17歳からのメッセージReport2005

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17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージ?受賞作品集??奨励賞?ある日、その事を父に話してみた所、当然怒られるかと思ったが、父は笑って「阿未はうちの米は美味しいと思うかい?」と私に聞いてきた。確かにその点に関してはうちの米は専門店だけあって格別に美味しく感じる。私が頷くと父は、「そうだろう?うちのお米を食べて、美味しいと言ってくれる人がいる限り、米屋は続けていくつもりだし、お父さんはこの職業に誇りを持っているよ。阿未がうちの米を美味しいと言ってくれる限りは、まだまだ頑張れそうだな。」とやはり笑って言った。それを聞いて、自分の勝手な偏見で職業に優劣をつけてしまっていたことを深く反省した。お客さんに美味しいお米を届けるために誰よりも努力し働いていた父、そして母を私は一番近くで見ていたのに。私はこんな両親がとても誇らしい。職業に優劣はない。私はまだ将来の職業について考えている途中だが、どんな職業につくにしろ、父のように自分の職業に誇りを持っていきたい。米屋はそれほど悪いものじゃない。私は米屋の娘に生まれて良かった。今は心の底からそう思える。主婦は立派な職業だ。土日の休みもなく半永久的に家事をやり続ける。この春休み、私は一週間程主婦体験をした。家事なんてさほど大変ではないだろう、と思っていた私だったが、その考えはあまかった。たった一人で教科書のつまった鞄のような洗濯物を運び、教室以上の広い部屋を掃除する。毎日朝から夕食の献立の心配をし、計画的に買い物をする。過酷な重労働だった。しかし、仕事が終わった後の気持ちは、言い表せないくらい快いものだった。私が幼い頃、将来の夢というとお嫁さんが定番で、その後に保育士や花屋が続いていた。その頃はお嫁さんになったらこんなに大変な仕事が待っているとは思いもしなかった。しかし、いつ頃からであろうか、女性の社会での活躍が認められるようになり、少女たちの夢リストからお嫁さんが消えていった。女性が自由に働ける社会への変化は、とても良いことだ。しかしその社会を陰で支えている主婦の存在を忘れてはいけない。みんなが思う存分働けるように働いているのが主婦なのだ。その肩書きを示せるのは、アンケートの職業欄しかないかもしれないが。そろそろ表舞台に立ち、みんなにその業績を認めてもらっても良い頃だと思う。春休みの主婦体験は、絶対主婦になんかならないと思っていた私の考えを、いつかは主婦になってもいいかな、という考えに変えた。小さい頃によく聞かれたこと…「大きくなったら何になりたい?」。私はよく「お菓子屋さん」だとか「先生」と答えていたように思う。けれど、18歳になった今、「大きくなったら何になりたい?」とはほとんど聞かれなくなった。その代わりに、「将来仕事何するの?」と聞かれることが多くなった。こう聞かれるたびに、私は「現実を見なくちゃいけないってことなのかな…」と、なんだか少し寂しい気持ちになる。「○○になりたい」という小さい頃によく考えた「夢」は、やっぱり「将来の仕事」とは別なのかな?何のために「働く」のだろう?生活をしていくためかな…。高校3年生を迎えて将来のこと(仕事)をふと考えたとき、「夢」ばかりじゃいけないのだと気付く。目の前の現実を見て、その時その時の選択をしていけば、何かひとつのモノにり着いて、それが自分の「仕事」になるのかな…とも思う。きっと多くの大人の人は、そんな風にして今の仕事に出逢ったのじゃないかな。そう考えると、本当の「夢」を「仕事」にするということはとても難しいことなのだと思う。だからこそ、本当の夢を叶えて生活をしている人を見たとき「素敵だなぁ」と感じるのだろう。私は、将来「大きな夢」を叶えること…なりたいモノになることはできないかもしれない。けれど、出逢った「仕事」の中で「小さな夢」を叶えていければと思う。僕の伯父は刑務所で働いている。たまに会った時に仕事の話を面白おかしくして、その場を盛り上げる。話を聞きながら僕は、伯父がこの仕事についているのは自分のつきたい仕事につけなかったからなんだろうかってよく思う。看守になりたいと思う人なんてそういないだろうと思うからだ。そういえば学校の先生にも、本当は警官になりたかったらしい方がいる。その人は身体の都合で警官の資格を取れなかったんだそうだ。そんな事を笑い話にして話す先生の目に一瞬悲しい色が灯っていた気がする。家族にも、知り合いにも何かを諦めずに大人になった人はいない気がする。僕らは大人になる時に選択肢が広がるからって言われて勉強してきたけど、やっぱり何かを諦めて大人になるんだろうか、そんなことを最近少しずつ考え始めている。毎日少しずつだけど僕らの選べる選択肢は減っていて、それとは逆に少しずつ不安が増えているような気がする。何も考えずにただ勉強しているだけではだめなんだろうなぁ。そんな不安を抱えていたけど、昨日また家に伯父が来た。彼は本当に楽しそうに職場の話をしていた。しかもその職場で知り合った彼女と結婚した。結局僕らがこれから先どうなろうと、その結果に満足できるように一生懸命やればいいのかな。住めば都ってのとは少し違うかもしれないけど、少し安心した昨日の夜だった。「大学進学についてそろそろ真剣に考えよう。」と、学校や周りからよく言われる。「将来やりたい仕事を考えて大学を選びなさい。」と言うけれど、私が望む職業技術を教えてくれる大学はない。それを学ぶには専門学校へ行く他ない。でも親は私が大学に行くことを当然の様に考え、私もやはり大学は出ておくべきだと考えている。根っこの部分では皆どこかしら学歴にこだわっている。情け無いが仕方がない。自分に話を戻そう。専門学校が一番の近道と判ってはいるが、当然行くにはお金がかかる。大学に行かないとなるとその費用は自腹か。母は「国公立の大学に入れば専門学校費も出してあげる。」と笑って言ってのけた。なるほど、つまり私は『なりたい職業の勉強をする為に大学進学をする』わけだ。「でも、好きと思ってても仕事にすると向かない事もあるのよね。」と母がこの間ボソリと言った。母は現在再就職や転職希望者相手にパソコンを教えている。母に教わっている人達も高校時代は私の様になりたいものに向かって一生懸命努力したのだろう。でも今またお金を払って勉強し直している。私も同じ道をる事もあるのだろうか。考えれば不安になる。「それでも好きな事が一番長続きするよ。どんな事でも必ず嫌になる時はあるけど結局好きな事はまたやりたくなる。」と母。全くだ。とりあえず、私は声優を目指し大学へ行く勉強をしよう。私は「賞品が当たる!」というアンケートに時々答えることがあります。その時もアンケートに答えていました。すると職業を答えるらんに「学生」という選択肢があり、私はマルをする前にふと考えました。私は学生です。毎日学校では授業がありますが、私は授業中に居眠りしてしまうことがよくあるし、予習を不二聖心女子学院高等学校(静岡県)土屋尚子さん立命館高等学校(京都府)佐藤愛子さん「夢」と「仕事」大阪星光学院高等学校(大阪府)金沢啓太さん昨日の夜大阪女学院高等学校(大阪府)小林思保美さん自分の夢と大学進学職業:主婦29大阪府匿名希望無題