17歳からのメッセージReport2003

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17歳からのメッセージReport2003

17歳からのメッセージ?[受賞作品集]??銀賞? 12意味分からん。これが今、自分自身を振り返り思う言葉だ。私は、最近、ぼうっとしながら考える、自分のことを。自分は何がしたいのか、未来に何があるのか、などと、別に意味もなく考えてしまう。結局、何の答えも出ないし、何も見つからずに終わってしまう。というより、何も見出そうとしていないのかもしれない。分からない。高1の時、5人くらいの友達と、何のために生まれてきたのか、何のために生きていけるのか、という疑問について、話し合ったことがあった。けっこう真面目に考えたけど、結局何の答えも出なかった。でもその時に、誰かが言った。その目的を見つけるために生きるんだ、と。その時は、みんなで盛り上がっただけで終わったが、今、その言葉を思い出してみて、なんとなく、本当になんとなくだが、この最近の疑問に対して答えが見えたような気がした。見えそうで見えない答えを考えている時に、ある人が私に言った。たった十六、七年生きたぐらいで、自分のやりたいことや、夢を見つけられるはずがない、と。この言葉を聞いて私は思った。今、自分が生きる意味や未来について疑問に思うことは悪いことではないけど、悩んでもしかたがない。自分が思うままに生きよう。これまでもそうしてきたけど、もっと気持ちよくこれからを走っていきたい。走れ。「お母さん、ありがとう」。これが、十七年間生きてきた中で最も強く思うことです。不登校に先立って、学校へ行ったり行かなかったり、遅刻したりする「さみだれ式」というものがあります。私もこの「さみだれ式」を経験し、不登校になりかけたことがあります。学校へ行かなければならないという重圧から毎朝もどしました。自分の居場所が分からなくなって、目に力を入れなければ自然と涙が溢れてしまう日々が続き、鋭い目をするようになりました。それでも学校へ行かなければと思い苦しみました。そんな私へ母は、「学校が辛いのなら学校へ行かなくてもいい。それで貴方の人生が決まってしまうわけではないのだから」「貴方が生まれてきて、貴方からいろんなことを学んで、それがお母さんの幸せだから。どんな貴方でも大好きだから。貴方がいてくれる、それだけでいいのだから」と言ってくれました。学校へ行かなくていいと世間体を顧みずに言ってくれた言葉が枯れた心に染みわたっていきました。嫌われ者だ、一人だ、と思っていた私に居場所を与えてくれました。母も辛かった筈なのに、傷ついた私をそっと包んでくれました。勉強よりもしつけよりも大切なこと。優しさや温もりや思いやりを教えてくれました。私は母へ抱えきれないほど感謝をしています。これから先、何があってもこの感謝と、人の温もりを忘れずにいこうと思います。私は今まで何もかもに対して、ただ、やらないよりはましという気持ちでいろいろなことをしてきました。たとえば、挨拶をとってみても、同じことです。学校へ行く時に知っている人に会ったとします。その時、「おはようございます」や「いってきます」など、言わなければならないという気持ちで、今まで言っていました。けれども、そんな私に対して挨拶した相手の方はにこにこしながら「おはよう」や「いってらっしゃい」など私とは何か違った挨拶でそう言ってくださいます。また、知らない人にも「おはよう」などと言われるときもありますが、やはり私の挨拶とは何かが違いました。けれども、私はすぐにそれが何なのか気付くことができました。それは、挨拶に心が込もっているかいないかの違いだと思います。たったそれだけのことかもしれないけれど、挨拶を交わされ元気になることもあります。そして、その挨拶はその人の心を映すものなのかとも思いました。また、挨拶はよく一日の始まりなどといいます。その日を楽しく元気に過ごすには、初めの挨拶を元気良く心を込めてすることだと私は思っています。この他に掃除なども一生懸命にやろうと思えば、綺麗になるのではないかと思いました。私はやることに対して、心を込めたり、一生懸命にやっていったりすることで、今までのなんとなくやっていた自分を変えていきたいと思います。この一年で変わったこと。それは、本をよく読むようになったこと。ペンだこの大きさ。0.5ミリほど視界が高くなったこと。早起きができるようになったこと。いろんな人に出会ったこと。この一年で変わったこと、もっと自分を磨きたいと思うようになったこと。そして、自分自身を好きになろうという心。この一年で変わりたいこと。それは本をもっと読むこと。ペンだこの大きさ。時間を無駄にしないこと。反省を次につなげること。途中でめげないこと。出会いを大切にすること。この一年で変わりたいこと、次はないということ。もう二度と戻ってはこないということ。そして、自分を磨き好きになるということ。今すること。今することといえば、今この時を精一杯全力で生きるということ。一言で語り尽くせない苦労をするということ。そして楽しむということ。今すること。今することは、ただひたむきに我が道を歩むということ。少しずつ自分を変えながら、進むということ。今すること。目の前のものに手をつけるということ。ただそれだけだと私は思う。それは突然の出会いだった…。ある日、私はすごい吐き気におそわれ、食欲が激減した。そしてそれは一週間ぐらい続き、心配になり病院に行くことにした。病名は自律神経失調症という極度の緊張とストレスによるものだった。それを聞いてからの私は何かにとりつかれたように人にばかりあたったり、何も手につかなくなっていた。いや、今思えば病気という理由で何もかもから逃げていたのかもしれない。でも、この病気のおかげで私は自分を見つめ直すことができた。今までの自分は十五歳にもなったんだし大人なんだとばかり思って、大人のふりばかりしていた。でも大人はもっと大きいものであり、私にはほど遠いものだった。大人、それは自分に強くて、みんなのことを本当に心の底から考える人。私は今そう思っている。それとともに、これからは絶対にそういう大人になってみせる!という強い意志もわきあがった。今も時々、病気にたよっている自分がいて本当に嫌だし泣きそうにもなる。でも、その自分にうち勝った時、私は本当の大人になれるんだと思う。大人になっていく上で、今の自分は本当に大切だし、見逃してはいけない存在だ。私は違う自分に出会ったことで、自分をみつめ直し、これからの時間を大切に生きていくことに気がつけたのだ。みんなもいつか、違う自分に出会う時がくる…その時は負けずに立ち向かっていってほしい…。「生きる―生存すること」辞書にはこうある。私にとって生きるとは呼吸・飲食・排泄・睡眠で命を永らえることではない。毎日充実して自分なりに納得のいく生活が送れるということだ。では今”生きて“いるのか?答えはNOだ。本当はもっと生きなけ熊本学園大学付属高等学校(熊本県)後藤英之さん今思うこと熊本学園大学付属高等学校(熊本県)小堀美穂子さん母から学んだこと鹿児島市立鹿児島女子高等学校(鹿児島県)坂上さとみさん自分をこう変えたい鹿児島県立種子島高等学校(鹿児島県)坂元悦子さん自分を見直す京都学園高等学校(京都府)作屋亜友美さん違う自分と出会った時…山形県立米沢商業高等学校(山形県)鈴木志織さん死んでいた自分を生き返らせる時