17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージReport2005 page 25/44

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17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージ?受賞作品集??奨励賞?人生はまさに人それぞれのスーパーオリジナルでできている物語だと私は思う。だから私は死ぬまでスーパーオリジナルを突き進み続けたい!!「あんたって猫と蝶だよね。」昔、私をこのように評価した人がいる。彼女はふと思った事を言葉にしただけかも知れないが、私にとっては、数年間、深く考えさせられる事となった言葉であった。「猫」の意味は間もなく思いついた。今でこそ丸くなってきた私だが、昔は常に神経を尖らせ、警戒心を張り巡らせていた。気まぐれで人懐っこくないところも猫のイメージと重なる。しかし、「蝶」の意味は全く思い当たらなかった。その頃私は、毎日の生活の息苦しさに辟易していた。人間関係、しなければならない事の量と時間のなさ、先が見えないままひたすらに繰り返される変わり映えのない日々……。自分自身が見えなくなり、何をすればいいか分からなかった。ちょっとした事で不安定になり、そんな自分が許せなくて、誰にも何も言えなかった。そんな私に、彼女は「しんどいなら全部やめれば?」と言った。その時初めて、全てを完璧にはできない事を学んだ気がする。そして、自分自身を縛りつけていた「蝶」の意味に気付いた。私は自分の意思で、自分の羽で自由に飛びまわりたかったのだと思う。当時の生活は、私を縛りつける事ばかりだった。一つずつ鎖を外していった。私はまだ完全に自分の世界では生きていない。これから先もできないと思う。自分の世界だけで生きられるほど社会は甘くないから。しかし、これからは無理をせずに、完璧ではなく、ただ一生懸命に物事に接していきたい。僕は人とあまり話せなかった。小学生のころいじめを受けていたからだ。大したことではなかったのかも知れないが、僕の心は、6年間続くいじめに耐えうる強さを持ち合わせていなかった。小学校を卒業した時、僕に残っていたのは人に対する恐怖心だった。中学の3年間で、話し相手は少しできた。しかし、それは友達ですらなかった。僕は彼らのことが怖かった。そして、そのまま高校生になった。高校2年の夏、文化祭準備で僕は、一人の少女と出会った。文化祭が終わるころには彼女は僕にとって良い話し相手になっていた。ある日、僕は泣いていた。生きているのが辛かった。小学生のころから、これといった理由もなく泣くことが多かった。僕は、彼女に言った。「僕が死んで、悲しむ人はいるのかな?」彼女は、少し怒った風に見えた。「私は?」と、言った。僕にとっては意外な言葉だった。彼女は微笑みながら「私は、あなたに、いてほしいな。死んじゃ、嫌だよ?」言い終わるころには、彼女もまた、泣いていた。彼女は、僕と一緒に笑い、そして泣いてくれた。後に彼女は僕の恋人になった。同時に、たった一人の親友でもあった。恋人と、たった一人の親友に出会い、僕は幸せを知った。恋人と、たった一人の親友に出会い、僕は決心した。この幸せを、もっと広めよう。多くの人を、幸せにしよう。そのためには、もっとたくさん親友を作ることだ。そして僕は、たくさんの人と話すようになった。うさぎは寂しいと死んでしまうと言われている。人間について同じことを言えば、おそらく死ぬのは肉体ではなく心なのだと思う。私のいとこに7つ歳のはなれたいとこの女の子がいる。かまってもらうのが大好きで、昔から家にあそびにきたらずっと私の後をくっついてきた。小学校の頃は、お姉さんになったみたいでうれしかった。ところが、中学生になると、勉強や部活やらでしたいことが制限されてきた。そしてそれは苦痛なことだった。「中学に入って忙しくなったからあんまりあそんであげられへんけどごめんな」。つきまとわれるのをさけるために使った言い訳。そして彼女は去年、「あそんでもらわへんの?」とたずねた彼女の母親にこう言ったということを聞いた。「だってやっちゃん忙しいもん」。当時6歳だった子が、私の言った言葉を真に受け、それを4年間も守り続けていた。後悔の波がおしよせた。子供は真っ白な心を持つ生き物で、私ももう何年かしたら結婚し、子供を育てる立場になる。その時、ダメだと教え続ければ素直にそれを受け入れるだろう。そして子供は愛情を知らず寂しさの中で生き、心が、感情が死んでしまう。彼女もずっと寂しさをかかえていたのだろうかと思うとひどく抱きしめたくなった。子供を守ることを学んだその日は、私の17歳の誕生日でもあった。わからない。わからない。僕は、一七歳の高校生である。それはわかる。それ以外はわからない。友達はいる。だが、親友はいない。学校は楽しくない。けど、学校へ行っている。彼女と呼べる人はできたことはない。人に心を許す心情が僕にはわからない。一人でいる方が好きだし楽だ。他人は僕を煩わせる。友達といる時は楽しい。けど、上辺だけの楽しさって本当に…。その辺、ネットの世界は楽だ。その匿名の世界に僕は引かれる。言いたい事が言える。たくさんの人が意見をくれる。たくさんの人に自分の存在を認めてもらっている気になれる。けど、自分の属性を文字でしかしらない人に認められている気持ちって…。〈ボクハナンノタメニソンザイシテルノ?〉僕は、今まで、誰に創造されてきたのだろうと考える。僕が、僕を創ってはいないことはわかる。他人が僕を創ってイルノ。それがわかっているのに、他人とは上辺でしか話せない自分がいる。明日への希望は、僕を求めているのか。わからないから、僕を創ってくれる他人を知ろうと思う。17歳の私がここにいる。家での私。制服姿の私。友達といる時の私。彼氏の前での私。すべての私は自分である。現在17歳である私にはそれぞれの私に応じて仮面がある。「仮面をかぶる事はいけない事?」それは誰にも否定できない。なぜならみんなそれぞれの色の仮面を持っているから。私の場合家での私は素顔が出せる。それは肌と同色の仮面。感情をぶつけ合える親。お腹を痛めて私を産んでくれた母には感謝でいっぱい。嘘をついてしまうのは怒られたくないから…涙してもらいたくないから。「それは親に対しての愛?」愛でも何でもない。ただ恐れて逃げてるだけだ。その時の私の仮面の色だけセピア色に染まるのだ。毎日制服を着て学校へ行く。ごく当たり前な事。制服姿の私。青春にみちて自転車をこぐ私の仮面の色は青空の色とマッチして空色をしている。友達といる時の私はいっぱいの色がある。嫌な事があった時はどす暗い、苦笑いしてしまった時は冷めた白色。楽しい時は黄色だ。友達との相性はとんとんなのだ。今自分が一番輝いているのは彼氏といる私。仮面はピンク色だ。喧嘩をしても嫉妬してもそれで自分が成長できて新しいパワーとなる。ピンク色がどんどん大人の色気の色となりほのやかに私をくすぐる色となる。「たくさんの色の付いた仮面はあなたにもありますか?」どんな色にも美しさ立命館高等学校(京都府)東響子さん猫と蝶…私。京都府匿名希望恋人と、たった一人の親友と出会い、僕は京都府立京都すばる高等学校(京都府)影林泰佳さん立命館高等学校(京都府)岸本智樹さんわからない自分?明日への希望を求めて?京都成安高等学校(京都府)東田真衣さん仮面大人>17歳>子供23