17歳からのメッセージReport2013

17歳からのメッセージReport2013 page 23/48

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22 17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージの姿勢が劇的に変わる事は無いが、以前よりはほんの少し人付き合いができる様になり始めた。周りを見て。頑張りすぎないで。中学生だった自分が祖母に当てた思いは、未来の自分の光になってくれた。長野県長野ろう学校(長野県)井出穂希さん一歩を踏み出す大切さ私は、聴覚に障害を持っている。高二の冬、私はある挑戦をした。「社会に出る前に、一人で行って挑戦しなさい。」と親に言われたことがきっかけだ。今までは、親と一緒に病院へ行っていた。一人で行った場合、どのように相談し聞きとればいいのか。一人では難しいと思った。なかなか一人で行く決心がつかず、その晩、一人で考えた。私の障害は治ることはない。だが、いつまでも母に頼っているわけにはいかない。自分は今勇気を出せるのか。次の日、私は一人で病院にいた。いつも母とやるように受付をした。「こちらの席でお待ち下さい。」と声が聞こえた。私の耳はよく聴こえていた。診察室に入った。医者は口を動かしている。しかし、私の耳から言葉は入ってこず、医者の口を見つめても、口は小さく動いているばかり。私は、何かをつかもうと、医者の手ぶりと小さく動く口を見つめ、必死で耳を傾けた。診察は終わった。ドアを閉めて診察室を出ると悔しいような悲しい気持ちがおし寄せてきた。私は泣いた。今もこの病院へは1人で通院している。以前のような不安はない。医者の言葉も少しずつ分かるようになってきた。今回の経験は、私を少し強くした。これも、あの時の私の決心があったから。あの時、勇気を持って、一歩前へ踏み出すことができたからだ。自信を持って、次の一歩へつなげたい。長野県松本蟻ヶ崎高等学校(長野県)小林奈々子さん音楽は世界を変える〝音楽は世界を変える?│たくさんの人から、こう言われ続けてきた。「音楽」とはどんな力を秘めているのだろう。私は先日、吹奏楽部を辞めた。体調が原因だった。大好きな音楽から離れる事を決断するのはとても辛かった。辞めた直後は音楽をためらった。自分が途中であきらめてしまったものを思い出したくなく、辞めたことを後悔したくなかったからだ。でも、私の日常から音楽がなくなった事で、自分の心にぽっかりと穴が開いた。│例えどんな壁があったってさ笑顔だけは忘れずに、夢追うあなたへ歌よ輝け│この歌が流れたとき、私の手の上に涙が落ちた。普段聞いている曲と何も変わらないはずなのに、歌詞、歌声、伴奏、息づかい全てに感動し、空っぽの私の心に響いた。今までは、演奏者としてプレッシャーや柵の中に囚われていて心から音楽できていなかったかもしれない。音楽を受け取る側に立ち、ようやくそれが理解できた瞬間だった。自然と笑顔になり、目の前が明るかった。今は、前よりも音楽が大好きな気がする。〝音楽は世界を変える?少なくともこの私を変えてくれた素晴らしい曲である。そんな力のある音楽で、人々を笑顔にしたり、変えたり、それに携わる仕事ができたら嬉しい。たくさんの人に音楽の力を伝えたい。それが広がればきっと、〝音楽は世界を変える?気がする。岐阜県立大垣工業高等学校(岐阜県)伊藤大智さん自分自身を知らずに自分はこの道で何を求め続ける自分は今、高校生として生きている。勉強、運動、人との関わりなど毎日の事だ。だが、それらが得意とは言えなく、失敗も多く嫌気がする。怒り、悪意、悲しみ、虚しさが同時に込み上がる。楽しいと思えた事も楽しいと思えなくなり、自分の中から微笑みも消えた。挫折は何度も感じた。何をしようと出来ないかもしれないと思う。どうすれば良いか自分にも分からない。そうして、自分の中の得体の知れない暗い物が、彷徨い続けている。歳を重ねる毎に、周りの見方を意識して色々悩み、本当の自分らしさを失ったと思った。今思えば幼い頃の心、本当に求めていた物があり、楽しかった時を思い出す。今の楽しみと言えば、旅をする事などそんな細やかな事だ。だが、そんな事でも自分の心の慰安だ。今の自分が昔の自分のように生きて行く事は難しいものである。それが未来の自分でも。でも自分の生き甲斐、誇り、理想、本質は忘れないで生活をしたいと改めて思い直した。そして、自分は道路を造る仕事に就きたいという夢を持っている。幼い時から道路が好きで、今でも同じく憧れを抱いているからだ。自分の中の良い点と悪い点は認めざるを得ないし、こんな自分を受け入れてくれた人にも感謝をしたい。立ち直り、最後には自分自身が満足出来る様にしたい。自分の人生にどんな意味があるかは知らないが、生涯死ぬまでそれを求め続けて行けたら良いと思う。そして、今日一日を信じて生きて行きたい。静岡県立静岡商業高等学校(静岡県)鶴見真侑さんあいさつから見えるもの私の家の周りには、色んな年齢層の方が住んでいるが、中でも高齢者の方が多い。私は高校生なので、高齢者の方とだいぶ年が離れているから、話などしにくいように思われるが、全くそんなことはないのだ。小さい頃から、私は人懐っこかった。すれ違う人みんなに必ずあいさつをした。そのため近所の高齢者とはよく話をしていたし、遊んでもらうことも多かった。そのため、幼い時からの私を知ってくれているから、会うといつも「おっきくなったね。」と言ってくれる。私はそう言われるのがとても嬉しい。自分の家族、親以外の人が私の成長を見てくれてい