17歳からのメッセージReport2010

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1717歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧応援団じゃなければ学べなかったこと静岡県立田方農業高等学校(静岡県)髙橋日菜子さん応援団に入って早二年、そして三年目の今年、昨年から務めている団長という大きな役目も今年度いっぱいで終わってしまいます。応援団で学んだ事は沢山あります。人の上に立って指導する事の難しさ、努力する事の大切さ、気持ちを伝える事、仲間の存在、自分の弱さ。応援団に入らなかったら、団長をやらなかったら気付かない事ばかりでした。祈っても、願っても、ただそれだけでは何も変わりません。その気持ちを相手に伝え、そして努力する事が大切です。勝ちたいのなら、勝ってほしいのなら、思うだけではなく体で声で全身で、選手と同じ位頑張らなければなりません。そしてそれは、一人ではなく、仲間と共にやるからこそ、大きな力となるのです。いつも一人で突っ走って仲間を頼ろうとしなかった自分に、それでもついて来てくれて、そして側に居てくれたのが仲間でした。何でこんな大切な存在に気付かなかったのだろうと悔んで泣きました。でも、だからこそ今があります。精神的に弱い団長について来てくれた仲間と共に、今は頑張っていける自信があります。期待しているから、可能性を信じているから、そして応援した相手が頑張る事で自分もまた頑張れるから応援をする。応援するって簡単に見えるけど、実は奥が深くて大変なんです。団長として最後まで精一杯、仲間と共に全力を尽くしていこうと思います。私のことを分かってください愛知県立一宮聾学校高等部(愛知県)竹内恵美菜さん私は耳が聞こえない耳に障害があります。中学部1年生で、そのことに気付きましたが「どうして耳が聞こえないのかしら、聞こえない理由はなんだろう、病気かしら」と思って母に聞きました。母が「どうして聞こえないのか理由を知りたくて、何回も何回も病院に行ってみたが、結果は分からなくてショックだった。」と話してくれました。私はその話を聞いて「どうして耳が聞こえないの。周りの人は、耳が聞こえるのに、どうして違うの」ってすごくショックだった。中学部1年生から今もずっと悩んでいます。もし就職で耳が聞こえる人と話が通じないと、「もう一回言ってくれませんか」と何回も言っても通じなかったら、聞こえないことで仲間に嫌われたらと思うとすごく怖いです。毎日毎日悩んでいました。高等部になって、将来のために自分の力で通じるようにしなきゃいけないと決意しました。自分の力で頑張るしかない。「仲間との話も通じ合いたい!」と強く思っています。遅いかもしれませんが、今から話が通じるように頑張っていきます。私は口から言葉を読み取ることが苦手だし、発音は上手くできないのだから、将来のためにコミュニケーションの力を高めなくてはいけないと思って、今は言葉を読み取る練習をしています。頑張って、努力して練習します。耳が聞こえない人をもっと理解してほしい。同じ地球に住む仲間として。手話を通して両親に伝えたいこと伊勢学園高等学校(三重県)中津美香さん私の両親は、聴覚障害をもっています。私は幼い頃から、両親とは簡単な手話を少し入れながらほとんど読話で会話をしてきました。私はあまり手話をうまく使いこなすことができないのでなかなか伝わらないことがあってイライラしてしまったり、なぜまわりの親はみんな耳が聞こえるのに私の両親は耳が聞こえないのだろうと思ったこともありました。遠くにいる時など、呼んでも聞こえないので近くに行って肩をたたくか床を足で踏みならして両親を呼ぶなどして不便だなと思うこともありますが、その反面よいこともたくさんあります。手話と読話なので、相手の口、手、目などお互いをしっかり見つめて心から会話ができることです。私と両親だけの特別な会話の仕方でまわりの人は、「今ので何て言ったのかわかるの。」と驚くことはありますが、私はこの会話の仕方が大好きです。今、私はもっと手話が上手になりたいと思い、手話サークルに通っています。指文字を全部マスターしようと練習中です。もっと手話を使いこなして今以上に多くのことを速く、的確に伝えたいです。お父さん、お母さん、耳が聞こえなくて仕事場でもいろいろと大変なことがあると思うけど、毎日一生懸命働いて私を今まで大事に育ててくれて本当に感謝しています。もっと手話を覚えてこれからは、私が二人を支えていくよ。これからもよろしくお願いします。一つになる世界滋賀県立国際情報高等学校(滋賀県)辻孝一郎さんある日テレビを見ていたら、ニュースでアイスランドの火山が噴火し、火山灰の影響でヨーロッパと世界各国を結ぶ飛行機が欠航になって多くの人が空港で足止めされていると報道がされた。そして次にそのことに対する日本での街頭インタビューが流れた。するとある日本人女性がこんなことを言った。「向こうに行っている人は大変ですねぇ。」と。何気ない言葉だけれど、この言葉にぼくは違和感を覚えた。その女性は外国にいる同じ日本人のことを心配していたようだった。しかし、日本で足止めされている外国人のことは何も言わなかった。また他の人も日本にいる外国人のことをほとんど心配していなかった。外国人のことを心配しなかった人を悪く言うつもりはないけれど、もっと広い視野を持つべきだと思った。もしあのインタビューで、「日本にいる外国人も心配ですね。」と答えるような人がこれから増えていけば、日本と世界は繋がっていくのではないかと思う。日本人だけに言えることではない。世界中でそういった考えを持つ人が増えれば、世界の国と国は、人と人は一つになっていくと思う。そしてそれは、戦争や人種差別の根絶に繋がっていくとぼくは思う。私の見た水たまり大阪府立茨木西高等学校(大阪府)堀絢音さん私がまだ中学三年生だったころ、朝からしとしと雨が降っていた。私は雨の日が大嫌いだった。じめじめとして髪の毛ははねるし、水たまりのせいで靴はびしょびしょになる。朝から憂うつだった。