17歳からのメッセージReport2003

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17歳からのメッセージReport2003

17歳からのメッセージ?[受賞作品集]??銀賞?が、顧問の先生が仕切り始めると民主的でなくなる。自分の思い通りになるまでひたすら説得し、何度も多数決をとらせるからだ。これでは結局、みんなこの先生の言いなりになるのにすぎない。現在の世界の内実も、それと大差ないと思う。例えば、近年のアメリカの行動に疑問を抱いている人は数多くいる。難しい政治の話はわからないが、結局のところ、『グローバリズム(汎地球主義)』を唱えながら、やっていることは先進国の『ユニラテラリズム(自国益主義)』なのでは、と思うことはある。自分の行動は全て正義であり、それと違っていたら絶対悪であるという、現実にはあり得ない安易な二元論を信じている、自分勝手な子供のようにすら思える。だが、待てよ―とも思う。部活でも世界規模でも、自分勝手に振る舞う相手に反論する余地は、幾分かはあったはずだ。『グローバル社会』とは、対等の『友達』を作るシステムであって、主従関係作りはしないはずだから。他の水準に合わせるだけでなく、お互いの長所を取り入れ、高め合ってこそ、本当に『グローバル』なのだと思う。多少の自己主張もときには大切だ。本当の『友達』なら。私は、沖縄生まれの沖縄育ちだ。小さい頃、暑くて、雪の降らないこの島が、あまり好きではなかった。最近、「沖縄」からの歌手や芸能人たちが多く出てきて注目を集めている。県産品もよくテレビで見かけるようになった。そうなってくると、私も周りに流されて、沖縄が好きになってきたらしい。沖縄に住んでいるというだけで、何か誇らしい気持ちになってくる。周りの人たちにもっと、沖縄を見てもらいたいという気持ちも湧き起こってきた。だけど、私は周りに沖縄人だといえるくらい、この島のことを知っているだろうか。沖縄には、お盆や清明祭などで親族が集まって団欒する機会がある。その時に大体の人がおじい、おばあと方言で喋っている。方言の喋れない私は、その中に入ることができない。また、みんなの気分が良くなると三線の音に合わせて唄ったり、踊ったりもするが、やっぱり私はそれを見て、愛想よく手をたたいたりするだけだ。あげてみると、沖縄の文化について私は全然知らなかった。生まれた島なのに知らないなんてとても恥ずかしいと思った。沖縄には、たくさんのすばらしい文化がある。私も、もっと沖縄の歴史や文化を勉強して、胸を張って「私は沖縄人だ」と言えるようになりたい。そして、沖縄のすばらしさを周りの人々に伝えていきたい。まずは、おじい、おばあと方言で喋ってみよう。今年も春がやって来たので、植物は元気になり彩り豊かな日本が仕上がった。春の日本といえば、桜を連想される方も多いだろう。すき透ったピンク色が暖かい春の日ざしに光る。そんな穏やかな今この時にも世界を広く見れば、地球環境の破壊が深刻な問題として浮上してくる。ドイツのあの有名な黒い森シュバルツバルトも地球環境破壊の酸性雨のためにその美しさを失いつつある。葉の色が黄変(?)し、苦しんだ葉っぱたちはやがて、落葉し、光を失った木はやがて枯れてゆく。誰が美しい森林をこんな無惨なものにしたのか?そんなことは考えるまでもない、私たち人間が加害者なのだ。自己中心的な思いを抑えることのできなかった私たちは、地球の誇りである自然を傷つけた。そのことに気づいたのであろうドイツという国は、原因である工業地帯の排出ガスを減らそうと穴埋めをしている。このことはあたり前のように思われるが、大変な努力を要するだろう。しかしそれは、私たち人間のこれからの課題でもある。産業革命によって犠牲にされた自然を私たちができる全ての力を持って守ってゆくことが彼らへの償いのたった一つの方法だ。