17歳からのメッセージReport2012

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16 17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ(沖縄県)匿名希望Chall e nge!!生まれてきて18年、なかなか濃い人生をおくってきたと思う。小1のころに母が亡くなり石垣から本島へ移り住んで早10年ちょっと。兄弟4人男手一つで育ててくれた父も高1のときに亡くなり、今はオバーの家で暮らしている。最愛の父を失ったとき、そのことを考えまいと色んなことに挑戦した。スピーチコンテストや地域舞台、琉球舞踊やダンスなどあまり人前に出ることに慣れていない普段の私だったら絶対にやらないであろうことにも取り組んだ。いま思えばヤケッぱちだったのかもしれない。だがそれらをやったことで私の世界が限りなく広がっていった。新しい仲間ができた。自分の住んでいるこの沖縄が大好きになった。人と人とのつながりの大切さを知った。あのとき挑戦してみようと思わなければ今の私はなかっただろうと思う。人生どう転がるか分からない。人から見れば私の人生はかわいそうなんだろう。でもあの経験があったからこそ得られたものも多く、こんなにも充実した日々をおくれているんだろうと思う。これからどんなにつらいことがあったってそれは未来の自分を作る大切な経験だからくじけず頑張っていこう!そして一日一日を大切に自分の人生をEnjoyしていけたらいいな。世の中の出来事から考える未来テーマテーマ2高岡向陵高等学校(富山県)森本悠歩さん「君が代不起立」から考える未来先日から新聞等で「君が代不起立」問題をよく目にする。私はこの事について何も知識がなく、そもそもなぜ君が代斉唱時に起立することを拒むのか疑問に感じた。しかしその背景には戦争によって親兄弟を失った人、人生を台無しにされた人、さらにはその事実から君が代を受け入れられない人がいたのだ。なぜなら君が代はその軍国国家の象徴であり、天皇を絶対的な君主として謳っているからだ。今日、君が代は本当に国歌としてふさわしいものと言えるだろうか。私には「君が代不起立」が思想の自由を唱える者ではなく国家による犯罪の被害者の心の叫びのように思える。その人たちに対して、我々のような先人の犠牲の上に成り立つ平和を満喫している世代が現代の常識だけで物を言えるのだろうか。この問題は特に公務員によるところが大きい。公務員なら国家に従い義務を果たすべきだという大阪市長の橋下さんの言い分にも一理ある。しかし上に述べたような理由を考慮してもそれが正しいと果たして言い切れるだろうか。自分たちが正しいと思い込んで、それを国民に思い込ませたのがあの太平洋戦争だったのではないだろうか。歴史を繰り返さぬために取り入れられたのが少数意見を尊重する民主政治である。橋下さんは、これから日本の将来を背負っていく人間になるだろう。物事を柔軟に対処する姿勢を忘れないでほしい。桜花学園高等学校(愛知県)内橋優美子さん違う視点でみる世界足を怪我し、松葉杖生活になってから数週間経った。学校へは、電車とバスで通っている。ある日の学校の帰り道、松葉杖を片手にバスに乗った。後ろにお年寄りがたくさん並んでいることを知っていた私は、座らずに棒につかまって立っていた。そのすぐ後に、車椅子に座った人と、その車椅子を押す、老夫婦が乗ってきた。旦那さんは座っている奥さんに、優しく声をかけていた。そして、優先座席に座っていた旦那さんは突然立ち上がり、私の前に来て、「座ってください。」と微笑んだ。とまどった私は、ふと奥さんの方を見ると、奥さんも微笑んでいた。断ったが、それでもどうぞと言われたので、座ることにした。バスを降りるとき、老夫婦に頭を下げると、「がんばれ。」と、声をかけられた。あきらかに足の悪そうな旦那さんをみて、涙があふれた。殺人や虐待、悲しい事件が絶えない今日、それでも人を信じ、周りに目を向けてみたら、世界はこんなに明るかった。京都府立京都すばる高等学校(京都府)安井彩乃さん大阪府の小学校留年制度について近ごろテレビや新聞のニュースで話題になっていた大阪府の小学校留年制度。私はこの話を聞いた時、驚き、そして疑った。留年というのは何らかの事情があり進級・卒業に至らず原級に留まる事である。今までこの留年制度があったのは義務教育が終了した高校からであった。義務教育でない分、留年になったら学校を辞めてしまうという人も多い。だが小学校で留年制度ができてしまうと絶対に辞める事が出来ない。そうなると精神的な負担が大きくなってしまう。まして小学生というのは私達高校生より何倍も心がデリケートな分、しんどいと思う。また、留年をする事によって友達とも離れてしまい、いじめの原因となる可能性もありうる。そういった事が起こり不登校となった場合、大変な思いをするのは本人はもちろん周りにいる親・友人そして教師である。実際、私の友人は小学校の頃人間関係で悩み不登校になっていました。その時は学校の先生が毎日家まで勉強を教えに行き、友人の私は違う教室にいるその子を毎時間迎えに行き、家族の方々はすごく悩んでおられました。こういった状態の人は、今現在でも非常に多いと思います。これ以上こういった人を増やさない為に私は提案します。クラスを学年で分けるのではなく教科ごとのレベルで分けるという事です。複数の学年が混じり同じレベルで学習を進められれば留年制度がなくても学力は上がると思います。だから私は留年制度に反対です。銀賞