17歳からのメッセージReport2012

17歳からのメッセージReport2012 page 23/48

電子ブックを開く

このページは 17歳からのメッセージReport2012 の電子ブックに掲載されている23ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
17歳からのメッセージReport2012

22 17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージり着ている。オシャレに関しては俺もとやかくいうつもりはないが、親父よ、シャツの裏表が反対だ。いろいろ言ってきたが、最後に今これだけは言っておきたい。親父よ、いつも、ありがとうな。(岡山県)匿名希望私の目指す女というもの私は将来、旦那を尻にしくような女になりたい。男という生き物は女を甘く見過ぎているからだ。意見がくい違い衝突するとすぐ怒鳴り、あげくの果てには手を出す。すぐに理性という線がプツッと切れるような男が多すぎるのだ。もちろん、皆がそのような人間でないことはわかっている。だが、「俺の金で飯が食えているんだ。」とか「お前は家事と子守りだけやってろ。」などと自分の方が優位であると勘違いはしてほしくない。だからこそ、旦那よりも多くをかせぎ、そんな事を絶対に言わせないような女になりたいのだ。まず絶対に外せないのがおこづかい制。男は一体何に無駄づかいをするかわからない。だからレシートもきっちり提出させる。やましい使い道があればその分おこづかいから減らすし、もちろん何もなければプラスにおこづかいをあげるかも知れない。このようなことを友人に言うと、「面倒くさい。」「こんな嫁にはついて行けない。」などと言われるが、自分がきっちりお金の管理をしないせいで旦那の財布のヒモがゆるんでしまってはダラしない男になってしまう。男と女、平等に生活できる未来を望んでいるからこそ私は今から将来のことを具体的に考えているのだ。広島県立宮島工業高等学校(広島県)松井彩香さん白い画用紙真っ白な紙に自分だけの世界を書く。高校の授業での製図の時間。真っ白なそれに、いくつもの線を書いて形をつくっていく。カリカリとシャープペンの走る音だけが聞える静かな教室。私は父に言われた言葉を、いつもこの時間になると思い出す。「お前は真っ白い画用紙みたいなものなんだよ。」と。荒れた中学時代、たくさんの悩みを抱えた時に父が私に言った言葉だ。「たくさんのことがこれから、お前の紙に色をつけていくんだ。それは、キレイな色にも悪い色にも染まるから、それを何度も何度も父さん達が白に塗り直すんだ。わかるな?紙はお前自身なんだ。何回も失敗して、くじけても、何度でも、やり直せばいい。」その言葉になんだか、すくわれた気がした。私を見ていてくれてる人のありがたさ、それと同時にたよるばかりではいけないという、心の自立感を得た気がした。私が今書いている、私だけの世界は力を入れると、パキッと音を立てて折れてしまう。それは人と同じということを父から教わったのかもしれない。だから私は、これからの人生で、くじけるようなことがあっても立ち直れるような強い人に、父と母のような朗らかな人間になりたいと思った。広島文教女子大学附属高等学校(広島県)天野裕子さんエプロンおばあちゃん「エプロンしなさい。エプロン」九十歳、軽い認知症のおばあちゃんが、今から料理をする本人に必ず言うセリフである。相手がどんなにエプロンを必要としてなくても、絶対に着させるのが、おばあちゃん主義だ。八十歳の時のおばあちゃんも、毎朝エプロンを着て、元気に料理や車の運転もしていた。しかし、九十歳になる手前で、軽い認知症になってから、車の運転どころか料理も出来なくなってしまった。けれども毎朝起きると、エプロンは必ず着ている。病気になろうがなるまいが、三百六十五日エプロンを着る。まるで、パジャマから洋服に着がえているような感じだ。整理だんすの中には洋服のように、たくさんの種類のエプロンがしまわれている。そんなにエプロンが好きなのか、と思うくらい。好きだから毎日着ているのか。好きだからたくさんの種類があるのか。考えてみると、そんな単純な事でもなさそうな気がする。エプロンは学生でいう制服なのかもしれない。おばあちゃんは「制服」を着るから家事をしようという気持ちになるのではないかと思う。認知症の特徴の一分前に話した事は、すぐ忘れるのに、今までエプロンを着て家事をする習慣は忘れていない。おばあちゃんにとって、エプロンをつけることが生きていることそのものなのだろう。徳島県立城東高等学校(徳島県)長倉由実さん私のモットー「ホンマうるさい」って言われるぐらいに人を笑わせたり、人に笑わせてもらったりするのが私のモットーである。とは言ってもお笑い芸人を目指しているわけなどではない。ただ単に、笑顔が好きなだけだ。暗い顔して生活するより、明るい顔して生活する方が何倍か楽しい。以前は泣き虫だった私も、今では感動するドラマや映画でしか泣かなくなった。泣いている暇があれば、笑ってる方がいい。生きてる心地がするから。高校生活でもたくさん笑ってきた。小さなことで友達と大笑い、大きなことでも大笑い、たまにスベって失笑。お腹が痛くなるくらい腹筋を使い、顔が引きつるくらい顔筋を使う。一種の競技にもなりそうな『笑う』という行為が私は大好きだ。もちろん、笑って全てが解決できることではないのは百も承知だ。そんなことなら、世界中の人が笑って笑って笑いまくればいい。そう世の中は甘くない。でも、やっぱり好きだ。「うるさい」と言われようが「一応女の子やから口そんな大きく開けられん」と言われようが。人と人との関わりでも笑うことは大切な行為だと思う。私の中では一種の社交辞令のようにとらえている。これからもたくさん笑っていたい。人を笑わせて、人に笑わせてもらって、笑顔いっぱいで生きていきたい。だって私の中の大きな大きなモットーなのだから。銀賞