17歳からのメッセージReport2004

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17歳からのメッセージReport2004

17歳からのメッセージ[受賞作品集]??銀賞?17く、嘘と偽りの重い鉄仮面をはずしたい…。最近ニュースを見ていると、事件をおこして逮捕された人の知人はみんな口を揃えて「普通」の人だったと逮捕された人のことを形容する。私はいつもこの様子を見ていて不思議な気持ちになる。一体「普通」とは何なのだろうか。「普通」というのはどこでも見かけるような一般的なことという意味だが、本当にそのような人はいるのだろうか。もしそのような人がいるとしたら、その人は本質的な「普通」ではなく、自分を押さえ込んで「普通」になろうとしている人のことを指すのだと思う。日本には「普通(=人と違ったことをしない)」を良しとする傾向があるように私には見える。そのため、「普通」じゃないと判断された者はおかしい人だという偏見を持たれがちだ。しかし、そういう人の中には、押さえ込むことなく自分を解放している人もいる。それは「普通」の人でいようと努力するよりもずっと自由でいられるのではないかと思う。私たちは「普通」と自分を比較して落ち込んだり、無理に「普通」になろうとしたりする必要はないだろう。「普通」とは全体的に見たときの平均であって、本質的に「普通」である人などいないはずだ。ひとりひとりがすばらしい個性を秘めていることを思い出そう。それを解放することこそが当たり前である社会を作っていくべきではないだろうか。最近、空を見上げることが多くなりました。澄んだ青色、雨が降りそうな灰色、夕焼けを受けたオレンジ色。なぜ空を見上げるようになったかというと、今まで無料だった駅の駐輪所が今年の春から有料となり、家から駅までの15分の、この中途半端な距離を歩くことになったからです。最初のうちは、自転車と歩きの時間が倍くらい違うため、行きはひたすら駅へ、帰りはまっすぐ家へ向かって歩いていました。しかし、ある日の帰り道、いつも横を通る神社の桜の木たちが、花を散らして青葉に変わるところでした。そしてそこに、ちょうどよい、キラキラした日の光が葉の透き間から見えて、とてもきれいでした。これは自転車に乗っていたら多分、気づかない風景だったと思います。歩くことでゆったりとした自分だけの時間を感じることができ、空を見ることでやさしいような、そんな気持ちになれるのです。空は、見上げると、思っている以上に高くて大きいです。私は「空を見る」というこんなささいな事だけど、毎日パワーをもらっているような気がします。だから私は空が大好きです。前はスピードが速すぎて、時間に追われすぎて、見えていなかったもの。今はマイペースで進むことで、見えてきたもの。それが、「私」、「空」。人を感動させる言葉ってどんな言葉やろう?と思う。私は言葉自体には人を感動させる力はないと思う。だから言葉だけで人を感動させようとしている人を見ると、イライラしてくる。大抵、そういう人は何も見い出せてもいないのに分かったつもりでいるし、人を感動させることにしか価値観を持てないでいるからだ。何をそんなに感動させたいのかは知らないけれど、言葉というのはそう簡単に使いこなせるもんじゃないと思う。なぜなら、言葉も人を選ぶからだ。だから、ただ相手を感動させようとする人の言葉は、言葉であって言葉じゃない。文字の集まりを口に出しただけのものでしかない。本当の言葉というものは、話す人の経験や努力等のレベルがあって初めて意味を持ち存在するのだと思う。だから言葉というのはとても素直だし、人を見る目もしっかりしている。言葉の前では誰もが自分のレベルを見すかされてしまうのだ。そして、自分が言葉を選んで話しているつもりが、じつはこちらの方が言葉に選ばれているのだ。それに何より、言葉というのは考えて作るのではなく、感じることでできるものなんだと思う。言葉を生かすも殺すも本人であり、又本人を良くするも、悪くするも言葉だということをけっして忘れてはいけない。大切なのは、どれだけ広い視野で周りを見、それをどういう経験や考えにしていくかなんだと思う。間違っても、言葉だけにたよる人間にはなってはいけない。わたしは何だろう私は一枚の花びら何千枚もある中の桜の花びら私一枚で何も変わらないそれでもたった一枚の花びら私は風目に見える物でもなく感触があるわけでもないただ花の香りを運び、暑さを紛らわすそれだけのそよ風私はひよこよちよち伝統についてゆくだけのひよこふわふわよちよち風に煽あおられて尻餅しりもちをつきながら必死についてゆくだけのひよこ私ははてなマークいつも疑問でいっぱいのはてなマーク何も知らずただ迷うだけのはてなマークだから知りたいいろんなことを知りたい私は砂何億人もの人の山に埋もれ激動の現代の不安にただ埋もれているだけの砂既にあるものの真似しかできない無力な砂でも、知りたい世界とは何なのか私は何に向かって進んでいるのかああ、もし水晶玉からチラッと未来が覗のぞけるなら私の進むべき道を覗のぞきたいああ、何て書けば良いのだろう進路希望調査。高三の春、本と本の間から出てきた一通の手紙…。「あなたは今、どんな生活を過ごしていますか?毎日楽しいですか?友達はたくさんいますか?私は…今、辛く、苦しい毎日を過ごし兵庫県立八鹿高等学校(兵庫県)保田裕子さん高三の始めに香川県立高松工芸高等学校(香川県)峪村美帆さんタイムスリップレター園田学園高等学校(兵庫県)桑田愛さん言葉も人を選ぶ兵庫県立明石城西高等学校(兵庫県)木村友美さんそれが、「私」、「空」。大阪女学院高等学校(大阪府)山下真希さん「普通」ということ