17歳からのメッセージReport2013

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34 17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ離ればなれでも繋がっている父と母。二人がなんだかとても誇らしく感じられる。その後、私は誓った。私も、二人の様に、誰かを本気で愛せる大人になるよ、と。愛知県立蒲郡高等学校(愛知県)松山可奈子さん今、忘れないようにしたいことがあるわたしは今、自分の側にいてくれる人の存在がどれだけ大切かを話したい。昨年の八月に友達のお父さんが亡くなった。母子家庭で父のいなかったわたしを、とてもかわいがってくれました。もう会えないことが信じられなくて悲しかった。そして今年の四月にわたしはお父さんを亡くした。名字は違うし血もつながってない義理のお父さんだったが、わたしは本当のお父さんみたいに大好きな存在でした。余命宣告までされていて命が長くないことは知っていたけど、わたしは最後を看取ることができませんでした。しかしお母さんは最後を看取ることができました。最後にお母さんの名前を呼んで微笑んで見守られながら息を引き取りました。十七年生きてきて、こんなにもいっぱい写真を撮りムービーを回したのは初めてです。人を想って何回も涙したのも人生で初めてで、日頃言えない感謝の気持ちを口にしたのも初めてでした。照れ臭くて泣きながらの「ありがとう。」でしたが、伝えられたおかげか気持ちはとても軽いです。母子家庭に戻ってしまったけど、たくさんの支えがあるからわたしはとても幸せです。わたしは今自分の側にいてくれる人の存在がどれだけ大切か忘れないようにしたい。声が聞けなくなったり会えなくなってからでは遅い。側にいてくれる人のほんのちょっとの時間を大切にしたい。そうすれば、もし明日が来ないとしてもわたしは今日を後悔しないだろうから。愛知県立名南工業高等学校(愛知県)井澤貴子さん17歳から見た背中井澤貴子。35歳+α。17歳のクラスメートに囲まれ二度目の高校生活を送っている。未だに間違って「先生」と呼びかけられることも間々ある。約20歳年上の私にとって、高校生活は意外と苛酷だ。炎天下での持久走、男子に混ざってのバスケット等は言うに及ばず、草とり時の日焼けや定期テスト対策も頭が痛い。ネイルも口紅も結婚指輪ももちろん禁止されている。ただし、JRで学割が使えるのは得した気分だ。先般、学校は保護者会の週間で、半日授業が数日続き、多くの保護者が来校されていた。学外から人が来校されていたその数日、残念ながら数少ない女性用トイレが著しく汚いままで放っておかれていたのだ。トイレ掃除担当の怠慢なのは言わずもがな、その汚さを見て見ぬふりをしている使用者がたくさんいたということだ。結果一人で簡単に掃除をしたのだが、それまでの私は見て見ぬふりをしていた人達と一緒だ。そんな私の後ろ姿は17歳の同級生にどう映っていただろう。気づいた汚れを進んできれいにするのが大人の女性だ。私の背中は、社会人として、自立した女性として大人の背中だろうか。20歳の年の差のあるクラスメートに囲まれて生活しているからこそ、大人としての後ろ姿を見せる責任を感じることができた。しかし私だけでなく、これは社会人として大人ならば誰もが感じるべき責任なのだろう。それに気づかせてくれた学校生活に感謝だ。愛知県立名南工業高等学校(愛知県)松元奈緒さんアルバム「ねぇ。何で私だけ愛してくれないの。」そう思ったのは、小学6年生の頃。毎日毎日、「何で私だけ…。」そう思った。私は兄弟姉妹が多く、その中でも長女という存在で、なかなか構ってもらえず、兄弟げんかをしても、「お姉ちゃんでしょ!」そう言われるばかり。それが辛くて悲しくていつも布団の中で声を押し殺して泣いていた。中学生になり反抗期をむかえると、毎日のようにけんかしてばかり。「愛してないくせに、親面しないでよ。あんたなんか親じゃない。」思い切り親に言った。でも、言っていることと、思っていることは正反対だった。「もっと愛してよ。」本当はそう言いたかった。高校生になり両親とはあまり話さなくなった。弟や妹ばかり構う両親が心の底から大嫌いだった。本当に本当に大嫌いだった。そして、高校2年生の夏休み。私は押し入れから1つのアルバムを見つけた。そのアルバムを1ページずつめくるたび自然と涙がこぼれた。アルバムには、笑顔の私の写真がたくさんはさんであった。私も、弟や妹のようにちゃんと愛されていたんだ。そう思った。こぼれ落ちる涙には、安心と、今までの態度の反省と、喜びという感情が込められていた。最後に。お父さん、お母さん。私の親でいてくれてありがとう。生んでくれてありがとう。たくさんの愛と、たくさんの愛を本当にありがとう。心の底から大好き。彦根総合高等学校(滋賀県)齋藤颯一さんいじめがにくいオレは、中学のときいじめられていた。なぜいじめられていたのか、あることばでわかった。「いじめってたのしいな?。」やつらはいじめをあそびだと、人をおもちゃだと思ってあそび、オレをいじめていた。そのせいで頭がおかしくなり薬がないと頭がおかしくなるような頭になってしまった。オレは今でもあいつらがにくい、にくくてしかたない。この呪いをかけたあいつらがにくい、コロシてやりたいほどにくい。今は高3になって頭もおちついてきています。けれどいまでもいじめのキズがのこっています。心のキズがのこっています。薬がないとへんなことをしたり、いやなことをかんがえたりします。いっそのことこの頭をわ