17歳からのメッセージReport2012

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717歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ金賞金賞5作品今までの自分、これからの自分テーマテーマ1静岡県立静岡西高等学校(静岡県)仁科舞さん赤とんぼ私がまだ幼い頃、夕方になると、よくおばあちゃんと海辺を散歩した。朝の眩しい太陽とは違う、紅色でぼんやりした太陽の光が、空と海を染める。私は、そんな風景が大好きだった。特に秋の夕方の散歩は大好きだった。その季節になると、赤とんぼの群れを見ることができたからだ。紅色の空が紅色の赤とんぼを包み込んでいたあの風景は、とても美しく、今でも忘れられない。なぜ、こんなことを思い出したのか。それは、もうすぐ私が高校を卒業するからだ。仲の良い友達と離れ、ずっと住んできた町を離れる。そんなことを思っていたら、ふとあの赤とんぼの情景が頭に浮かんできたのだ。赤とんぼたちは一人で飛ぶことなく、常に仲間で飛んでいた。一匹ではそれほど目立たない赤とんぼも、仲間でいることで、その紅い体がいっそう美しく見えた。まるで、お互いがお互いを輝かせているようだった。人間もこれと同じではないだろうか。相手がいてくれるからこそ、自分という居場所ができる。私たちも常に、誰かに輝かされて生きているのだ。私も、あの赤とんぼたちのように、一人一人を輝かすことのできる人間になりたいと思う。皆がいるから自分がいる。自分がいるから皆がいる。その周りには、紅色の太陽と同じ、暖かい環境がある。そんなことを思うと、今年の秋、もう一度あの海辺を散歩したくなった。岡山県立岡山南高等学校(岡山県)剣持沙愛さん「等価交換」の人生人は何かの犠牲なしに何も得ることは出来ない。何かを得るためには同等の代価が必要となる。これが「等価交換」の原則。私は最近この言葉を耳にしました。その時、私は今までに何かを犠牲にして何かを得たことがあるだろうか、何かを犠牲にしていたとして得たものは何だろうかと思いました。考えてみると答えは思っていたよりも早く見つかりました。それは今の自分、そしてこれからの自分を成り立たせるものです。私が今までの自分を思い返してみると、楽をして自分の利益になるものを得ようとして得ることができたことはありません。勉強をせずに試験のときだけ良い点はとれないし、逆を言えば、たくさん努力した時には、それ同等の結果が返ってきました。勉強以外にも自分が時間などを犠牲にして何かを成し遂げることで、自分だけでなく自分以外の誰かが喜んでくれることがあります。そういった経験があるから、今の私という存在がいる。そしてこれからの私を創っていく。これは社会に出ても変わらないこと。人は何かの犠牲なしに何も得ることができないなら、私は努力という代価を払って夢を掴みとろう。人生という長い道には辛いことや困難がたくさんあるだろうけど、それは一度きり。一度きりの人生ならたくさん苦労しながら生きた方が幸せだろう。きっと「等価交換」で得たものは自分の糧になると信じて、これから歩みたいと思っています。世の中の出来事から考える未来テーマテーマ2沖縄県立首里東高等学校(沖縄県)兼城わかばさん原発と基地2012年5月15日、この日沖縄は本土復帰40周年を迎えました。朝からテレビ番組では、復帰前の沖縄の様子や今なお残る問題が大々的に取り上げられていました。復帰後も残る問題の一つに、米軍基地の存在があります。ただ無くせば良いという問題ではないのがこの問題の難しいところです。基地があるから生活できる人や基地があることで経済的に成り立っている市町村もあるからです。反対や抗議している映像ばかりが特集で組まれ、大きく取り上げられがちですが、基地が無くなることで際立つ問題も出てくると思います。同じ視点から、原発事故のことも捉えられると思います。放射能の漏洩により健康を脅かされ、これまでの居住地域から出て行くことを余儀なくされた人々の怒り、なかなか進まない政府の対応への苛立ちから、訴訟が起こっていますが、すぐに撤去できるものでもありません。原子力発電に支えられた生活が存在しますし、そこで生計を立てる人々の暮らしもあるからです。基地の存在も、原子力発電所の存在も賛成派、反対派がいるという点において似ていると思います。この問題は難しいからこそ、未来に繋がる変革だとも思います。双方とも未来をよくしたいという方向性は同じであるはずなので、今より良い未来となるようどちらかがどちらかを否定するだけではなく知恵を出し合い創造する発想が今こそ求められているのではないでしょうか。今、これだけは言いたい!(自由課題)テーマテーマ3和歌山県立那賀高等学校(和歌山県)平井みのりさん言葉の大切さ私たちの毎日の生活の中でおそらく一番使用されることが多いのは「言葉」だろう。私たちが言葉を使いこなせるようになるのは生後約2年ほどらしい。しかし、そんな小さな頃から使ってきた「言葉」の扱いは簡単なようで難しい。言い方ひとつで、相手を怒らせたり傷つけてしまったりしてしまうからだ。自分にそのつもりが無くても、無意識の内に相手を悲しませ、傷つけてしまうことがある。でも逆に相手を喜ばせたり嬉しくさせたり出来るのも言葉である。そういった金賞