17歳からのメッセージReport2014

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36 17歳からのメッセージ36 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧愛知県立名南工業高等学校(愛知県)森田結貴さん家が店って!僕の家は中華料理屋だ。特別、家が大きくもなく、特に高級過ぎて、お客様が来ない事もない。祖父と祖母で営んでいるのも、今年で、二十五年目だ。一度、疑問に思って祖父に聞いたことがある。「なんで二十五年も営んで来ようって思ったの。」と聞くと、祖父はこう言いました。「じゃあ、なんで二十五年も営んで来れたと思う。」と聞かれた時、正直言っている意味が分からなかった。一日考えながら、悩んでいたら、常連さんが、「何悩んでいるの。」と言って来た。この人は毎日昼食を食べに来てくれている。時々夜も来てくれている。そして僕はその常連さんに聞いてみた。「なんで、いつも来てくれるんですか。」そしたら、「何回来ても美味しいし、他のお店より、信用できるからだよ。」そう聞いた時、僕の心の中でうれしさが、込み上がってきた。そして、仕事終わりに祖父に聞いた。「続けられる理由って、人に信用されるから来てくれるんだよね。」と。そしたら、「信用されると言う事は、長年、営み続けて、一つの事に全力で取り組んで来たから、信用されるんだよ。信用はいつでも崩せるけど、信用されるにはつみ上げて行かないといけないんだよ。」そう言われた瞬間、自分の人生にも大切な物だと分かった。そして、家が店でよかった。海陽中等教育学校(愛知県)松島志門さん「美しい」ことの本当の価値可愛いかったりイケメンだったりするのは単に見てくれだけの価値ではないと思います。スズメバチの話をします。スズメバチのメス(女王バチ)は自分たちの巣で他の巣からやって来たオスバチと交尾をします。しかし、すべてのオスが交尾できるわけではありません。交尾の時は、働きバチが女王バチを守っています。オスが交尾のため、女王バチに近づこうとすると働きバチたちがおそってきます。なので、殺すつもりでおそってくる大量の働きバチたちに打ち勝った一部の強いオスだけが女王バチと交尾できるのです。これは、より強い子孫を作るためのスズメバチの本能による行動です。人間の話に戻りましょう。大半の人は、容姿だけの観点から言えば、不細工な人より美しい人と付き合いたいと思うはずです。これは差別とかいう類ではなく本能的なものです。僕が言いたいことは、この点に関しては、スズメバチと同じことが言えるのではないか、ということです。つまり、「美しい」ということは単に「見てくれ」だけの問題ではなく、遺伝子的になにか勝れている点があるのではないか、と言いたいのです。僕は遺伝子については全く詳しくありません。なので、割り切ったことは何も言えません。しかし、僕は、美しい人は普通の人に比べ、「見てくれ」以外にも何か勝れている点があると思います。セントヨゼフ女子学園高等学校(三重県)内藤穂乃果さん社会サービスの影響今の若い人はよく無責任だと言われる。それはなぜなのか。いや簡単だ。面倒臭いだけだ。しかし、昔に比べて便利になった現代にもかかわらずどうして面倒臭がりで無責任な若者が増えたのか。私はある日テレビを見ていたらあるCMが流れた。引越し屋のCMだ。引越しをする男性が引越しをするための準備を嫌がっているCMだ。そしてその引越し屋がその男性の引越しの準備を全て請け負うというものであった。私はとても不思議に思った。なぜ準備が面倒なのか、自分自身が引越しを決め引越しをするのに。引越しの準備や片付けを自分でするのが当たり前ではないのか。このように面倒だと思う事を社会がサービスとして提供をしている。サービス業のビジネスとしてはいいものだが、人を育てている社会としてのあり方はどうなのか。私は正しくないと思う。嫌な事や面倒な事からは、逃げたくなる。しかし逃げてはならないと思うからだ。引越し屋だけでなくたくさんのサービス業がある。ますます面倒なことをしなくていい社会となってしまう。そんな社会の中で自分が自分自身をよくしていく選択が必要不可欠なのではないかと思う。そしてよく言われる今の若い人は?。にしっかりと耳を傾け一人一人が考えなければならない。若い人だけでなく社会を作っている全ての人がだ。そして無責任になったのは若者だけの責任ではない。セントヨゼフ女子学園高等学校(三重県)藤川雛衣さんありがとうの大切さある日学校が終わり、家に帰るとパジャマが二セットと見慣れた祖母の文字で「こどもの日のプレゼント」と書いた手紙が置いてあった。私と姉とおそろいのパジャマで、白地に小花柄の可愛いパジャマだった。私は、それを見て可愛いと思うだけでタンスにもしまわず、夕ごはんは何かなと母の帰りを待った。次の日の夜、祖母から電話があった。「あのパジャマ気に入らなかったの。」私はしまったと思った。まだそのまま置いてあるパジャマを見ながら「ありがとう。気に入ったよ。」と言った。祖母は安心と少し悲しい声で、「ありがとうは自分から言うものだよ。貰い物をもらって何も言わないのはだめだよ。」と言った。私は本当に申し訳なく思って祖母にもう一度ありがとうと言い電話を切った。ありがとうは大切な言葉だと知っていながらも、言うのを忘れたり大切さを忘れてしまうことがある。「ありがとう」の力は大きいなと感じた。ありがとうがないと私の祖母のようにわざわざ電話をかけてくるくらい不安になるし、どう