17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージReport2005 page 32/44

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17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージ?受賞作品集??奨励賞?してくるのも時々忘れます。……これでちゃんと私の職業は学生だと言えるのかと考えた時、私はちょっと違う気がしました。やはり学生のするべきことといえば勉強です。ではなぜ将来到底役に立たないだろうと思われる数学や化学などをしなければならないのだろうと考えたとき、母が言っていたことを思い出しました。母の職業はピアノ講師・指揮者などの音楽関係で中学校から大学まで音楽科でした。母が言うには自分の好きなことを仕事にできるのはしんどい時もあるけどやっぱり幸せなことだ。それから高校でした勉強もそれが直接役に立つことは少ないけれど、知らないことを知ることやテスト前なんかに努力をするということは何か役に立ってるはずだし、特にやりたいことが今ないなら可能性を広げるためにも勉強はやっぱり大切だ。ということです。私はそれを思い出した時、なるほどな、と思いつつ、やっぱり勉強はめんどくさいな。と思いました。でもちょっと「『学生』をもっと頑張ってみよう」と思いました。私はアンケートにマルをつけた後、ついでに次の日の予習をしました。今、僕の両足には2本ずつのボルトが入っている。それは小学校の時、大好きな野球の練習中の怪我だった。怪我の名前は大腿骨骨頭滑り症。骨がずれて歩けないほどの痛さだったので、病院へ行くこともやっとだった。「スポーツはできなくなるかもしれない。」運動が好きだった僕にとって医者のその一言はとても重く感じた。それから大きな病院に移され、約3ヶ月の間入院し、ボルトで骨を固定する手術もした。それからは親や友達、病院の先生方に支えられながら一日一日順調に回復していき、松葉杖を使えば歩けるぐらいにまでなった。リハビリをすれば元の状態になるとも言われ、野球ができるという希望ができた。あれから6年、僕は広いグラウンドへもう一度立つことができた。その怪我も今ではほとんど支障ない。僕をここまで復帰させてくれた人々には本当に感謝している。そして僕には夢ができた。スポーツトレーナーになって、同じような怪我からスポーツ選手を守りたい、夢を叶えてやりたいと思った。今までの自分は働くということにあまり意識がなく将来の夢も単純に自分のなりたいものになるのが一番いいと思っていた。でも、そういった人々の夢を実現させるような仕事もあるのだとわかったし、自分が支える立場になって、いろいろなスポーツ選手の役に立てるようになりたい。僕にとってそれが働くということだと思った。「バイト生活をしています。」と初対面の22歳の男性に言われたらどうでしょう?良い印象を持つというのはまずないでしょう。そのバイトとは営業なのですが、この間私が見たのは坊主頭にスーツ姿という不釣合な姿の彼だったのです。その人の夢は役者になることで、ただの映画のエキストラのために丸刈りにされたそうです。ただのエキストラの1人には違いありませんが、それも大切な仕事だということにも違いはないのです。実は、私も同じ役者になるという夢をもっています。そして、私も坊主にならないといけない役がきたら受けるでしょう。それ位の覚悟はあります。というよりそれ位の覚悟がないと難しいとも思います。彼は役者を目指して頑張り、エキストラの仕事もいっぱいしています。けれどそれだけでは、役者の卵とは言えても役者とは言えません。いわゆるフリーターです。役者だけで食べていけるようになって初めて職業は役者だと胸を張って言い切れると思います。でもそのような人はほんの一握りだけ、という事は自分でも十分わかっているし、どうなるかもわかりません。だけど、わからないからこそ、自分に1%でも可能性があるなら賭けたいです。周りには難しい世界だからやめた方がいいと言う人もいるし、不安になることもあるけど私は夢をあきらめないし、役者になるために胸を張ってフリーターでも頑張って自分に挑戦します。働いている大人に今までの人生の中でいつの頃が一番よかったかと聞くと、たいがい今の僕の年齢にもあたる青春時代を含め、「子どもの頃」と答える。僕はこれを聞く度にそのような大切な時間を大切に過ごしているか、全うして生きているか自分に問いかけるのだが、「子供の頃」と答えることには大きくわけて二つの理由があると思う。一つは「やりたいことが何でもできる」という積極的な理由。そのとおりだと思う。この思いを持って青春時代を過ごしていけたらな、と思う。二つ目は「仕事をしなくてもよく、楽だ」という消極的な理由。僕はこの理由で「子供の頃」、と答えるようにはなりたくない。なぜなら、僕の働くことに対する考えが変わり始めてきたからだ。その原動力が、夢だ。つい最近まで、僕は夢を持ったことはなかった。だから、僕にとって働くことは苦しく、自由を奪う他の何物でもなく、そのうえ働くことに抵抗さえ感じていた。しかし人との交流をしながら人の役にも立てるこの職ならと思えるようになった今、今まで不透明だった自分の未来も少しは見通せるようになった気がする。将来の夢、いずれ変わってしまうかもしれないが、僕の働くことに対する考えを変えてくれた大切なものだ。『働く』というのは、自分自身ですべての責任を抱え一個人として社会に参加するということです。高校生の私達は、まだ自分一人では生きていなくて、親という存在があってこそ成り立っています。同じ年でも、社会の中で立派にやっている人もいます。そんな人達はすごいと思うし、自分もそうなりたいとも思いますが、今、私達の社会は日々発展をくり返し、厳しいものへと変化しているので、すぐに社会に出るよりは、高校・大学というステップを踏んで、自分も社会に負けないくらいどんどん進化して、対応していかなければならないとも思います。そのために、現在、十七歳という時期は人生において最も大切な時期の一つだと思います。今此処で、如何に頑張るか、此処でどの程度やる気を持つか、ということが、この先四〇年、五〇年と生きていく、1つの『私の路』を築いていくからです。『働く』(=社会の一員となる)ことを、充実させ、ずっと続けていくために必要なのは、現在の自分のやる気なのです。そうと決まれば、後はもうこの2年間の自分次第で、この後の人生は決まるのです。今何もしなければ、後にも何も出来ないのです。『働く』ことを目指して、十七歳の今、此処は一世一代の頑張り処です。私は、倉敷翠松高校の看護科で看護師になるために勉強しています。私が看護師になろうと思った理由は中学生のとき、校外学習でAMDAに行ったとき、そこで海外ボランティアとして海外で活躍している日本人の小郷看護師という女性が紹介されていました。私と同じ名前なので印象的であり、大変興味を持つことができました。大阪市立桜宮高等学校(大阪府)谷川貴亮さん夢を支える仕事兵庫県立神戸甲北高等学校(兵庫県)岸本和香さん無題奈良学園高等学校(奈良県)風呂本敬介さん夢と働くこと近畿大学附属和歌山高等学校(和歌山県)道幸麻実さん『働く』ためにはまず。倉敷翠松高等学校(岡山県)小郷里恵さん私の将来30