17歳からのメッセージReport2012

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1717歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ愛媛大学附属高等学校(愛媛県)平野ゆいさん世の中の出来事から考える未来私は5月上旬、インドネシアへ短期留学した。そこで見たのは行く前に想像していたのと違ったものだった。日本人でインドネシアという国に良いイメージを持っている者はいったい何人いるだろう。ひょっとすると、日本人はインドネシアをどこか下に見ているのかもしれない。確かに、現地に着いたときに私が感じたのは日本と比べて不清潔だという印象だった。地面に座るのが当たり前だったり、虫がたくさんいたり……。しかし、オランウータンセンターへ行ったとき、印象が変わった。そこには密輸やゴミ捨て場に置かれていて保護された動物たちがいた。なかには親を目の前で撃ち殺され、今でも人間が近づくと怯えた鳴き声を上げる動物もいた。私はこのような動物を一生懸命飼育している飼育員を見て、温かく感じた。これを機に積極的に話しかけてくれたり、初対面の私たちにもたくさんのご飯を用意して下さる農村の方々を見たりして、〝温かい?といった国民性を見つけることができた。また、学校交流ではインドネシアの若者は英語で積極的にコミュニケーションをとることができることも分かった。このことから、一般的には発展途上国と言われているインドネシアだが、国際化のこともあってか、ますます発展しており、今のインドネシアは日本でいう明治維新にあたるのではないかと考えた。将来、インドネシアはアセアンの中心国となるかもしれない。そう感じた。愛媛県立宇和高等学校(愛媛県)梶原愛美さんあなたは誰か大切に想える人はいますか。虐待やDV、家庭内暴力など家族間で起こる事件が増えている。それを受けることで殺人に発展しているケースも多くある。体は愛する人に触れるためにあると思う。決して自分の怒りでなぐったり、蹴ったりするもののためにあるわけではない。家庭とは安らぎを感じる場所ではないのか。私の家族は私が辛い時、優しく微笑んで見守ってくれる。そんな家族が私は大好きだ。そう感じたのは高校一年生の頃だ。何も上手くいかなくて、精神的にも辛い時期があった。いつもなら「勉強しなさい。」と言う母もその時は何も言わなかった。ただ顔を合わせた時、笑顔で話しかけてくれた。あの頃、自分の事で必死だった私は何も気付けなかった。だが、今になって家族の優しさであることに気付いた。この時、私は家族っていいなと思った。家族での殺人や暴力をこれ以上増やしてはいけない。なくさなければならない。家族が大好きだと思える人を増やさなければならない。「あなたは家族を宝物に想えますか。」私はこの質問に対して皆が「はい。」と答える世の中にしたい。家族は良いものだと伝えたい。私に出来る事はちっぽけな事だ。だが、それによって、少しでも家族を大切に想える人が増えてくれたら嬉しい。愛する人に触れる喜びを今、辛い思いをしている人に感じてもらいたい。それは恋人でも、友人でも、家族でも良いから。沖縄県立那覇西高等学校(沖縄県)柳井航平さん沖縄のアメリカ軍基地についてあなたは、沖縄の普天間基地についてどう思っていますか。私は、基地をなくすことについては反対ですが、残すことについても反対です。今の言葉は矛盾しているのはわかりますが、それには理由があります。まず、なくすことについて反対な理由として、基地で働いている人やアメリカ軍兵を中心に客としている人たちの仕事をなくし、ただでさえ失業率の多い沖縄をもっと失業率を高めることだと思うからです。基地を残すことについて反対の理由は、沖縄でのアメリカ軍兵の事故や事件がとても多いのと、普天間基地の近くに住んでいる子どもや住人たちにとって騒音で眠れなかったり、学校の授業に集中できなかったりと、多くの被害者がいるのも事実だからです。基地をなくすにしろ、残すにしろ、利点や欠点もあるのです。それを見過ごすだけでは何も良くはなりません。それを解決するのは大人であり、それを引き継ぎ良くしていくのは次世代の主役である私たちなのです。そのために、基地をなくすのであれば働いている人に仕事をあたえたり、保障金をあげたりと保護できることをすればいいのです。残すのであれば、何時からは訓練をしないとか、アメリカ軍兵が地域に貢献したりすれば、逆に地域の人たちから喜ばれ、地域の目を変えることができ、そして沖縄の未来も変えることができると私は思います。沖縄県立南風原高等学校(沖縄県)城間沙矢香さんこれからの私昨年に起きた「東日本大震災」私はその時お家でその映像をただ呆然とテレビで見ていました。津波で人や車や瓦礫が流され建物も流されていて、これが日本で起きているのか信じられないほどの映像でした。そして今年の3月11日、あの震災から一年がたちました。私はあの日から変わらず東日本の現状をテレビや新聞で知る事しかしていません。今でも被災地では瓦礫の撤去作業やそれぞれの仕事の復興を頑張っています。きっとそれはこれから何年も続けていかなければならない事です。その中で私達は何をしていけばいいのか一人一人考えていくべきだと思います。私はそれを考えた時、一つの夢を見つけました。それは沖縄の郷土芸能を被災した人達に披露する事です。私の高校は沖縄県唯一の郷土文化コースがあり、私はそのコースで三線を習っています。三線の他に琉球舞踏、空手があります。私はこの高校に入学するまでは沖縄の芸能や歴史、文化にあまり興味がありませんでした。ですが、このコースに入学して学んでいくうちに沖縄の事をうちなーんちゅとしてもっと知りたいと思うようになりました。なので、私は学校以外でも沖縄の芸能を学びたいと思い、琉球舞踏を始める事に決めました。私はこの沖縄の芸能を習い人前で披露出来るようになったら、被災地に行って舞台に立ち被災した方々を元気づけたい。それがこれからの夢であり、これからの私です。銀賞