17歳からのメッセージReport2011

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08 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧世の中の出来事から考える未来2テーマ宮崎県立佐土原高等学校(宮崎県)田原彰二さん日本一をもう一度作品は、P.06学生審査員賞に掲載しています。テーマ今、これだけは言いたい!(自由課題)3山梨県立都留高等学校(山梨県)山本麻鈴さん「伝える」ということ小学校4年生から6年生まで、私は母と手話教室に通っていた。きっかけは、私の家の隣に住んでいる耳の不自由なおばあさんと話してみたいと思ったことだ。新しいことを知るのが楽しくて、私はすぐに手話に夢中になった。しかし私が中学生になると、教室には行かなくなった。部活や課題で疲れてしまって、余裕がなくなってしまったのだ。仕方ない。そう思って通うのを止めて、4年が過ぎた。残念だけど、仕方ない。そう言い訳をして。そして今年の春。私は久々に隣のおばあさんに会った。運転していた車を止めて、母が話しかける。「今お帰りですか?送っていきますよ。」久々だったのだろう。母の手話は妙に辿々しかった。それでも彼女は嬉しそうに笑うと、まだ用事があるからいいと指で語った。そして今度は私に問うた。もう手話は忘れてしまったの?私は曖昧に微笑んだ。すると。「もったいない。」驚いた。普段喋らない彼女が、はっきりとそう言ったのだ。たった一言。その一言は、私の胸に強く響いた。別に忘れたわけじゃない。長らく使っていなかったせいで、恥ずかしくなってしまっただけ。それでも何かすっきりしなくて、家に帰った私は久々にテキストを開いた。そこで私は、自分の書き込みを見つける。『大切なのは、伝える気持ち。』そうだった、と思った。あの時手話を使わなかった自分が、急に恥ずかしくなった。済美高等学校(愛媛県)畠岡優さん私の誇り私の父は工事関係の仕事をしている。大きな建物や道路の基礎を造ったり、または壊したりするのが主な仕事内容らしいが、詳しくはよくわからない。それなりに重要な位置にいるとか、現場では怖いらしいとか色々聞くが、家では機嫌の良し悪しで夕飯時の雰囲気を変える、大きな子供みたいな困った人だ。そんな父が、先日、福島の原発へ行った。会社にオファーがあって、それに志願したのだそうだ。父はテレビで原発の様子が映るたびに行きたい行きたいと言っていたので、あぁ、とうとう行くのだ、とだけ思った。母も、行かせて貰えるのは有り難いことだと、父の背中を押した。しかし、これが父の仕事なんだと理解してはいても、不安に思ってしまう。父が原発に行くことが決まってから、自然と原発に関するニュースを見る時間が増えた。けれど、次第に別の感情も沸きあがってきた。私は、普段は子供みたいな父が、とても格好良く見えたのだ。大げさに言えば、誇りに感じた、とも言えるかも知れない。危険な所に、誰かの安全のために飛び込んで行ける姿勢を格好良いと思った。そして、この人に恥じない娘でありたいと感じた。仕事のためなら家族のことも顧みないし、自分勝手で気分屋な父。疲れた身体のせいで破られた約束は数え切れないし、出張で一年の半分は家を空ける父。一般的に理想とされる父ではないけれど、そんな父を、私は誇りに思う。高知県立高知農業高等学校(高知県)黒岩達也さん農業には人を元気にする力がある農業には人を元気にする力があると私は信じている。だからこそ、農業を介して、今回の東日本大震災の復興を考えたいのだ。震災や原発事故で農業ができなくなった地方はたくさんある。住みなれた土地、農地などを手放すしかない、涙を流しながら農業をあきらめた人もたくさんいるはずだ。今、西日本で農業を学んでいる私たちにできることはないのだろうか。義援金や物資をおくることも大切だが、もっと別の面からの支援もあるのではないかと思うのだ。震災にあった農家の人たちは、決して農業がいやで、農業をやらないのではない。やりたくてもやれないのだ。そんな時、西日本の休耕田などを利用し、土地は離れてしまうけれど、経験をつんだ農業を続けてもらうことなどは、できないだろうか。西日本の土地に東日本の農業のノウハウが加われば、何か新しいものが生まれてくるようにも思う。人と人とが協力しあうのだから、そこにはいいものが作れるはずだ。そしてそこから前に向かって進んでいってもらいたいのだ。農業を一緒にやることで、日本が一つになれる、そう思っている。学生審査員賞1点大阪経済大学在学生が選ぶ優秀作品にも選ばれました。