だと思う。そして更に怖いのが、24時間手軽に肉加工食品を手に入れられる今、誰もが気軽にこの殺人犯グループの一員と化してしまっている事だ。しかし、私はこの事を知ってから手軽にハンバーガーを食べる事はなくなった。それらを食べる事により、多くの幼い命を奪っている事を、決して黙って見過ごしてはいけないと、私は今深く思うからだ。二〇〇一年九月十一日、数千もの命が散った。ビルに吸い込まれる飛行機は、今も私の脳裏に焼きついている。しかし、その言葉に変え難い惨劇に対する米国の答えは、あろうことか「報復」であった。「待ってました」と言わんばかりの早い対応。―――信じられなかった―――。確かに大量殺戮の遺族の悲痛は、身の毛がよだつくらいよく分かる。いや、私みたいな子供にこの苦痛分かってたまるか、と言われるかもしれない。いずれにせよ、殺戮が殺戮を生んでどうするというのか。報復もまた間違いなく多数の死者を出す。無くなっていい命など、この世に存在するのだろうか。報復は将来、我々の意識が薄れた頃に必ず新たな報復として返ってくる。この汚れきった死の螺旋を永遠に続けて、人はいったい何を得るというのか。私はブッシュ大統領に、そして皆にこう問いたい。これから、みんなはいくつの生命の誕生を目にしますか?これから、みんなはいくつの生命の死を見殺しにして行くんですか?そしてみんな自身、これからどれだけの〈ミンナ〉を殺していくんですか?と。私はある日、一枚の写真と記事を目にしました。そこには数冊の本にかこまれ、満面の笑みを浮かべるアフガンの一人の少女の姿がありました。その少女の切実な想い。それは、「本が沢山ある日本に行きたい」という事。本を沢山読み、祖国の子供達のために先生になりたいと夢を抱いているのです。私の日常生活で当たり前の様に存在する本。アフガンではその本が足りず、子供達の夢がさえぎられてると言うのです。でも、私はそれだけが理由では無いと思います。アフガンでは、子供達が手に銃を持ち戦争に出ます。その事実は、本だけでなく勉強をする時間や環境が整っていない事を意味します。また、戦争によって子供達の夢や希望、そして魂までもが殺され、死んでいってしまうのです。少女達はただ本が読みたいがために、このような事を言ったのでしょうか。彼女はきっと本よりも平和な時を感じていたかったのでしょう。沢山の「本」に囲まれた時の中で、先生として愛する祖国の子供達に夢や希望を与えたかったのでしょう。少女と同じ地球に住む私達――地球人は真の平和の意味を再確認し、永遠の平和を約束しなければなりません。全ての人類が夢に見、ずっと逢いたかった「平和な時」を目指して…。今世界中に内戦が起こっているのに何も日本は手を貸さない。どうして助けてあげないのか?世界各国がもっともっと助けてあげないと貧しい国は飢えや飢饉で苦しんでいる。自分さえよければいいのでしょうか?日本もいつ食糧が無くなるか判らないのに、サッカーもいいけどもっともっと助け合いが必要です。日本は農業の国なのにだんだんする人がいなくなってきた。若い人がどんどん農業をするべきだと思います。自給自足にしないといつ食糧が無くなるか判りません。輸入に頼っていてはいけないと思うのです。もっと世界を見て下さい。貧しい国を助けてあげて下さい。高槻高等学校(大阪府)釆野優さん平和について大阪朝鮮高級学校(大阪府)尹梨香さん本が沢山ある日本に行きたい。千里国際学園千里インターナショナルスクール(大阪府)杉原末里子さん戦争よりも残酷な事・・・県立安古市高等学校(広島県)小山美穂さん少女とハゲワシ県立こやの里養護学校(兵庫県)片山雄大さん平和について県立徳山高等学校(山口県)梶川駿介さん戦争と有事県立徳山高等学校(山口県)亀井宏樹さん遥か彼方へ