17歳からのメッセージReport2012

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17歳からのメッセージReport2012

3517歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ静岡県立三島南高等学校(静岡県)髙橋李歩さん私の夢私の将来の夢は、ツアーコンダクターになることだ。ツアーコンダクターになって、日本全国を訪れることが私の夢の一つである。今、日本はたくさんの問題を抱えている。その一つが一年前の東日本大震災だ。多くの犠牲者がでた。今でもたくさんの人が被災地で生活している。それに、今でも震災の影響があるし、原発の問題だってある。こういったことから日本を訪れる人は減少しつつある。けれども、何年かかるか分からないけど、いつかまた以前のような活気を取り戻すと思う。震災で東北の方は少しだめになってしまったけれど、まだまだ日本には、観光名所がたくさんあるし、日本特有の文化だってある。原発の問題が一段落したり、震災の影響が落ち着けば、そういったものを目当てにまたたくさんの人が日本を訪れるようになるだろう。少しずつ、時間はかかるけど、日本は復興に向けて歩き始めている。以前のような活気を取り戻そうとしている。私も復興に向けての活動を手助けしたい。地震もたくさん起きるし、原発の問題もあるけれども、日本は、今も世界に誇れるものがあるということを外国の人達に伝えたい。そしてまた、たくさんの人が色々な国から訪れるようになってほしい。他の国に日本を紹介できるようなツアーコンダクターに私はなりたい。大阪市立工芸高等学校(大阪府)藤野崇志さん特撮博物館とサブカルチャーの未来ある日、インターネットでこんなニュースが流れていました。”新世紀エヴァンゲリオン“の監督の庵野秀明氏が、東京都現代美術館で特撮博物館をやるというのです。その記者会見の中で庵野氏は、特撮ミニチュアが失われていくことをどうにかしようと文化庁に相談すると、何もしないどころかゴミ扱いされたというそうです。特撮作品が好きな僕は、この記事を読んで、そんな文化庁の対応に腹が立ちました。日本では最近、アニメーターの育成事業に取り組んではいるのですが、なぜかマンガや特撮には全くもってそういう事業がありません。マンガに関しては、むしろ規制を強める所も出てくるうえに、特撮など完全にマニアのものだと決めつけられているような気がします。なぜそうなってしまったのでしょう。僕はこのサブカルチャーという文化を日本文化として受け入れたくない人が、日本の中心政治の中に何人かいるからだとも思うことが多いのですが、それ以上に、この国の人たちがそういうことをあまり認識してないからではないでしょうか。僕ら日本人は、もっとサブカルチャーがこの国にとって必要であることを、もっとたくさんの人に知ってもらうべきだと思います。なにせ、この国には資源も、農作物もほとんどありません。そんな国の中で生まれたサブカルチャーという資源を、自らの手で捨ててしまってはもったいないではありませんか。高知市立高知商業高等学校(高知県)中原彩絵さん私たちの未来へ私たちが大人になったとき、おばあちゃんになったとき、この日本という国はあるのだろうか。最近、ふとそう思うことがある。これは私が少し大きくなって、世の中のことが少しずつ分かり出したからかもしれない。しかし、分かれば分かるほど、高校生である私が不安になってしまう現状に、この国はあると思うのだ。例えば、原発のこと。ニュースや新聞で何度も見聞きするが、正直よく分からないことが多い。だが、ただ言えるのは、地震大国である日本には適さないということだ。東日本大震災を経験して、私たちは身をもって感じたはずだ。しかしそれでも原発は稼動される。原発安全評価も、寿命提示も、再稼動へのアリバイづくりにすぎないのではないか。私たちの将来はどうなるのだろう。日本が放射能に包まれて住めなくなったら…そう考えれば考えるほど、私の不安は大きくなる。私はこの国が好きだ。日本人として生まれたことが誇りだ。だからこそ、大人になってもおばあちゃんになっても、この国で日本の明るい未来を生きていきたい。今不安だからこそ、私は1日1日を大切に生きていく。決して夢を諦めたりしない。だから、私たち子どもの明るい未来のために、安心して暮らせる社会へ、日本は変わっていってほしい。これが、17歳の私の社会へのメッセージだ。宮崎県立都城泉ヶ丘高等学校(宮崎県)佐々木奏さんある1機の航空機時が止まった。言葉が出ない。様々な思いが胸をよぎる。今までの経験を通して、心の痛む戦争の話を聞いていたが、まさかここで、この憎い機体と出会うとは思ってもいなかった。この春、アメリカのスミソニアン博物館を訪れたときだった。ここに、大きな翼を広げ、今にも動き出しそうな機体をずっしりと構えていた。唯一原子爆弾を経験した国の国民として、忘れもしない出来事を起すことになったこの機体。「エノラゲイB29」この機体を目にするまで、存在していたことやこの博物館に展示されていることすら知らなかった。航空機の展示を感動しながら見ていたときに突如現れた。私は、衝撃と同時に悲しかった。説明書きに、日本に関わることが記されていなかったからだ。有名な戦闘機の内の1つとして展示されていたことに驚いた。日本とアメリカの視点の違いが理由だと思うが、日本人として少しでも歴史的な背景を説明してほしかったのが本音である。アメリカとの関係は、今や固い絆で結ばれている。今と過去を全く分けることはできない。分けたいとも思わないが、今と過去、この2つを通して祈りたい。もう二度とあのようなことが起こらないことを。このような航空機が使われないことを。日本人として、人として、世界の永遠の平和を願おう。奨励賞