17歳からのメッセージReport2012

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3117歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージずっと朝練に出ていた理由は、顧問の先生の期待に答えたかったことと、もう1つ理由がある。それは体育の先生に、「この努力は必ず誰かが見てるからね、本当に。」と言われたからである。その日に私は必ず朝練を休まないと決めた。でも冬のある日、私は努力をやめた。バスケをするのが辛かった。1度休んだらなんてことなくて2週間も休んでしまった。そんな時、顧問の先生に「お前、朝練にくるのを辞めただろ。」と言われた。見てくれていた。今までずっと努力しても無駄だと思っていたけれど、見てくれていた人がいることに気付いた。その日から私はまた朝練に出始めた。私に努力を続けるように言ってくれた体育の先生も、ずっと見てくれていた顧問の先生も今は転勤してしまったけれど、誰かが必ず見てくれていると私は信じている。努力は必ず報われる。今日も私は朝練をした。きっと明日も、1ヵ月後も、しているだろう。比治山女子高等学校(広島県)竹山佳那さんわたしは私”私の兄は東大生だ“そう言うと私の友達は、「うわぁ、すごい。」とか、「え-!うそ-!」などと叫ぶ。確かに、私にとっても自慢の兄ではある。勉強ができるのはもちろんのこと、私が勉強で分からなかった所を分かるまでねばり強く教えてくれる優しい兄だからだ。けれど、私はそんな友達の声を聞いて、時々悲しくなる。どうしても自分自身と兄を比較してしまうからだ。問題が解けずに悩んでいる時も、暗記が全くできずにイライラしている時も、そして、人の言っていることが理解できずに笑われた時も、”兄ちゃんなら…、それに比べて私は…。“と落ち込んでしまったり、”ど-せ私なんか…“と、投げ遣りな態度をとってしまうのだ。兄だって努力してきたのだと分かってはいるのだが、何かもわもわとしたやりきれなさがおしよせてくる。しかし、そんな時、私の両親はいつもこう言ってくれる。「大丈夫。あんたはあんた。兄ちゃんは兄ちゃん。」そう言われた瞬間に、身体中のドロドロとしたものが全部一瞬にしてすっと流れていく。”私は私でいいのだ“と感じさせられ、暖かいものが私を包んでいく。(徳島県)匿名希望今までの自分、これからの自分今の僕はうつ病で学校に行くのが怖いです。去年僕はみんなからいじめられて、うつ病になり対人恐怖症になってしまいました。3年生になった今も僕はまだそのことをひきずって学校に行くのが怖くて学校を休むことも多いです。ストレスで胃潰瘍になり、まともにご飯が食べられず、食べてもすぐに吐いてしまう状態で病院に行って薬を飲んでいるけどあまり効かないので辛いです。けれども親が心配してくれて家で体調が悪くなった時も必死で看病してくれて「がんばれよ」「大丈夫?」と励ましてくれます。僕は家族のおかげで今がんばって学校に行くことができています。僕は自分の将来のためにもがんばって学校に行き、目標の大学の受験に合格し高校も無事に卒業して自分の体調も治して家族を安心させたいです。僕の将来の夢は理学療法士になることです。多くの体の不自由な人たちの役に立ち社会貢献できる人間になりたいです。そのためにはまず自分の体調を治し、将来親が体調を崩したり立てなくなったりしたら自分の手で親を治したいです。西南女学院高等学校(福岡県)柴田和果さん「たくちゃん」毎朝、私が乗るバスには、「たくちゃん」とお母さんが乗ってくる。「たくちゃん」はいつも楽しそうに笑って、声を発している。その声は言葉ではない。多分、言葉を話すことはできない。しかし、お母さんは、「たくちゃん」の声の発し方や行動で気持ちが分かっているようで、まるで会話をしているみたいに見える。正直に言えば、初めて「たくちゃん」の姿を見た時、驚いた。けれど、毎朝同じバスに乗る内に、勝手に親近感を持っている私がいた。そして二人の笑顔や会話をする姿を見ていると、何だか心が晴れるような、微笑みたくなるような気持ちになる。今まで、障害を持つ方の家族は、どんな気持ちでいるのだろうと思っていた。私の持つ印象では、どちらかといえば、マイナスなものが多かった。でも「たくちゃん」とお母さんの姿を見てからは、家族の中には強い絆があるのだろうと思うようになった。そして、その強い絆で結ばれている家族だからこそ、言葉がなくても互いの気持ちを理解できるのだろう。これから先、たくさんの人と出会い、その出会いから学ぶこともたくさんあると思う。その学んだことから、自分が元々持つ考えから新しい考えに変えることが出来る。だから出会いを大切にしていきたい。そして、「たくちゃん」とお母さんのように、私も誰かに影響を与えることができる素晴しい人になりたい。(佐賀県)匿名希望これからの自分家の玄関を開けると、夕食のにおいと「ただいま」という祖母の声が聞こえてくる。朝起きると、母が作る弁当のにおいと「おはよう」の声。小中学生の時、雨の日はいつも迎えに来てくれた祖父。高校から家まで毎日のように送ってくれる母方の祖父母。そんな家族の支えと愛情。そして、いつも励まし合い笑い合う友達の存在。卒業し、高校生となった今でも変わらずご指導してくださる小中学校時代の先生。納得のいく進路を、と全力で指導してくださる高校の先生方。今の私がいるのはたくさんの人たちのおかげだ。私がこのように考えるようになった、母の一言。こんなんで大学生になって、一人暮らしできるわけないよ。よく考えてみると、今までの人生で、自分一人の力で何かをやり遂げたことがあっただろうか。学校に通うにも、送り迎えや父と奨励賞