17歳からのメッセージReport2004 page 7/40

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17歳からのメッセージReport2004

「雨ニモ負ケズ法ニモ触レズ不況ニモ不当解雇ニモ遭ワヌ安定シタ職ニ私ハ就キタイ」という詩を雑誌で見た。おもしろいと思ったのだが、同時につまらないとも感じた。おもしろいと思ったのはこの詩が「雨ニモ負ケズ」のパロディでありながら現代社会を筆者の主観ながら、風刺していることだ。現代社会は先行きに不透明感が漂っており、僕達の世代は少なからず将来に不安を感じている。その中で自らがなりたい将来でなく兎に角安定した職業に就くことを望み、もっといえば安定した職が将来の夢と化している人が出てきている。しかし、僕はそんな将来の夢を語れなくなった社会につまらなさを感じた。働くということはそんなにも絶望的なものではなく、絶望をもたらしているのは我々の意識そのものであって、意識さえ変われば将来は夢のあるものとなる。そう思って生きた方がきっと楽しいと思う。こんなことを書きながらも、僕も将来二十代となるころには冒険的道でなく、安定した道を選んでいるのだろうと思う。だから僕は今だけでも将来の夢や希望を叫んでいたいと思うのだ。「雨ニモ負ケズ自分ニ負ケズ凡才ニモ社会ノ波ニモ負ケズ信ジル道ヲ私ハイキタイ」私というにんげんは、70%の水分と30%の肉でできている。よくわからないけど、トマトなんかと似ているのかも、と思う(ちなみに私はトマトが嫌い、臭いから)。トマトは世界中に嫌になるほど沢山育っている。本当にいたる所。にんげんと同じだ。大きいトマトからミニトマトまで種類が豊富。そこもにんげんと同じ。たまに、トマトを街中で投げつけ合う祭りのニュースを見る。みんな楽しそうに笑いながらトマトを投げたり潰したりする。そんなニュースの後、中東のどこかで起こった内戦や、誰かが誰かを殺した、なんていう映像が流れる。そんな時、撃たれた人や刺された人があの祭りのトマトと重なってしまう。一時のニュースが、すぐに忘れられてしまうのは、あのトマトのようににんげんが沢山いすぎて一つ一つに関心をもつのが追いつかないからだ。トマトもにんげんも沢山あるから、どうなってもあまり関係がない、と思ってしまうのかもしれない(ただし食物の保護団体は別だろうが)。もしかすると、私達が知らない、世界を動かしている人達にとっては、戦争なんてものも、沢山あるトマトをお互いに投げ合っているにすぎないのかもしれない、と近頃思いはじめているのでした。愛知県立岡崎高等学校(愛知県)藤嶋裕紀さん雨ニモ負ケズ17歳からのメッセージ[受賞作品集]??グランプリ?5働く、ということ?テーマ?北陸学院高等学校(石川県)瀧川夢姫さんトマト自由課題?テーマ?