17歳からのメッセージReport2015

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14 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧銀賞そんな無邪気に世界征服の野心を持った女の子も、すくすくと育ち、自分の将来に迷いを感じる中学三年生となった。私の中学校では中三の春に職場体験を行なっている。私は、お菓子の製造・販売をしている企業にお世話になった。倉庫での梱包から、小売店での陳列、そして接客まで、たくさんの仕事を体験させてもらった。そのおかげで知らないことをする楽しさと、「仕事」というものに対して感じていた壁を取りはらうことができた。どんなことでも、やってみると案外楽しめるから、あまり深く悩みすぎなくてもいいと学ぶことができた。私たちは、もっとたくさんの分野・出来事を知り、社会に出ることとなる。それは万人が学んだことであり、当たり前の知識・技能なのだろうが、私にとっては、宇宙のような未知の世界だ。楽しみでしょうがない。知識という点を結び、人類にとっての未知に道を作ることができる人間になれたならば、世界の大統領だって夢ではないだろう。これからはその土台作りとして、色々な世界を見ていきたい。宮崎県立日向高等学校(宮崎県)治田莞太さん「変化の瞬間」私は根暗だった。でも、今は違う。昔とはまるで正反対の自分がいて、なぜ自分はああだったのか、今となっては不思議である。小学生の頃、私は恥ずかしがり屋で、表立って何かをするということがなく、いつも本ばかり読んでいた。「何で本ばっかり読んでるの?」クラスメイトからの質問だった。結局まともに答えられなかった。そんな調子の私を見かねた母が、私を空手道場に連れていった。小さい子から中学生まで、大きな声を出し、練習に励んでいた。最初は面倒だった。自分にこんな声出せるわけがない、そう思っていた。が、周りの道場生は皆大きな声を出していたのに、自分一人だけが小さい声を出しているのが恥ずかしく思えてきた。そして思いきって、叫んだ。「押忍!」心の中の何かが吹っ切れる、そんな感じがした。それから、自分が変わっていくのに、時間はかからなかった。物事にも積極的に関わるようになった。自ら前に出ることも増え、体育大会のリーダーをしたり、生徒会を務めるまでになった。人は、変わるのにそんなに時間はかからない。変わろうとする、きっかけを作るのに手間取るのだ。「一歩踏み出してみる」というのはかなりの勇気がいる。「たった一歩」と思うだろうが、当の本人にとっては大変である。でも、将来のためには、やはり、必要なことだと思う。樟南高等学校(鹿児島県)野島未菜さん私は恵まれていた高校生になって私は、地元の奄美大島を離れ、親元からも離れ、樟南高校女子駅伝部員として、学校生活を送っている。奄美で生まれ育った私は、青い空、美しい海、爽やかな風、優しい地域の人達や友達そして家族がいることが当たり前だった。中学から走ることを始め、毎日のように母が競技場へ送り迎えをし、当たり前のように監督が走りを見てくれ、家に帰ればおいしいご飯があった。私はこんなことは当たり前だと思っていた。高校は自分で勝手に決めた。親とはすごく泣いてけんかした。そして今、私は樟南高校にいる。奄美を離れて、親元を離れて、今まですごく恵まれていたことを感じた。降って来る火山灰、つきささるような太陽、生あたたかい風、知らない人、慣れない方言、そして何より、家族のいない生活はつらかった。今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなり、不安とあせりでいっぱいだった。恵まれていたあの頃に戻りたいと今でも思う。でも、私は自分の意志で来たのだ。今までの恵まれた生活から抜け出して、成長しないといけない。奄美を離れて、親元を離れて一年がたつ。まだまだこの生活はツライしキツイ時もある。けど私は、強い心で、気持ちで頑張りたい。そして、胸を張って成長した姿で、地元奄美大島に帰りたい。グローバル社会に生きる2テーマ長崎県立佐世保商業高等学校(長崎県)山口満里奈さん世界中の人が笑顔で過ごせる社会へ「最新のニュースをお伝えします。」誰もがまず朝に目にするテレビはニュースじゃないだろうか。毎日、新しいニュースがキャスターから伝えられる。よくこんなに毎日新しいニュースがあるなぁと思う。喜ばしいニュースならいいが、耳を疑うような事件や事故のニュースの方が多いのではないだろうか。私が今年に入って特に印象に残っているのが、イスラム国での日本人人質事件だ。私は、後藤さんが亡くなった時にネットに上がった動画を友達から回ってきたので見た。動画も見ていられないありさまで怖かったが、もう一つ怖かったのがこの動画が回ってきた事だ。私が動画を見たのは後藤さんが亡くなってから数日の事で、その頃にはネットで検索しても、配慮のため動画が一部編集されてある。だが、私が見た動画は編集がされていなかった。ここでネットのおそろしさを感じた。誰かが一度保存すれば、その動画はネット上のどこかにあり続けるのだ。悪用などのネット問題が多発するのもうなずける、と思った。ネットはすごく便利だ。一瞬で調べたい事を検索できるし面白い動画なども見たりできる。だけど、一歩間違えれば、取り返しのつかない事態になる場合もある。便利かつ安全な社会にしていくために、私達若い世代は、十分な知識を身に付け、自分の行動や発言に責任を持って生活していかなければならない。世界中の人が笑顔で過ごせるように。熊本学園大学付属高等学校(熊本県)東美萌玲さんグローバル社会の基盤をつくる「日本人として日本のことを知る」これがグローバル社会に生きる私達の基盤であると私は考える。