17歳からのメッセージReport2014

17歳からのメッセージReport2014 page 16/48

電子ブックを開く

このページは 17歳からのメッセージReport2014 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
17歳からのメッセージReport2014

1517歳からのメッセージ1517歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧日記を書く時も、お母さんに書いてもらっていましたが、アイパッドに打ち込むことによって自分でできるようになりました。また、メールもうまく打てるようになりました。最近では、LINEを楽しんでいます。自分でできることが増えたことによって、何でも自分でやってみようと思うようになりました。例えば、日記を書いてみようと思いました。なぜかというと、後でいつ何があったのかを振りかえることができるからです。また、音楽も一人で聴けるようになりました。今まではCDプレイヤーだったので親の手を借りないと聴けなかったけれど、アイパッドを使うことによって自分の聴きたい時に聴きたい曲を選曲して簡単に聴けるようになりました。僕には将来何が向いているのかまだわからないので、これからアイパッドを使ってできることを勉強して、自分の得意なこと、やりたいことを探していきたいと思います。今、これだけは言いたい!(自由課題)3テーマ山梨県立都留高等学校(山梨県)後藤琴音さん人を助けるということ私の父は消防士だ。一年ほど前に家の近所で火事があった。私の住んでいるところでは、めずらしく大きな火事だった。父はその日は仕事が休みで家にいた。しかし、火事に気がついた時素早く着替えてすぐにそこに行こうとした。私は「なぜ。」と思った。仕事が休みなのだから、父は行く必要がないのだ。私は父に「どうして行くの。」と尋ねてみた。その答えに私は感動した。「人を助けることに休みなどない。」と言われた。父がとてもかっこよく見えた。しかし、私自身とても恥ずかしかった。「休みだから。」その理由だけで人を助けなくていいわけないのに。その日から私は、父のように人を助ける仕事につきたいと思った。私がやりたいと思う仕事は何か、必死に探した。私は血を見たり、人が苦しんでいるのを見るのがすごく苦手だ。だから人を助ける仕事などないのかもしれないと思った。しかし、薬剤師という仕事を見つけた。私が苦手なことをしなくても、人を助けられる仕事だ。私にぴったりだと思い、薬剤師になると決心した。人を助けたい。その気持ちが父を私を簡単に変えてくれた。だから、その気持ちを大切に今自分がするべき事を、将来の目標にむかって必死にやっていく。北杜市立甲陵高等学校(山梨県)寺島未歩さん手作り私は、母が作ってくれるお弁当が大好きだ。野菜やお肉に、ご飯。毎日違うものが入っていて、ふたを開けるのがとても楽しみなのだ。そしてそれは、何か不思議なパワーがあるかのように、いつも私を元気にしてくれる。先日、弓道の大会があった。思うような結果が出ず悔しい思いをしていたとき、母のお弁当を食べたら、ずっと張っていた気が緩んだ。ほっとして自然に笑顔が戻ったのだ。まるでそばに母がいるようだった。毎日お弁当を作ってもらっていると、それが当たり前になってしまう。次第に感謝の気持ちも薄れていってしまうものだ。しかし、その大会の日を機に、私はお弁当には手作りだからこそ伝わるものがあると思った。励ましたり、疲れを癒やしたり、不安を取り除いたり、お弁当を食べると、この後も頑張ろうと思える。たとえ辛いことがあってもリセットして、きっとまたいいことがあると思える。毎朝早くから私のためにお弁当を作ってくれている母の姿を見て、すごく嬉しい気持ちになる。私を大切にしてくれていると感じるからだ。少し照れ屋な母だが、たとえ直接言葉に出さなくても、手作りのお弁当からその気持ちが伝わってくる。その思いを受け取って、私はまた幸せな気持ちになるのだ。誰かに大切にされて、支えられていることがどれだけ人を強くすることだろう。溢れんばかりの感謝の気持ちを胸に、私は今日も、母の手作りのお弁当を持って家を出る。北杜市立甲陵高等学校(山梨県)依田朱里さん伝わる「朱里さん、ありがとう。」驚いた。なぜなら、このメールの差出人は私の祖母だったからである。「私は機械が苦手だから携帯なんていらないわ。」と以前祖母は話していた。しかし、携帯があるとどこでも連絡できて便利だから、と私の両親が勧め、祖父母は一台ずつ携帯を購入した。携帯を持つようになって、電話はするようになったが、メールは全くしなかった。小さなボタンに様々な機能がついていて覚えられないからメールはしないと言っていた。そんな時、私は祖父を亡くした。葬儀やあれやこれやが終わり一段落すると、祖母は一人暮らしに寂しさを感じ始めたようだった。週末は私の父が祖母の様子を見に行くようになった。すると、「おばあちゃん、今日メールの送り方を一生懸命覚えようとしていたよ。」と父が言いながら帰って来た。それと一緒に「これはおばあちゃんが朱里に、だって。」と言って私の大好きな祖母の手作りのひじきの煮物やふきのとうの天ぷらを渡してくれた。私は祖母に「ひじきと天ぷら、おいしかったよ!」とメールを送ってみた。そして返って来たのがあの「ありがとう」メールである。祖母が苦手なメールを一生懸命覚えて、人とつながろうとしたのだと考えると、そのメールが心にじんわりと染みた。メールは相手に気持ちが伝わらない、とよく聞く。しかし、心があればそれは必ず伝わるのだ、とこの一通のメールが教えてくれた。長野女子高等学校(長野県)中嶋朋佳さん不器用な背中「お前は何も考えていない、本当にバカで迷惑な奴だ。」この言葉を兄に言われたのは中学三年生の夏頃だった。私はその時、中学を卒業したら高校へ進学せず、すぐになりたい職業があった。当然、両親は反対していたが、私は毎日説