17歳からのメッセージReport2004

17歳からのメッセージReport2004 page 22/40

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17歳からのメッセージReport2004

生きてる間には色んな選択を迫られる。でもけっして人の力をかりて、選んではいけないものがある。「人」である。人を選択するとか、選ぶというと、区別してるようにも聞こえるが、なぜこんなことを言うのかというと、今の世の中、学校でもそうだけど、噂や、「あの子がああ言ってたから」などという言葉で、人の評価や価値を決めてしまう。長く付き合ったわけでもなく、あまりしゃべったこともないのに。私は朝鮮人だ。在日として日本で生まれ育った。この国では今、私の祖国に対する色んな報道が流れ、日本人のイメージでは「北朝鮮は悪い国、変な国」と思っているだろう。私は6月に修学旅行で初めて朝鮮に行った。私だって悪いイメージを持っていた。でも自分で見て、聞いて、いろんなことを感じることで、そんな考えは覆された。今までそんなことを少しでも思った自分が、恥ずかしく思えた。人を選ぶように周りの言葉に惑わされやすい、あふれる情報に惑わされやすいこの世の中、私はそんな世の中に流されない、強い心とたしかな目を持った人になりたい。確か、高一の冬のこと。外は木枯らしが吹き、吐く息も白かった。そんな中での”長距離走“。誰もがその場から逃げ出したかったはずだ。私も実際、それと同じ部類だった。つい高校へ入る前までは…。私は、長距離が大の苦手で、小学校の年間行事でマラソン大会ほど嫌な行事はなかった。「こんなしんどい事して何がおもろいねん!」おそらく毎冬そう思っていた。時は経ち、幼かった私もなんとか高校生まで成長した。成長したのは何も体だけではない。「あと少し頑張ってみよう。」「あの子には勝ってみせる!」――いつの間にこんな気持ち、持つことができたんやろう?今、こうして振り返ってみると、やっぱりクラブの影響が強かったのかもしれない。最後まで締めないこと、友達は良きライバルだということ…なんとまあベタな話だろう。でも、私にとってそんなベタなことがすごく栄養剤となったようだ。最後のコーナーを曲がって、残り百メートル。今にも絡まりそうな足を前へ、前へと向けて無心に走った。結局、一番で帰ってはこれなかったが、わずか十数分の間で少しだけ私は大きくなれた気がした。それは、いつもなら一歩下がるところを、二歩前へ進ませてくれる勇気。もう逃げない。もう締めたりしない。やろうと思ったことは最後までやり抜いてみせる。小学校一年生の頃のこと。知り合いのお姉さんに当時美容専門学校へ通っていた人がいた。当時の私はテレビアニメの「セーラームーン」というアニメが大好きでよく憧れていた。お姉さんはそんな私にアニメの主人公と同じヘアスタイルにしてくれたことがあった。私はすごく興奮してとても喜んでいた。「美容師さんってセーラームーンの髪型にセットできるんだ!」今考えたら、特に難しい技術が必要なヘアスタイルでもないし、専門学校に通わなくても少し指先が器用なら近いヘアスタイルに仕上げることは可能だったと思う。でも私は、そんなヘアスタイルを造り上げる美容師さんに憧れた。私も大きくなったら美容師さんになるっ、と。私は今でもその夢を持ち続けている。知人に沢山美容業界に携わっている方がいるので、仕事の厳しさや競争率の激しさも理解しているつもりだし、きっと私が考えているより厳しい世界だと思う。でも私はこの夢をあきらめるつもりは、ない。今、私は高校三年生。この先の進路の岐路に立っている。今では少し昔と目標が変わって、同じ美容関係であるメイクアップの方の職に就きたいと考えている。でも私は小学一年生のときに湧き出たあの気持ちは変わっていない。絶対この業界で活躍する。今でもそれが私の夢だ。「生きたい。生きてもっといろんなことをしたい。」懸命に病気と闘った後、十五歳を目前に旅立たなければならなかった友達の最後の言葉です。当時の私は、突然友達を失うという事が理解できず、ただ涙を流すことしかできませんでした。葬儀の後しばらくは、彼女の言葉を思い出し「生きることの大切さ」を感じていました。しかし、あれから三年経ち、周囲の環境も変わった今…彼女の事は心の中の深い場所で静かに眠ってしまっていました。現在の私は”自ら生きている“とは言い切ることが出来ないかもしれません。「明日は数学のワークの提出日」とか「小テストの勉強をしなくては」と、何かに追われ、ただ毎日をこなしているだけのような気がします。いつの間にかこの平凡な毎日の繰り返しが当たり前になり、惰性の生活になっていました。今、私の学校では「平和」をテーマとする文化発表会に全校を挙げて取り組んでいます。その活動の中で、私達が何気なく過ごしているこの瞬間にも、地球上で人為的に尊い命が失われている現状を再確認した時、三年前の彼女の言葉を思い出しました。自らの意志で生きる事、自分を大切にし、であるからこそ他者も尊重する事。彼女が教えてくれた本当に大切なこと…。これからは「大切なこと」を忘れないよう毎日を過ごし、彼女に恥じないような大人になりたいと思う。今までの自分は、信念を持ちながらも人にあわせていた。ルールも、何もない自分は真っ白。本当に俺は誰だろう、と感じていた。信念を持ち、行動すると、感情のなすがまま、ブレーキがかからない、はみ出しもので協調性のないやつと言われた。そんな奴を人は受け入れたがらない、だから人は俺を嫌った。そして俺は壁に当たり、一体どうすればいいのか、これからの自分って何?きっと誰も教えてくれない、それは自分で見つけるしかない。今までの自分は本当に何も無い自分、あったのはそんな自分への憤りだけ。そんな時エミネムという白人ラッパーの音楽を聞いた。俺は心を打たれ、俺の中で革命が起きた。そして気付いた。現在の俺を動かすものはやはり夢と信念。そしてそれを持ち続け、前に進み続けるのが今の俺のルールだ。俺はこの事に気付くまで、友達は少なかったし、毎日が苦しかった。でも今の俺は、友達は少ないままだが、毎日が苦しくはない。本当の自分を持つ事ができたからだ。そして俺は今そう考えるから行動ができる、エミネムのことばに、「You can do anything you set your mind」とある。この言葉のように、俺は自分を信じたい、自分を信じれば何だってできる。不可能なんてない。俺はこう考えている。だから夢も諦めない、諦めたくない!夢がかなうその日がくるまで、たとえ神の怒りにふれても、俺は絶対に諦めない。「頑張っていれば必ず成果がでる。」この言葉は両親や先生に小さい頃から教えられてきているものでした。――だからずっと目標となる言葉だと思ってきました。学生になり勉強などで忙しくなるにつれてその言葉を信じられず、途中で投げ出してゆく友達も少なくなかった。友達は笑顔で「肩の奨励賞?17歳からのメッセージ[受賞作品集]??20園田学園高等学校(兵庫県)北郷朋子さん自由への招待大阪朝鮮高級学校(大阪府)慎仙和さん今までの自分、これからの自分大阪府匿名希望私のビフォーアフター兵庫県立伊丹西高等学校(兵庫県)梯枝里子さん私の夢兵庫県立明石城西高等学校(兵庫県)田中真弓さん生きることの大切さ兵庫県立和田山高等学校(兵庫県)藤本雅史さんYou can do anything you set your mind.