17歳からのメッセージReport2012

17歳からのメッセージReport2012 page 9/48

電子ブックを開く

このページは 17歳からのメッセージReport2012 の電子ブックに掲載されている9ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
17歳からのメッセージReport2012

8 17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ言葉には、言った自分もすごく幸せな気持ちにさせてくれる力を持っている。私が小学校6年生の時に、道徳で「言われて嬉しいこと、嫌なこと」を皆で考える授業があった。言われて嫌なこと、つまり相手を傷つけるような言葉は沢山あがっていった。しかし、言われて嬉しいこと、すなわち言った自分も言われた相手も喜ぶような言葉は嫌な言葉に比べると、あまり思い浮かばないという結果になった。このことから、人を不快にさせるのは簡単で、気分を良くさせるのは困難であることが分かる。だからこそ言葉は大切で、かつ慎重に扱わなければいけないと思う。私もきっと今まで知らない内に何人もの人を悲しませてしまっただろう。だからこれからは、自分を含め沢山の人たちが幸せに感じられる言葉を使っていきたい。長崎県立五島海陽高等学校(長崎県)眞鳥千尋さん私が頑張れる理由毎朝、私は起きるとお弁当を作り始める。今は毎日かかさず作って学校へ行っているが、いつの頃からこれを始めたのだろう。一番のきっかけは、高校一年生の頃、仕事をかけ持ちして多忙な母のためだった。毎日毎日、休む暇もなく働いて、朝方に帰ってくれば短い睡眠をとっていた。それから二、三時間後には起きて、私のためにお弁当を作り、仕事へ行く支度を始め、最初の仕事場へと出勤する。それがいつものパターンで、私はいつか母が倒れてしまうのではないかと思い、心配した。そして私が「明日からは自分でお弁当作るからお母さん寝てていいよ」と言えば、「ありがとう」と嬉しそうに答えてくれた。それから、私は毎日お弁当を作るようになった。最初は難しかったが、日を重ねるごとに上手くなっていくことが楽しかった。そして、母がくれたメールでの言葉が何よりも嬉しかった。「いつもお弁当ありがとう。とても助かってます。千尋が頑張っているからお母さんも頑張れるからね。」このメールを見た時には思わず泣いてしまった。仕事で会える時間が少なくなっても、母は自分のことを思ってくれていたのだ。それ以来、そのメールは保存をして、つらくなった時に見るようにしている。母も頑張っている。だから私も頑張れる。そう心で呟きながら毎朝お弁当を作る。それだけで、私は毎日、頑張ることができるから。銀賞銀賞71作品今までの自分、これからの自分テーマテーマ1山梨県立都留高等学校(山梨県)中村正義さん大切なこと私の家の周りには、昔から同級生がいなかった。それもあってか私は近所のおばあちゃんと仲が良かった。幼児園が終わって家に帰る途中や、小学校の帰りにもほぼ毎日おばあちゃんの家に行って、今日学校であった話などをしていた。もちろんおばあちゃんは、私の本当のおばあちゃんではなかったし、近所に住んでいるだけの存在だった。中学生になり部活などで忙しくなってくると、私はおばあちゃんの家に行かなくなった。というよりも、私はおばあちゃんのことすら忘れかけてしまっていたのだ。ある日、私は中学校からの帰り道、その日は部活もなく、ゆったりとした午後だった。私は道端に座っている老人に気づいた。声をかけると道に迷ってしまったという。「ぼけた老人だな」私は心の中で思ってしまった。しょうがなく手をとって少し歩き出すと、ふと思い出したようにこっち、あっちと指をさしながら二人で進んでいった。ついたのは私の家の近所だった。私は目も合わせることができず、涙が溢れていた。「ありがとね、まーくん」私は大声で泣きたい気持ちをおさえて、おばあちゃんとわかれた。私は家に走って帰り泣いた。どんなに時間がたっても忘れちゃいけないことがある。私はそう強く思った。愛知県立名南工業高等学校(愛知県)松本雄太さん同じ夢僕には、夢がある。それは声優になるという夢だ。その夢を持ったのはつい最近で、まだその世界についてよく分かっ金賞銀賞