17歳からのメッセージReport2013

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0517歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ0517歳からのメッセージ不景気のせいか、女性も働かなければ生活できない家が増えてきている。大いに歓迎だ。女性が社会進出する大義名分が与えられたわけだ。私の母が正にそうだ。我が家の父は、男が外で働いて女は家事に専念すべきだというような前時代的感覚を持った人だ。それで母は最近まで外で働きたいのに働きに出ることを父に許してもらえなかった。ところが、幸か不幸か、父は三十年勤めていた会社を最近リストラされた。今は新しい仕事探しに懸命だが、なかなか再就職できない。いよいよ母の時代がきた。母が働きに出ることに関してはもちろんのこと、その職種に関して父は一切口出しができなかった。母はなんと、居酒屋で働きだしたのだ。それからの母は、人が変わったようにいきいきしだした。母が居酒屋で働くことを苦苦しく思っていた父だが、以前よりも楽しそうでいきいきしている母を見て、まんざらでもなくなった。父のリストラを心配して落ちこんでいた私だが、母と父の様子を見て、しだいに私の気持ちも明るくなった。私も母のようにいきいきとした、やりがいのある仕事をしたいと思った。女性も仕事を持つことで、家庭の中で太陽のごとく輝くことが出来るのだ。父は無事就職することができた。しかし、母に仕事をやめろなんて一言も言わなかった。私はこの経験を生かし、将来手に職をつけ、生き抜きたいと思っている。「ただいまー!」「ハッサモー魂又ギタン。ジコー元気ヤサヤー。」(はっ!びっくりして魂が抜けた。今日も元気だね。)私は今までいろんな所に引っ越している。出身は東京、育ちは福岡、住まいは兵庫。私の家はいわゆる転勤族だ。当時私が小学3年生だった頃、転校先の神戸の学校でクラスメイトの男の子が女の子をいじめていたのを見て、普段は他の方言を使うと浮いてしまう気がして関西弁で話していた私だったが、その時はとっさに「やめりっ。」と叫んだ。その瞬間ある1人を除いてクラス全員が私の方を驚いた顔で見つめ、そして嘲笑した。私は何故笑われたのかが分からなかったが、ある男の子が言った言葉で全てを理解した。「なんやねん、やめりって。変な方言。」その時私は引っ越してきたばっかりで、言い返したらまた方言をばかにされると思い、それが悔しくて悲しくて泣いてしまった。するとその時、私の方言を笑わなかった男の子がこう言った。「何が変やねん。人の大事なもん笑うなや。」私のことを嘲笑した子たちはどこか気まずそうに、床に視線を向けていた。あの一件から、私は自分の好きなことは好きだと堂々と言うようになった。そしてあの時皆の前で発言してくれた男の子には今でも感謝している。人は弱い生き物であり、世界中の誰にも嫌われずに一生を過ごせたらそれが1番良いのだが、恐らくそれは不可能だ。だが私はそれでも構わない。ただ、大切な時に大切な人に信じてもらえるような人でありたいと思う。方言兵庫県立芦屋高等学校(兵庫県)藤原里花子さん和歌山県立和歌山商業高等学校(和歌山県)森田千尋さん女性と職業について沖縄県立北山高等学校(沖縄県)喜屋武七美さん私と祖母達と方言該当者無し今までの自分、これからの自分1テーマ社会のために、未来のためにできること2テーマ今、これだけは言いたい!(自由課題)3テーマグランプリ3作品