17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージReport2005 page 7/44

電子ブックを開く

このページは 17歳からのメッセージReport2005 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
17歳からのメッセージReport2005

いつもと変わらない年末。私の家では旅行中に年明けというのが恒例だ。しかし、いつもと違うことが一つあった。私の母は小学校の先生だった。いつも幸せそうに子どもの話をしていて私は、その度にあきれていた気がする。そんな母が病気になり、仕事を休んで入院生活を送る。これが私の生まれて初めての母のいない旅行での年明けとなった。それから、母は医者の反対を押し切って退院をした。「子どもたちに会いたいから」。ただ、その為だけ、自分を犠牲にした母に、私はあきれることもできなかった。母は生徒のことを「生徒」と呼ばない。必ず「子ども」と言っていた。母のことが大好きな私は正直、生徒にヤキモチをやいてしまう程、母は生徒が大好きだった。しかし、母の気持ちを裏切るように母の病気は悪くなる一方だった。母にはいろんな顔があった。母の顔、妻の顔、先生の顔。どんなときでも「笑顔」があった。しかし、そのときの母はソレがなかった。入退院を繰り返すようになり、弱気な母を支えてくれたのが「生徒の優しさ」であった。桜の季節が来ても手紙は絶えることはなかった。そして、それを見る度に母は「早く学校に行って皆に会いたい。」と言っていた。それも叶わず母はこの世を去った。そのときの生徒の涙を見て私は本当に母が愛されていたことを知った。私は、そのとき、働くということの本当の意味が分かったような気がした。大阪府立富田林高等学校(大阪府)戸田梓さん心をこめて働くということ毎週日曜日、私は「いいとも!!」を見るべく10時に起きる。するとそこにはソファーに横になり、いびきを立て寝ているトドを発見!このトドは朝早く起きて、コーヒーを飲みながら録画していた映画を見る。そして、また二度寝をする。それが毎週日曜日のトドの朝の行動だ。私の幼い頃、いつもいろいろな所に連れて行ってくれたOut doorトド。しかし、そのトドもいつの間にか白髪まじりのIn doorトドになっていたのだ。洗濯をすませた母が、「買い物に連れてって。」と言うと、「う?ん(眠)」と言うだけ。そのやりとりが数回続き、いつものことなので、母と私はゆっくり「いいとも!!」を見ている。すると突如、トドは起き出す。まず一言。「お茶。(頂だい)」そして、次に枕代わりにしているクッション(松尾家では「ナメポッチ」↑トド命名)によだれがついていないか確認し――、「さぁ買い物に行こうか。」と言って支度を始める。こんなトドも、日曜日以外は毎日私達のためにせっせと働いてくれる。そんなことを思うと、昔はよくいろいろな所に連れて行ってくれたなぁと思う。しかし、今はもう歳だし、In doorトドでも許そうと思っている。でもね、お父さん、二度寝をしないで、ゆっくり朝は寝て一緒に「いいとも!」を見て笑おう!そして一緒に買い物にいこう!17歳からのメッセージ?受賞作品集??グランプリ?5働く、ということ?テーマ?2今、これだけは言いたい!?テーマ?3長崎県立長崎工業高等学校(長崎県)松尾久美さん松尾家のトド様