17歳からのメッセージReport2002

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17歳からのメッセージReport2002

受賞作品選考会レポート22002年、創立70周年を迎える大阪経済大学。その記念事業の一環として昨年初めて開催された「高校生フォーラム・17歳からのメッセージ」。好評を受けて行われた第2回の応募総数は、昨年の7412点を大きく上回る14478点。今回も北海道から沖縄まで、全国から寄せられました。14478点の内訳は、テーマ①「今までの自分、これからの自分」5167点、テーマ②「人とのふれあいの中で…」3448点、テーマ③「日本のここが好き、ここがきらい」1937点、テーマ④「平和について」3926点。第1次選考で学内の教員10名が全応募作品を読了し絞り込みが行われた後、去る9月10日、大阪経済大学内にて最終選考会が行われました。選考にあたった審査委員は読売新聞編集部論説委員長加茂紀夫氏、進研アド編集部編集長高山裕司氏、本学理事長井阪健一、学長渡泉、教員からは近藤直美、田野大輔、林遵、林由子、古宮昇、草野真樹、平等文博、鈴木滋、重森暁、藤原忠毅。学生からは佐藤雅子さん、久保康一さんの計16名。作品は、希望、不安、怒り、悲しみなど人それぞれの複雑で繊細な心の内を見事に表現した個性的なものばかり。文章の完成度、素直な感情を表現できているか、おもしろさなど、各テーマとも選考基準が難しく、審査員の皆さんを悩ませました。そして厳正な審査によって、グランプリ各テーマ1点、金賞12点、銀賞に101点が決定。西日本地区の高校生が受賞の大半を占めた結果となりました。こうして、来年の開催への期待を新たに、第2回選考会は幕を閉じました。近年「若者」というだけで問題視されていますが、今回の作品を読んでみて、私が予想していた通り、外見は茶髪であっても、やはり心根は素直で若いんだ、ということに安心しました。時代が変わっても、感じることはそれほど変わらないんですね。また、世相的には暗く、先行きが見えない現代でも、高校生たちは未来を見つめていることを嬉しく思い、そして皆さんの将来に対して、私たちは、大人として絶対的な責任があるということを改めて感じました。特に印象に残ったテーマは「人とのふれあいの中で…」。核家族主流の今、家族の何気ないぬくもりや助け合いに対して、強い憧れがあることを切々と感じました。17歳とは多感な時期であり、また自分の変化や成長を自覚しはじめる、とてもいい時代。作品を通して、17歳たちのそんな素敵な素顔を垣間見た気がします。素直で多感な17歳の素顔を見た。400字の限られた文章量で自分の思ったことを表現する。しかも、より具体的に、そして何より読む人に分かりやすく書くのは、本当に難しいことです。そしてその難しいことを皆さんに求めるのが、このコンテスト。つまり、選考基準は読み手にきちんと伝わっているかどうかにあります。今回14000人以上の高校生が、自分の考えを伝えようとペンをとったことは、たいへん素晴らしいことです。しかし、なかなか「伝わる文章」は書けていません。文章を書き慣れていないと、400字の短い文章ではおさまらず、短くしようとすれば抽象的な表現になってしまい、かえって文章が分かりにくくなってしまうのです。ですから年に一度だけではなく、ぜひ時々書いてみてほしいと思います。回を重ねるうちに、自分の考えていることを文章や言葉できちんと伝えられる力がつきますよ。自分の思いを「伝える」ことは難しい。第1回を凌ぐ応募総数14478点。秀作揃いに審査員も多岐亡羊の感。進研アド編集部編集長高山裕司氏読売新聞編集部論説委員長加茂紀夫氏