17歳からのメッセージReport2010

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08 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧農業の未来は若者の手に高知県立高知農業高等学校(高知県)市原泉さん私は、自分で作物を育てる大変さや楽しさを多くの若者達に体験してほしいと思っています。今、農業従事者は高齢化しています。それだけではなく、後継者の問題も大きな課題です。農家を継ぐべき子供や孫が県外に就職するなど様々な原因が考えられます。農業は自らの体を動かし、種や苗の購入から植えつけ、病気などに気を配りながら育成し、さらに出荷の際には毎日朝早くから作業しなければなりません。このような膨大な労働力にみあう収入のアンバランスが農業従事者を減らしているように思います。楽な仕事を求めがちな若者は農業をすることを嫌がります。しかし、そのような大変な仕事でも家族で営むなら、個々の役割分担ができ作業がはかどり、家族の絆も深めることができます。私は実習で作物を育てたことがあります。蒔いた種が全て発芽するわけではなく、育て方も様々です。多くの手間や時間がかかり、さらに気候にも左右されます。作物を育てることは、根性が必要です。しかしそれを乗り越え、収穫した時は、すがすがしさや達成感を感じることができます。自ら育てた作物が、他の人の手に渡り「美味しかった。また作ってね。」と言われた時の嬉しさは、何ものにも変えることはできません。農業を誰もが敬遠する仕事にしてはいけないのです。若者に喜びや達成感を体感してもらい、農業の未来を明るいものにしたいと思っています。ナチュラル・サイン高知県立高知南高等学校(高知県)加集菜摘さん私は今まで母親の小さな愛情を見すごしてきたようだ。小さかった私も今では十七歳、大人の仲間入りを果たそうとしている、その半大人な私は気付いたのだ。「私は愛されている。」と。私がそのことを確信したのは、ある日の学校帰りのことだった。用事があり母の車で一緒に帰っていると、私達の目の前に交通ルールを無視した車がおり、それに対して急ブレーキを踏む母、当然シートベルトを着用していましたがあまりに衝撃が強く前につんのめりそうになりました。すると母親の手が私の前に現れ目一杯伸ばしてかばってくれようとするのが目にはいりました。私が「シートベルトしてるよ」と言うと、「無意識だった」と母は言う。そこで私は確信したのです、「私は十分に大切にされている」と。実はこの日、進路面談で派手にケンカをした私、車の助手席でずっとふくれっ面を貫いていた矢先の出来事だった。母が笑い話をしても適当に返事をして悪いとはわかっていたけれど謝るには気恥かしかった。しかし先ほどの出来事の後、ふくれっ面はみるみるうちに泣き顔へと変わった、そんな効果もあった。母の無意識の中の愛情、見方を変えれば見つけられるし気付きます。皆さんの親御さんもきっとこのサインを出しています。是非探してみてください。私はずっと探しつづけます。やはり最後には〝ありがとう?しかでてこないでしょう。