17歳からのメッセージReport2012

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3717歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ静岡県富士見高等学校(静岡県)井原絵梨佳さん考え方私の家は自営業でお店を経営している。従業員はおらず両親だけである。私にはまだ幼い兄弟がいてその子たちの面倒もみなければならないとなると、どうしても両親だけでは限界があるらしい。勉強をしている私の横で携帯が両親からの着信を知らせてくれている。みんなにとって携帯が鳴ることはうれしい話かもしれないが私は違う。画面の名前を見るたび「またか…」と思うのが私の日課になっている。店に行くと、私の仕事はたくさんある。接客、洗い物、子守り、買い物などいろいろなことを頼まれる。時間は決まっていない。お客さんが帰るか、その場がおちつくまで帰れない。私は「明日テストあるのにな」とか「ねむいな」などと思いながら仕事をしている。これが高校に入って毎日くり返されていて最近までとても嫌気がさしていた。しかし最近になってふと考え方を変えてみようと思うようになった。「大変」「時間が足りない」とマイナスに考えるのではなく、将来働く時のことを考えたり、子育てする立場になった時の子どもとの接し方、少ない時間を有効的に使えるようになるなど考え方を少しかえてみると全く苦ではなくなった。だからこれからも、マイナスの事ばかり考えるのではなく少しでもプラスになるように物事を見て将来の自分のためだと思い、目の前の事を一生懸命頑張りたいと思う。桜花学園高等学校(愛知県)鈴木保の佳さん思いやりこの日も普段通り電車に乗っていると、途中の駅から女子高校生3人が同じ車両に乗ってきた。この3人は1列6人掛である優先席を3人で足を伸ばして座り、あげくの果てには携帯電話で写真の撮りあいを始め大声で話し飲食を始めた。いかにも周りの人は迷惑そうな顔をして3人を見ているのになぜ気づかないのだろうかと思っていると、その3人は途中の駅で降りていった。そこに残ったのは大量のゴミだけだった。優先席の周りには多くのお年寄がいたがゴミで座りたくても座れない状況だった。しかたがないので私がゴミを集め始めていると若い男性が「僕も一緒に捨てますよ。」と声を掛けてくれ一緒にゴミを集めてくれた。私はその一声がたまらなく嬉しかった。共感してくれる人がいる。私のやった事は間違っていないと思わさせてくれる一言だった。最近の若者は…。と言っている大人達もいるけれどそれはほんの一部であることを知って欲しい。そしてマナーが悪いのは大人達の中にも多くいる事を理解し、その人達は周りを気づかう気持ちを少しでも持てばマナーは守られると思うし私達もただ見ているだけでなく注意し合える社会になっていければいいと思うし、全ての人が互いに思いやりの心を持つだけで社会やマナーは変わると思う。私は人の根底にあるのは思いやりだと思う。セントヨゼフ女子学園高等学校(三重県)中西永莉華さん無題私には、今、好きな人がいる。その人は、恋愛の対象ではないけれど、とても好きである。彼に出逢ったのはほんの数週間前。何げない友達との会話で、出逢ってしまった。偶然にも、彼とは小学生の頃にも出逢っている。しかし、彼と私は、正面では逢ったことがない。私は彼のことを知っているが、彼は私のことをまったく知らない。察しがつくと思うが、彼は私とは次元の違う人間である。なぜ、今、ここで、彼の話をするのか、それは、彼に出逢ってから自分の人生設計図に大きな影響を与えたからだ。ほんの数週間前に偶然出逢い、これからの自分へのリードをしてくれた。と、言っても、彼が何かをしたというわけでもない。心に残る熱い言葉を言ってもいないし、勇気を与えるようなこともしていない。しかし、なぜか私は、彼の行動や仕草に惹き付けられてしまう。「自分も、ああやってみたいな」と思ってしまう。私はまわりの人の行動を参考にして生きている。そのため、今は、彼がそのターゲットなのかもしれない。彼の姿は、私にとって憧れなのかもしれない。私は、また、好きな人が変わると思う。また、新しい参考人を探しに旅に出ると思う。そのときは、彼が私に「自分とは」を考えさせてくれたことに感謝し、忘れないようにしていきたい。京都府立京都すばる高等学校(京都府)秋山祐輝さん若者文化を守れ!!「最近の若者は…」現代社会においてよく使われるこの言葉、実は歴史がかなり古く、紀元前のときから使われていたと言われている。つまり、大人たちは昔から若者たちの文化や態度を「なってない」と批判しつづけてきたということになる。確かに若者たちの文化や態度がなってないと思うときはある。だが、大人たちは若者たちのことを頭ごなしに批判していいのだろうか。いいや、よくない。大人たちの偏見によって文化をバカにされたり、すべて若者のせいだと言い張り、大人たちにも落ち度がある問題を棚に上げて言うことなど断じて許したくない。このようなことが起こっている例をひとつ挙げてみよう。大人たちに非難されやすいものに若者文化がある。その中でもゲームやライトノベル等の文学への非難はとても激しい。少しバカッぽいシーンやセクシャルなシーンがあると、その作品を強く非難し、年齢制限をしたり、その作品を読んでいる若者を白い目で見たりする。なぜするのかというと「教育上悪い」からだ。しかし私はこう言いたい。「あなたたちはその作品のストーリーをしっかり読みましたか?」と。その作品の一部のシーンだけでその本の価値を決めつけるなんてことは是非ともやめてもらいたいところだ。このように若者文化を頭ごなしに否定せず、素晴しいところもあるんだと大人たちにも知ってもらいたい。奨励賞