私たちが誇らしく生きてゆくために、汚れた自然を美しく、汚い人間を美しく。耳に手を当てる。風の音と共に聞こえてくる声は何か。飢えに苦しむ少年の物乞い。生まれてすぐに死んでしまう赤ん坊の泣き声。絶え間なく響く銃声。その銃声に怯える少女の涙。風よ、お前は何を伝えようとしているのか。戦争に苦しむ子供らの声か。強く吹く風よ、私らはお前の声を聞き逃してしまったのか。飢えや、戦争を知らない私らにはその声が聞こえなかったのか。私らには、その声を聞くことのできる耳があるのに。頭の上を見る。青く澄んだ空の向こうに見えてくるモノは何か。石油で体を汚したアザラシ。つり針が喉に刺さった水鳥。今では畑の燃えてしまった森林。砂漠となってしまった野原。空よ、お前は何が不安なのか。美しかった地球が滅びていってしまう様か。青く青く澄んだ空よ、私らはお前が見せようとするモノから目を背けていたのか。私らには、自分の豊かさの犠牲となってしまったモノが見えなかったのか。私らにはそれを見るための目があるのに。先日、ずっと前から読みたいと思っていた黒柳徹子さんの本を読んだ。黒柳さんはユニセフ親善大使として世界各国を飛び回っている。私はこの本を読んで自分の悩みがちっぽけに見えた。「どこの大学に行こうか。」大学に行ける人なんて世界を100人に見たら2人しか行けないという。何て贅沢な悩みなんだろう。黒柳さんは自分がどうしてあげることもできなくて「頑張ってね。」と言うことが精一杯の行為だった。それでも返す言葉はみんな同じだった。「あなたの幸せを願います。」明日死ぬかもしれない現状でも他人の幸せを願う。常に自分より周りの人。もし私達がこういった現状におかれたらどういった言葉を返すだろう。人の幸せを考えることができるだろうか。私達はお金があり食糧があり物があることが幸せだと感じている。でもその考えは間違ってると思う。幸せの価値は自分で決めることだが、人のことを考え、人の幸せを願えることが本当の幸せだと思う。こういった考えを大人にもってほしい。いつも犠牲になるのは、何の罪もない子供たちなのだから。私は聖カタリナ高校特進国際コースの1年生です。このコースで学び始めてから、「私は外国のことを学ぼうとしているのに、自分の国のことをよく知らないんじゃないか」と気づきました。来年の春、私たち1年生はニュージーランドに短期研修に行きます。研修中は、ホームステイをします。私はその時、ホストファミリーに日本のことを語れる自信がありません。「あなたの国のことを教えて。」と言われたとき、自分の国のことを何一つ語れないというのは恥ずかしいことだ、と思い始めました。結局私は、十五年もいる日本のことを何も知らないのかもしれません。そんな私でも、日本独自のもので、好きなものはあります。それは、浴衣と弓道です。両方ともピシッと気がひきしまり、背筋が伸びるような気持ちになるところが好きです。弓道をしている女性と浴衣を着ている女性はりんとしていて、日本人女性独特の美しさを感じさせます。私もこの二つが似合う女性になりたいです。「りんとして、美しい女性になりたい」。この気持ちを大事にしながら、さらに日本のことを知ってもっと日本という国の好きなこと、好きなものを増やしていこうと思います。そうすれば、自分の国、日本のことを、異文化の人に誇らしく語れる日が来ると信じて、その日が来るまで今は積極的に日本文化、日本という国について知っていこうと思います。長崎市立長崎商業高等学校(長崎県)長須美奈さん私等は沖縄県立名護高等学校(沖縄県)徳永尊子さん沖縄を学ぶ事から宮崎県立妻高等学校(宮崎県)鳥原由佳さん自然と人間聖カタリナ女子高等学校(愛媛県)日野祥子さんI don't know about Japan.大阪府立生野高等学校(大阪府)新熊愛由美さんあなたの幸せを願います25