17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージReport2005 page 36/44

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17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージ?受賞作品集??奨励賞?っ掛かる番組がある。欧米やアジアの国々の場合は殆どないが、アフリカや南米等の熱帯地域に住んでいる人達の生活を見せ物のようにしているような番組が少なからずあるのだ。最近見たものでは、日本から持って行った羊羹を現地の人が美味しいと言って食べて下さったのに、その人達が普段食べている芋虫を差し出すとレポーターが悲鳴を上げて逃げるというものがあった。こんな失礼なことがあっていいのだろうか。大体、日本人もいなごや蜂の子を食べるのである。国内でも、方言にいちいち笑い声を入れるものがある。東京弁も大阪弁も数ある方言の中の一つだというのに、他の言葉の何が可笑しいのか全くわからない。これらのものの根底には「先進国」「都会人」と言った無意味な奢りがあるように感じる。こんなものがある限りあらゆる差別は存在し続けると思うのは自分だけだろうか。いかなる生活様式でも、その人には自分と同じように家族や友人がいて、性格や感情があり、それぞれの人生があるふつうの人だという当たり前の事を忘れないでほしいと思う。まず、何よりも注意すべき点は、話し合いが簡潔で無駄がなくスピーディーに展開され、しかも、最善案をとっているかどうかだ。日曜の朝に政治家同士が話.し.合.う.。「私はこれがいい」「きみの意見は話にならん」「だまれ」「だからお前は・・」司会者は肩をすぼめてうんざりしているだけだ。「話にならん」まさにその通りだ。主張するか否定するか、ののしるだけで、しまいには、しゃべっているのに話を聞きもせず同時に何人もがペラペラとしゃべり出し、一体何を言っているのかわからない。話し合い自体が話になっていないし、大事な話し合いの要素をかすりもしない。人が話す理由は最低でも二つあると思う。一つは、思ったことを他人に伝えるため。もう一つは、他人が何を思っているのか理解するため(相手が口を開かなければ何を考えているのかわからない)。〈最善案〉を見い出すにはこの二つの理由のどちらも欠けてはいけないと思う。一つの視点から見てもわからなかったものが、多くの視点から見れば答えが見えたという連立方程式の様な、他人の意見もひっくるめて考えていく、軟らかい頭を持たないと、〈最善案〉は見えないと思う。今日、子供、学生の間では、そういう何かについての話し合い、討論というのはほとんどされていない様に思える。その僕達が、将来大人になった時、日本を支えるのにもし、話し合いができなければ一体どうなるだろう。「音楽は心でするもの」これが、中学の時の部活のモットー。けど「心でする」とは何か?悩む日々。そんな中、近付いてきた夏のコンクール。とりあえずは、毎日ただ必死に譜面や記号を見て、いかに正確に吹けるかの練習。だけど、そんな私達に先生が怒りながら言ったある言葉、「あんたらはロボットやな」ロボットは正確に働いて、自分の考えをもたず同じ事を何度もするだけ、そう考えると「やっぱり、私のしている事もロボットと一緒かも」と初めて気付いた。だから決めた、「自分の気持ちをもっと表現して吹いてみよう」と。楽器は、その演奏している人の気持ちが音になると教わった。今までの自分は、ただ正確に!という必死の気持ちでやっていたから、きっといつでも「必死」な音だったはず。そこで、気持ちを入れ替えた。寂しそうな感じの所は本当に自分も寂しそうに、明るい所はうきうきとした気持ちで……そうすると、今まで何も感じていなかった曲に、とても愛着がでてきた。「あぁー、こういう気持ちを作曲者は伝えたかったんや」と、気付く事ができるようになった。そんな気持ちが、聴いている人にも伝わると私は思う。そうして、音楽のすばらしい所は、気持ちを表現できることだなと思うようになった。これが「心でするもの」なのかもしれない。まだはっきりとはわからない、だから、音楽をこれからもずっとずっと続けていきたい。日本は平和だと思っている人が多い。本当に平和なのだろうか。では何故ホームレスがいるのか。いじめや学級崩壊が起こるのだろうか。私は今年の4月、NGOのある団体の資金援助を受けフィリピンへ奉仕ツアーに参加した。フィリピンの中でも最も貧しいといえる原住民アエタ族でホームステイをし奉仕活動をした。ボロボロの服、十分にない文具、さみしい食卓。彼らの日常は、日本とは月とスッポンで、本当に貧しかった。しかし、彼らの心は温かかった。私たちが困っている時、何とか助けようとしてくれ、喜びを共に分かち合う。そんな彼らから、私は平和を知った。日本は物質的に豊かすぎて、人の心はいつも物に動かされている気がする。良心で生きている人が何人居るだろう。いつも何かをてんびんにかけ生きている気がする。フィリピンの彼らは、貧しい暮らしだが、良心のままに生きている。彼らの心は正しく平和だ。日本人に今、足りないものは「心の平和」だ。誰かを助けたい!そう思った時に、何もてんびんにかけず、良心のままに助けられる。そんな優しさがあれば、もっと思いやりのある社会になるのではないだろうか。本当に日本が平和になるために、まず私から温かい心を持ち、平和を広げていきたい。どんな時でも、ためらわず良心を優先する……そんな大人になりたい。あなたは、自分が幸せだと思いますか?恐らくほとんどの人が「No」と答えるでしょう。しかし、私は「Yes」と答えます。答えなければならないと知ったから。NGOのスタディーツアーで出会った、一人の少女の言葉で。So, You are happy.熱帯特有のまとわりつく暑さの中、カンボジアのある少女は私に学校や家族について一しきり尋ねた後、言いました。『あなたは幸せなのね』と。眩しさの内に一握りの切なさを秘めた笑顔で。彼女は人身売買と、買春の被害者でした。学校に行きたくても行けず、家族と共に暮らすこともできず、欲望の塊たちに金で買われ、なぶられ続けた。私と同い年の少女が、私がのうのうと暮らしている間、生きるために想像を絶する苦痛と、山より高く海より深い傷を負い続けた。彼女の言葉は短かったけれど、その一言にどれだけの深みがあったのかと、今でも私の心は痛みを覚えます。私は、私たち日本人は幸せです。学校に『普通』に通い、家族と一緒に暮らす。そんな『普通』の生活を、あの少女たちが血を吐いて願っても掌に掴むことができなかった『特別』な生活を、『普通』として享受しているのだから。今、これだけは言いたい。私は、私たち日本人は、どれだけ『幸せ』であるかということを。この三日間で、僕の所属する野球部は一変した。ついこの間まで、たった七人しかいなかったのが、新入生の加入で急に十六人にまで増えたのだ。広々としていた部室が急に入りきらない程になり、先輩も先生もとても喜んでいた。毎年うちの部には三・四人程度しか入らなかったからだった。大阪高等学校(大阪府)栗林良さん話しにならない話大阪府立柴島高等学校(大阪府)小島麻美さん音楽は心でするもの梅花高等学校(大阪府)中島彩さん心の平和大阪府立千里高等学校(大阪府)波田埜良美さんYou are Happy.大阪市立工芸高等学校(大阪府)山口朋己さん五分の三宣言34