17歳からのメッセージReport2015

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20 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧銀賞徳島県立新野高等学校(徳島県)濵騎龍さん感謝僕は今、少年サッカーのコーチをしている。まだ、始めて半年であるが、あることに気がついた。それは、普通の選手と良い選手の違いだ。普通の選手はサッカーをさせてもらっていること、サッカーができる環境にあることに対して特に何も感じていない。しかし、良い選手はそれらのことに対して常に感謝の気持ちを持っている。小学生で常に感謝の気持ちを持っていることはすばらしいことだと思う。自分のためだけではなく、チームやかかわってくれているすべての人のために努力をする選手のプレーは、やはりとても気持ちが良い。こういった選手が多ければ多いほど、チームは強くなっていくと思う。「努力やゴール、勝利は自分だけではなく、自分にかかわってくれているすべての人に対するもの。頑張ることが一番の恩返し。」この言葉を聞いた時から僕のサッカーに対する見方が変わった。苦しい時は、皆のために頑張ろうと思えるようになった。コーチをしていて一番嬉しいと思える瞬間は、やはりチームのために精いっぱい努力している子どもたちの姿が見えた時だ。たとえ下手でも、チームのために走れる選手は、必ず評価されるべきだと思う。人としても、選手としても一流になるための近道は、常に努力し、常に感謝の気持ちを持つことだとコーチをして、改めて感じた。このサッカーチームにかかわるすべての人に僕は感謝したい。愛媛県立宇和島東高等学校(愛媛県)山下芽唯さん空私は空を眺めるのが好きだ。朝焼けを見ているとその美しさに圧倒され、自分の心まできれいになった気がする。夜空に浮かぶ無数のきらめく星を見ていると、亡くなっていった人達がお星様になって一生懸命輝いているようだ、と思う。これほどまでに美しく、頼もしく見えるのは、空は絶対に手に届く存在ではないからだ。だからこそ私はそれに身を委ね、心の隙間に美しさという栄養を補給するのだと思う。そうして寂しい時や悲しい時、空が私を励ましてくれているように感じるのは、私が今一番欲しいものを、言葉を、空は知っているから。だから、私は空に自分の心を投影して見ているのではないか、とも思う。誰のものでもあって、誰のものでもない。私はそんな空が本当に大好きなのだ。最近では、こんなことを考える。もしも、私が死んだ日、空はどんな色に輝くだろうか。どんな表情を見せるだろうか。晴れたら、たくさんの人たちの心を照らしてほしい。雲が空を覆ったら、たくさんの人たちのモヤモヤも包み込んでほしい。雨が降ったら、泣くのを我慢している人たちの心を潤してほしい。そうして生まれ変わったら、私は空になりたい。でもきっとお星様になるだろうから、そしたら一生懸命輝いて、人々の心にきらめきを与えたい。私は空を眺めるのが好きだ。そう思う時が一番私が私でいられるような気がする。愛媛県立大洲高等学校(愛媛県)新山美沙さん親愛なる妹へ「私の姉ちゃんは鬼です。」これは、妹が小学2年生の時に書いた作文の冒頭である。当時小学5年生だった私は、これを読んだ妹の担任に呼び出され、どういうことだと詰問されたことを、今でもよく覚えている。確かに、妹にとって私は鬼のような存在なのかもしれない。私は、「部屋片付けんか。」「ご飯の食べ方が汚いわ。」など、妹を毎日のように怒鳴っている。おそらくこれが原因だ。しかし、このように強く妹に当たるのには、私なりの理由がある。それは過去に妹が、自分の都合の悪い時、「うちにはお母さんがおらんけん仕方ない。」という言い訳をしたからだ。母とは幼い頃から別々に暮らしているため、妹は母のことをほとんど知らない。これを聞いた時、私は「妹がこれからもこんな言い訳をし続けたら、母がいないというだけで、だらしない人になってしまうのではないか。私が母の代わりになろう。」と思った。それから私は、妹が同じ言い訳をしないよう、母代わり、親代わりとして厳しくするようになったのだ。今だから妹に言いたい。事の発端は妹の発言にあるということ。そして、妹にちゃんとした人になってほしいから、妹のことが大好きだからこそ、強く当たっているということ。だから、これからもこの方針を変えるつもりはない。妹のことを誰よりも思って私は今日も鬼になります。愛媛県立三崎高等学校(愛媛県)濱本愛香さん私の大好きな場所私は愛媛県の最西端に位置する佐田岬半島の中の大久という所に住んでいます。人口は約二百人ほどで、そのほとんどを高齢者が占めています。どんな所かと一言で言えば、山と海で囲まれていて何もない所です。しかし、海は本当に美しいです。夏になると、毎年多くの人が大久の海で海水浴を楽しんでいます。私も幼い頃は、夏休みになると毎日泳いでいました。大久の海は、すごく気持ち良く、一番大好きです。海の日には、住民の人が集まって海岸清掃を行います。小さい子から高齢者まで、みんな積極的に参加しています。私は、大久の海を愛し、守りたいという思いが皆同じだから皆が、一つになって活動できるのだと思います。これから先も、大久の海を守り続けていきたいです。また、大久の人はすごく温かい人ばかりです。出会った時にあいさつをすると、笑顔であいさつを返してくれます。昨年東京に修学旅行に行った時、あいさつをしても、返ってこないことが当たり前という感じでした。大久では当たり前だと思っていたことが都会では当たり前ではないということ、大久の温かさに気付かされました。このように、私は人と人との繋がりが深い大久という所が大好きです。今、高校三年生なので、この大久にいられるのも残りわずかです。この先何年かたって私が帰ってきた時、今と変わらない大久であってほしいです。