17歳からのメッセージReport2003

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17歳からのメッセージReport2003

17歳からのメッセージ?[受賞作品集]??受賞作品選考会レポート? 222534点もの声が寄せられた第3回。予想を上回る秀作の多さに授賞点数を大幅拡大。2002年、創立70周年を迎えた大阪経済大学。その記念事業の一環として開催された「高校生フォーラム・17歳からのメッセージ」。好評を受けて行われた第3回の応募総数は、第1・2回を大きく上回る22534点。今回も北海道から沖縄まで、全国494校から寄せられました。22534点の内訳は、テーマ①「今までの自分、これからの自分」7153点、テーマ②「人とのふれあいの中で…」7029点、テーマ③「グローバル社会に生きる私」1521点、テーマ④「自由課題」6831点。去る9月8日、大阪経済大学内にて選考会が行われました。選考にあたった審査委員は読売新聞編集部論説委員長織田峰彦氏、進研アド編集部編集長高山裕司氏、(株)角川ホールディングス代表取締役社長兼C.E.O.角川歴彦氏、元・和歌山県立伊都高等学校校長松本公望氏、本学理事長井阪健一、本学学長渡泉、教員からは重森暁、山本恒人、藤原忠穀、藤嶋肇、草野真樹、近藤直美、城達也、古宮昇、田野大輔、藤本高志、佐々野卓実、土居充夫。学生からは村上篤さん、塩見真央さんの計20名。作品は、希望、不安、怒り、悲しみなど人それぞれの複雑で繊細な心の内を見事に表現した個性的なものばかり。文章の完成度、素直な感情を表現できているか、おもしろさなど、各テーマとも選考基準が難しく、審査員の皆さんを悩ませました。そして厳正な審査によって、グランプリ6点、金賞13点、銀賞に139点が決定。各授賞作品にひけをとらない素晴らしい作品があまりにも多く、急遽、新たに奨励賞を設け、186点を選定しました。こうして、来年の開催への期待を新たに、第3回選考会は幕を閉じました。読売新聞大阪本社論説委員長織田峰彦氏17歳だから見える世界を見た。何と、感性豊かな17歳の群像なのだろうか。作品に目を通した率直な感想だ。さわやかな余韻に包まれた。彼らは悩み、笑い、怒り、明日への希望、期待とともに不安も抱いている。17歳の視線は、これまで自分がたどってきた道、両親、友人らの手に届く範囲の人間、事象に向けられ、これから入っていく。だが、はっきりとは描けない社会を見据えている。17歳だから見える、17歳でしか書けない世界である。無垢な表現でもある。それを初々しい、と言い切るのは大人のごう慢であろう。彼らのメッセージを正面から受けとめなければならない。彼らの目線は確かである。私たちが失ってしまった大事なものに警告を発している、とも読める。一字、一字、気持ちを込めて書くことの大切さを改めて教えてもらった。進研アド編集部編集長高山裕司氏大人の責任を感じました!多くの作品に接し、今回も多くの気づきがありました。他人への思いやりの心や家族への気遣いなどが滲み出ている作品が多く、大人として安心もし、心強くも感じました。核家族化がいっそう進み、身内が少なくなっている分、家族に対する思いも強くなっているのではないでしょうか。ふだんの生活の中では上手く表現できなくとも、家族の絆の大切さを感じ、ぬくもりを求めている心情が伝わってくるすばらしい作品を読んで、私自身学ぶこともたくさんありました。多感な年齢だけに、さまざまな葛藤や迷いを抱いているのは当然ですが、そうした葛藤や迷いの中にいる自分自身に気づいている点が、皆さんの年代に共通する特徴のように感じました。また、先行き不透明な時代の中でも、自分の進路を前向きに考えていこうとする皆さんの姿に感動し、私たち大人の責任の重さを改めて感じました。四百字という限られた字数の中で、他者に感動を与えたり、共感を与えることは容易なことではありません。「起承転結」は難しいかもしれませんが、全体の構成、書き出しや結論(考え・意思)など、ちょっとした表現を工夫するともっとすばらしくなります。