17歳からのメッセージReport2014

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24 17歳からのメッセージ24 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧く、私は部活の時間が大好きだ。しかし、他より目立つということに大きなプレッシャーも感じていた。ある時、私はソロを担当した。一度も成功することなく、毎日が苦痛だった。「どうして私が吹かないといけないの。」と苛立ちの気持ちにもなった。「どうして私はこんなに下手なの。」と、練習が無意味に思えてやめたくなったことも何度もあった。悔しくて悔しくて一人で泣いたこともあった。そんな時に、「私、遥の音好きだよ。絶対うまくいくよ。すごい頑張ってるじゃん!」と言ってくれた部員がいた。私が落ち込んでいたことに気付いて精一杯励ましてくれた。本当に嬉しかった。今まで、辛くても強い自分を見せようと頑張っていたのだと思う。しかし、悩みを一人で抱えていてもしょうがないと思った。私はいつでも本当の私でありつづける。本物の笑顔でいつづける。それが、私にとって一番大切なことなのだと思った。北陸学院高等学校(石川県)藤井茉里奈さん良い人間関係とは私は中学校で吹奏楽部に入部した。理由は、「先輩は優しそうで、みんな仲良く楽しくできるから。」しかしその考えは間違っていたということに気付かされた。合奏練習を見学させてもらった時のこと。私達は念願の合奏に胸を弾ませながら音楽室に向かった。先輩達は真剣に先生の指示を聞いて、一生懸命楽器を吹いている。ここまでは想像通り。あとは、和やかな雰囲気の中、笑顔の絶えない合奏が行われる。はずだった。私の頭の中では。吹奏楽は大人数で一つの音楽を創り上げる。そのため、良い人間関係を築くことが必要だ。合奏も、楽しい雰囲気の中行われ、喧嘩なんてもってのほかなのだと思っていた。しかし実際には、先生が指示するだけでなく、先輩たちもそれぞれ意見を言い合って、時には喧嘩にまで発展しそうになることもあった。本当にこれでいいのか?私には疑問だった。合奏の後、腑に落ちない様子の私を見て、先輩が教えてくださった。「今日の合奏、みんなで言い合ってなんか怖かったやろ?でも本音で言い合えん人と音合わせようと思っても無理やよね。もちろん仲直りはするよ。」なるほどなと思った。「良い人間関係」というのは仲良くするだけではない。本音で言い合ってこそ、お互いに分かり合える。これはきっと吹奏楽に限ったことではない。山梨県立都留高等学校(山梨県)杉本季里さん健康の本当の意味私は「健康」という言葉が好きではない。なぜなら私は「健康」ではないとその時は考えていたから。私は産まれつき心臓病を患っている。普通の生活をしてる分には不便はない。しかし、少しでも走ったり階段を上がったりするだけですぐ疲れてしまうため運動はもちろん禁止されている。そのため小学生の頃スキー教室に行くのを反対され「何で私はみんなと一緒に運動できないの、病気なんて最低だ。」と思っていた。その頃から「運動できない=健康ではない」というイメージを持つようになった。ある日、保健の授業で「健康について」の話になり、一番聞きたくない言葉だったので胸が締めつけられるような感じがした。みんな先生に健康について問われると「体が元気な事」などと答えていた。でもその質問をしたあとに先生が「健康とは体のことだけではない、体が不自由でも明るく前向きに生活している人は大勢いる。健康とは精神的、身体的、社会的、この3つを表す。身体的に不自由だったとしても社会的、精神的に元気であればその人は健康だ。」と言った。私はその言葉を聞いた瞬間心がとても軽くなった。今まで私は悲観ばかりしていた事に気づいた。だから、これから私は明るく前向きに生活していこうと思った。私は今自信を持って言えるだろう。「健康です。」と。長野県飯田風越高等学校(長野県)小澤麻奈さん村民の優しさ私が生まれ育ってきた喬たかぎ木村は、とても小さな村だ。周りにあるのは田んぼや畑、山ばかりで、大きなお店もゲームセンターもない。ないものがありすぎて、「不便だな」とか「つまらないな」と思うことがよくある。しかし、高校に入学してようやく気がついたことがある。それは、あの村には「思いやり」があったということだ。高校に入学して間もないころ、下校途中にすれちがった人に「いってきました。」とあいさつをした。けれど、その人は無言で通り過ぎて行った。他の人もそうだった。中学までは村で会う人全員にあいさつをしていて、むこうもあいさつを返してくれた。あいさつだけではない。学校から帰ってくると、「学校お疲れ様。大変だったでしょ。」とか「今日はどんなことを勉強したんだ。」とかたくさん話しかけてくれた。今まで話したことがなかった人も気軽に声をかけてくれる。それが当たり前だと思っていたので、ほんの少し住む場所が違うだけでこんなにも変わるものなんだと驚いた。高校を卒業したら、私は都会の学校へ進学する。進学した先にあいさつをしてくれるような優しい人がいるか分からないけど、私はなるべく出会った人にあいさつをしたり親切にできたらいいなと思う。長野県飯田風越高等学校(長野県)佐々木愛加さんこの体のおかげで私の体は弱い。ちょっと気温が変化すれば熱が出る。太陽が出て天気のいい日にはすぐ熱中症になる。すぐに怪我をする。そして、大きな欠点が足の怪我である。これは手術しないと治らない。私はソフトボールを中学から高校までやった。その怪我は高一の頃に発見され、その頃はまだ手術するほどではなかった。しかし、運動をするたびに悪化していったらしい。ひどい時は、歩くこともできないのだ。そんな私の怪我のせいで、