17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージReport2005 page 30/44

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17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージ?受賞作品集??奨励賞?てばかりでした。でも、そんな僕にも一日だけ素直になれる日がありました。それは、「母の日」です。その日は、なぜかとても素直な自分になれるのです。そんな日にも、一つだけですが、やっぱり素直になれない場面があるのです。それは、母に「母の日には何がいい?」と尋ねる時です。僕はそう聞く時に怒り口調になってしまうのです。なので、母に「なんで怒ってるの?」と聞かれる時もありました。そして渡す時は素直に「いつもありがとう」とだけ言いながら渡すのです。次の日からは、昨日の自分とは、うってかわっていてまた素直じゃない自分へと戻ってしまうのです。なので、これからの自分は毎日親の前で素直でいようと思います。すぐすぐに素直になれる訳ではありません。毎日、少しずつ、少しずつと親にも分からないぐらい、ゆっくりと素直な自分になれたらいいと思います。最終的に素直な自分になれているのなら。そのために、毎日の中で、親と過ごす時間を一分でも作り、親を大切にしていきたいと思います。働くこととは、自分が生きていくために必要な収入を得ることだと思う。やっぱり人が生きていくためには、お金は必ず必要だ。スーパーで食糧を買ったり、衣服を買ったり、学校の教育費を払ったり、トイレの水を流すのにすら水道代を払わなければならない。現代の私たちの生活はとにかくお金がかかる。だから人は生活するために、自分のために働くのだと思う。しかし、「働くのは自分のため」という私の考えをくつがえす出来事がおこった。それは中学の時の、学年全体でおこなったボランティアだった。自分たちで作ったストラップを値段は決めずに買ってもらい、その収入を全て募金するというものだ。私もそのストラップを買い、50円を手わたした。「ありがとう!」とうれしそうな笑顔で私にお礼を言った同級生。その顔を見て、「もう少し高く買えばよかったな」と後悔した。彼らは自分のためにお金を稼ぐのではなく、人のために働いている。しかも楽しそうにイキイキと。私は今まで、自分のために働く=自分のためにお金を使うという方程式があったけど、自分のために働く=他人のためにお金を使うという方式も新たに生まれた。今、自分のしている仕事が楽しいと本心から言える人は少ないと思う。しかし、私の同級生たちはあの素晴らしい笑顔でYes!と答えるだろう。仕事とは、楽しんだもの勝ちだ!!!!両親はどうして働くのだろう。ただ単にお金を得る事だけが目的なのだろうか。そんな思いから「働く」ということについて考えてみた。私は「働く」ことで得られる両親の収入のおかげで、何不自由なく生活している。しかし朝早くから夜遅くまで働いている父、働きながら多くの家事もこなしている母を見ていると、辛い思いをしてまで働かなければならないのか、疑問に思う。先日、「ニート」と呼ばれる人々が「働いているからと言って、人生が有意義なものになるとは限らない」「親からの仕送りがあるから、今の生活に不自由がない」とあるテレビ番組で語っているのを見た。なぜか寂しい気持ちになった。楽だから、楽しいからといって、いい生活、いい人生ということはない。彼らが「働く」ということを否定している姿を目の当たりにして、私は思った。多くの人は、「働くこと」で収入を得るだけでなく、生きがいや張り合いを感じているのではないかと。楽な道を行くことは簡単だ。しかし、それは誰かの支えがあってのことだろう。かといって「働くこと」が常に苦痛だとしたら辛すぎるが…。一度きりしかない人生、私も「働くこと」に生きがい、そしてまた楽しみも持てるようになりたい。私には大きな夢がある。それは管理栄養士になること。きっかけは中学2年の5月に入院したことである。医師の先生から絶飲食を命じられた私は、かなり長い期間を点滴だけで過ごした。多くの困難を乗り越え、退院の日も迫った8月下旬のこと。私は当時入院していた病院の管理栄養士の方に栄養指導をしていただいた。その日が私と「管理栄養士」の出会いだったのだ。私一人の体調に合わせた食生活の指導をして下さったことや小児科の婦長さんと対等に話し合うなどの仕事ぶりに、私はとても感動したのだ。あの夏から今年でもう3年が経つ。私の体調が徐々に回復していくのと同時に、管理栄養士への憧れは日増しに大きくなっている。元々料理や食べることが好きで食に関わる仕事をしたいと思っていたから尚更。大学案内の冊子や資料を見ても、目につくのは「栄養」の文字だけ。もはや私は、管理栄養士になり病院に就職し、病気で困っている人を助けたい…としか考えられないのかもしれない。それでも良い。私は私の夢を叶えたい。その夢のために大学に行きたい私は今、勉強を頑張っている。夢のことを思えば勉強もあまり苦にならない。私にとって働く、ということは管理栄養士として働く、ということ。つまり夢が叶う、ということ。「働く、ということ」が出来る日まで、私は夢を追い続ける。働くのは大変。自分の好きなことを仕事にしている人は全国で何人いるのだろう。きっと一握りなのだろう。そして、その中で成功している人はほんの少しなのだろう。私の夢はイラストレーターになること。でも、父親はいう、祖母はいう、『そんなユメみたいなこといってないで、真面目に考えろ』と。私はいう、『夢を見ることはいけないのだろうか?』父親はいう、『金にならん』と。私は思う、『あんたは何の権利で私に言うのだ。あんただって好きなことを職にしたじゃないか!』そう思っても、次に返ってくる言葉はわかっている。《手に職っていうが、絵描いて飯が食えるか?売れるわけがない》いつもそうだ。私は夢を打ち壊されていく。打ち壊されても打ち壊されても、何度だって創り出してやる!お前らを見返してやる!私はそんな気持ちで夢に向かっている。今は、その気持ちが自分の好きな事を仕事にすることにとって大切な物なのではないかと思う。そして、いつか父親に言われた事で大きくなれたと思える日が来ると思う。だから、今は言う、これからも言う、「私の夢はイラストレーターになることです」と。私は米屋の娘に生まれたくなかった。スーパーで気軽に米が購入できるこの世の中、なんて古臭くてぱっとしない職業なのだろう。田舎者の典型のようだ。今の学校に入ってからは首都圏出身の都会的な職業の親を持つ友達が増えた為に、この気持ちはさらに高まり、親の米屋という職業が私にとって恥ずかしくてならなかった。働く、ということ?テーマ?2横浜隼人高等学校(神奈川県)河田桃子さん仕事は楽しんだもの勝ち!!!!高岡第一高等学校(富山県)黒崎理絵さん「働く」という生きがい北陸学院高等学校(石川県)今井香里さん働く、ということ=夢が叶う、ということ長野県下伊那農業高等学校(長野県)稲垣恵さんユメを追い続ける不二聖心女子学院高等学校(静岡県)勝又阿未さん米屋の娘28