17歳からのメッセージReport2004

17歳からのメッセージReport2004 page 21/40

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17歳からのメッセージReport2004

私は以前いじめを受けたことがある。その当時は、毎日死ぬ事を考えていた。「私が死んだら誰が泣いてくれるだろう」とか、「あの人達は少しは後悔するだろうか」みたいなことをよく考えた。そんな事を思いながら、死ぬこともできず、毎日を嫌々ながら生きていた。友達だと思っていた人から「こんなこと言っていたよ。」など、知らない方が幸せな事を聞かされたりもした。その人は、私に向こうの悪口を言っていながらも、向こうのグループの前では話しかけてはこなかった。「あなたと話しているとA子(グループのリーダーの子)が嫌がるから。」というのが理由だった。私は本当に一人ぼっちだった。周りは皆敵のように思えた。自分がこんなにボロボロなのに楽しそうにしているあの人達が憎かった。そんな私を救ってくれたのは母の言葉だった。「幸せになりなさい。あなたの幸せな笑顔がいじめをしてきた人達への最高のリベンジなのだから。」憎しみで目が見えなくなっていた私はハッとした。今私は生きている。良い友達にも恵まれ、毎日が楽しい。いじめの記憶は、今でもあまり思い出したくないものだが、あのいじめのおかげで人間的に成長できた気がする。もし今、あのいじめのグループの人に会ったとしたら、にっこり笑って「ありがとう」と言えると思う。今、私は幸せだから…まず、言いたいことがある。今までの自分、これからの自分そんなもの元をたどれば、けっきょくは自分だ。今までの自分、友達もいた。部活と勉強はあまりしてなかったけど、これが私。もんくある?これからの自分、目標なんか決めちゃって、それにあわせて、勉強がんばるゾ!部活がんばるゾ!目標きめてそれでそうできるなら、みんな完ペキ人間だ。そんな人間なんてありえない。あえるなら、あってみたいぐらいだ。人間は歳をとるごとに勉強していく。それは人間関係だったり、生活面だったりする。すごいんじゃない!?先生がいなくたって学べる。勉強は勉強でも、ただ今を生きているだけで、こんなに学べる。すごい!だから私は言いたいよ。今までの自分!ありがとう。ここまで私を勉強させてくれて。つらいこともあったけど、うれしいことの方が100万倍多かった。これが今までの自分を自分でほめられることのひとつ。これからの自分!がんばれよ!いっぱいいろんなことを学べ。そして、バァちゃんになったら、死にくされ!こうかいなんて、みっともない。うしろを見るなら前をみろ!これが私。もんくある?今までの自分、これからの自分、元をたどれば自分なんだ!私は今、日本人です。でも元々は中国人です。私は今その事を誇りに思っています。私が日本に来たのは私が7才の頃でした。当然日本語はまったく分かりませんでした。『日本語が分からないまま学校に入ったらイジメにあうのでは』と心配されていました。日本人は野蛮だとみんな言っていました。しかし、ビクビクしながら入学した私の不安はすぐに消えました。ビックリするほど親切にしてくれたのです。私は日本が大好きになりました。『親切できれいな日本』と母国を比べると恥ずかしかった。その上新聞などで中国人犯罪の記事などを見ると自分が中国人であることが嫌になりました。『中国は汚いし貧乏』などという友達の発言を聞いても何も思わなくなっていた私に父は『自分の母国を誇りに思え。中国にもきれいな所はいっぱいある。これからもっと発展していく。そんなに偏見をもつな』と言われました。自分が偏見を持っているということを初めて気付いたのです。そんな自分がとても小さく見えました。世界には191ヵ国あります。自分の国以外を理解できずに偏見で決めて差別している人がいっぱいいると思います。私はこれからそんな偏見をすてたいと思っています。そのために国際関係の勉強をしたいと思います。それから偏見をもっている人たちにそういうことを気付かせたいと思います。「自分」という生き物。それは間違いなく「私自身」であって他の誰でもないもの。つまりは今持ちあわせるこの身体と精神と魂から成り得ているもの。それは昔も今もこの先も変わらずこの命共々一生二人三脚で歩んで行くのだ。「自分が今こうやって生きてる意味って、何?」思いはじめたのはいつだったか。学校に飽き級友とのモメ事につかれ、いい加減嫌気がさしていた。「どうして産まれた?」「なんで皆そんな平気なんだ」と何度も思いめぐらせた。そしてある時気付いたのだ。「もしやこれ自体が結論?」と。人は悩みに悩み頭をかかえもがき苦しみそれでも生きていく。「夢」とか「希望」とかそんなものは後のこじ付けで、本当の答えはここに有るのだ。いや、実を云うと無くてもいい。そうやって一生真実を求め続けるのだ人は。誰も。誰もが。そうだ別に意味なんかなくていいのだ。正直私はここで心底安心した。もちろんこの論自体が正答だなんて思ってない。人が生きていく上での信念とかなんて本当人それぞれだから。答え程あっけなかったが、私はこれからも「意味の無い」人生を歩んで行く。先日、『マンホール』の中で生活している人々の、ドキュメンタリー番組を見た。たまたまテレビのチャンネルをあわせたら、その番組がやっていたのだ。私は言葉を失った。なぜなら”日本人のような顔“、同じアジア系の人々が、冬の凍てつく寒さに堪え忍ぶように、道の脇にあるマンホールに吸い込まれるように入って行ったからだ。私はのちに、この国がモンゴルだということをナレーションできいた。どうやら、モンゴルでは貧富の差が激しく、住み家のない、いわゆるホームレスが社会現象となっているらしい。人々はお金がないため、食べる物も買えずに、ただ飢えと闘っていた。そこは現在の日本とは175度違う世界だった。私は今までの自分を情けなく思った。賞味期限が一日でもきれてしまえば、ゴミ箱に何の想いなく、ポイと捨てたり、嫌いな食べ物を残して食べなかったりしたのだ。飢えのない贅沢な日常を当たり前と思っていた。帰る家があることも当たり前と思っていた。今、私はまだ彼らに何も出来ない無力な人間だ。しかし、五年後、十年後、私は”大人“になる。そうしたら人道支援に参加して、まずはモンゴルの貧しい人々を救いたい。ピンッと張った彼らの心の膜に、ほんのわずかな余裕の微笑みを与えたい。そして、マンホールで生活している人々を、何処を探しても全く見つからないような貧富の差が縮まった国にしたいと思う。横浜隼人高等学校(神奈川県)長井美奈さんいじめを乗り越えて17歳からのメッセージ[受賞作品集]??奨励賞?19点?67奨励賞?今までの自分、これからの自分?テーマ?高岡向陵高等学校(富山県)野真里奈さん今までの自分、これからの自分。元をたどれば自分。近江兄弟社高等学校(滋賀県)唐沢優一さん偏見守山市立守山女子高等学校(滋賀県)冨永真世さん無題大阪府匿名希望当たり前でないこと。