17歳からのメッセージReport2010

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3917歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧もうそこには小さな命はなかった。私は、罪悪感で心がとても痛かった。その時、先生が一言言った。「この命を無駄にしないためにも、しっかりと勉強しなさい。」と。私は、その言葉を聞き、少し楽になることができた。血抜きが終わって羽毛を毟った後に解体が始まった。いろいろな部位の分け方を教えてもらった。私は、この実習で三つの事を学ぶ事ができた。まず一つ目は、命の大切さだ。どの生き物にも命があるのだから、むやみに殺さないこと。二つ目は、感謝の気持ちを持つこと。人間が生きるためには食べることが必要だ。その時に感謝の気持ちを持って食べること。三つ目は、このような体験を他の多くの人に知ってもらうためにも自分ができる事をしていくことだ。私は、このような体験をする事ができて本当に良かった。優しさって何だろう?鹿児島県立大島北高等学校(鹿児島県)窪田美穂さん「車椅子、押しましょうか?」つい、2年前の話です。友達と一緒にアーケード街を歩いていたら、大きな交差点の横断歩道を一人の女性が腕でタイヤを押しながら渡ろうとしているところでした。私は以前、中学生の時に障害者学習で車椅子に乗ったことがあります。平らな道や緩い上り坂や下り坂を一人でタイヤを押しながら行くというものでした。私は小さな段差や、平らな道でさえ、苦労したのを覚えています。だから、目の前の車椅子の女性を見たときにとっさの行動に出たのです。満面の笑みで「ありがとう」と言われたときは、人に優しく出来たことに喜びを感じていました。しかし、その後に母と一緒に祖母の見舞いに行ったときに足の悪い祖母を支えようとしたときに、母に止められたとき疑問が浮かびました。なぜ、母は支えてやらないのだろうと。そこで母が、一人で歩こうとしているのを他の人が邪魔したら、せっかく一人で歩けるものも歩けなくなってしまうと言ったときに、あの車椅子の女性のことを思い出しました。優しさとは、助けるだけが優しさではないのだと思いました。やってあげるのが優しさの時もあるけれど、その人が一人で出来るように見守るのも優しさなのだと思いました。一体、優しさとは何なのか、考えさせられた出来事でした。◎全作品原則原文のまま掲載しておりますが、一部誤字等大学側で訂正いたしました。