17歳からのメッセージReport2015

17歳からのメッセージReport2015 page 27/48

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26 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞学校特別賞応募参加高校一覧奨励賞徳島県立新野高等学校(徳島県)西川芹香さん悲しみから嫉妬・嫉妬からの願い私には義理の妹と弟がいます。3才の妹、2才の弟に私は嫉妬しています。母と父は私が1才の時に離婚しました。母との思い出があまりありません。私は母が大好きでした。だからなかなか会えなくてさみしくて辛かった。そんな時、父が私に言いました。「お前がいい子にしていたらまたすぐに会えるよ。」と。その言葉を信じて我慢していました。それから何年か経ったころに父に、「お母さんは再婚して新しい子供ができた。」と言われました。私の心は折れました。「なんで、いい子にしたら会えるって、帰ってくるって言ったのに。」車の中で父にばれないように泣いていました。それから何年か経ち、私は妹と弟に会いました。その時「ずるい、うらやましい、苦しい」という感情がおこりました。妹や弟には罪はありません。義理でも私の可愛い妹と弟だから。たまに嫉妬はしてしまうけれど、今母は幸せに暮らしています。ただそれだけで私は幸せになれます。妹や弟には私と同じようにはなってほしくないのです。だから私は母に言いたい。妹や弟を大事にして幸せになってくださいと。徳島県立富岡東高等学校(徳島県)濱田美香さん反抗期脱出に向けて「また何も言い返す言葉がない」と母との口論の後によく思う。私が悪いと分かっていても母に「負けたくない」となぜか思い、言い返してしまう。姉いわく、私は「反抗期」らしい。そんな姉からの言葉に少し驚きを感じた。なぜなら、姉の反抗期は私よりも激しかったため、私は反抗期に入らないと思っていたからだ。私には自覚がなかったので母に聞いてみた。「私って反抗期?」と。母は「少しね。」と答えた。そこで母とそのことについて話をした。母いわく、反抗期は、「大人になるための通過点」らしい。母に反抗している私はまだまだ子供だなと実感させられた。私が母に反抗しなくなったときは、きちんと大人に成長したときなのかなと思う。そう考えれば、私の反抗期はまだまだ続くかもしれない。「でも、やっぱり口ゲンカには負けたくない。」と母に伝えた。そうすると母は「それはムリだね。」と言った。そのときの母の顔を見て確信した。これから先私にとって母は、自分のことを一番分かってくれる存在であり、一番敵わない相手かもしれない。反抗期脱出はいつなのか、私自身も少し楽しみだ。そして、二人目の娘の反抗期。母もなかなかの神対応だ。愛媛県立しげのぶ特別支援学校(愛媛県)深井和樹さん負けるなオレ「あー脚が痛い。身体がだるい。」そう、僕は自分の抗体を誤って攻撃する自己免疫疾患という病に侵されている。目や脊髄、脳にも病変が出てしまうやっかいな病だ。まだ病歴が浅いにもかかわらず、すでに二回の再発を経験済み。昨年の十一月、二回目の再発は大きな障害を残した。全く歩けなくなったのだ。不幸はこれだけではなく、進路を決める頃と重なった事で、希望の高校はあっさり断られた。正直泣いた。絶望に打ちのめされ何もする気が起きない自分だったが、唯一、リハビリだけは毎日の日課になった。担当のPTに体幹を鍛えられOTには足が使えないなりの入浴やトイレの訓練を受けた。ちょうど一ヶ月過ぎた頃少し歩ける位に回復した。全てに投げやりだった自分も少し前向きになった。支援をしていただきながら勉強も出来る高校への進学が決まり、今はあの投げやりでどうしようもなく後ろ向きの自分から抜け出す事が出来た。そう、自分があきらめなければ道は開けてくるのだと分かった。今までの自分は全てにおいて「何とかなる。」で乗り切ってきたが、時には歯を食いしばって乗り越えなければならない事も初めて知った。これからの自分は泣いた事、歯を食いしばった事、無駄にしない。「負けるなオレ。」博多女子高等学校(福岡県)山﨑千聡さん私の矛盾私は自分の事がよく分かりません。普段の私は目立つ事が嫌いで、授業中に発表もしません。でも、ふと気持ちがふっきれるときがあって、そのときは、よく話した事の無い人にも話しかけ、話し合いの司会なども進んでやります。また、街でパステルカラーのふわふわした小物や洋服を見ると幸せな気持ちになるのに、よく着る服は黒やカーキがメインのロック調のものばかり。しかも、顔には眼鏡をかけていて、凄くアンバランスです。好きな色は水色だと即答できるのに、部屋の中は八割ピンク。ここまで来ると、他人でも私という人間がどういう人物か分からないと思います。学校などで行われるアンケートに答えるときはとても困ります。性格は明るいのか暗いのか、口数は多いのか少ないのか。考え出すとキリが無いので、アンケートは毎回、勘で答えます。私の中にある、たくさんの矛盾に悩んでいるときに、友達にこの事を相談すると、「そんなのは、みんな一緒。」と言われました。その言葉を聞いて、私だけでなく、みんな同じ悩みを持っているというあたりまえの事に気付きました。私やみんなの中にある、たくさんの矛盾は短所ではなく長所で、無限の可能性を秘めていると思う事にしました。これからも、私の中にある矛盾を、日々探していきたいと思います。長崎県立佐世保商業高等学校(長崎県)大瀬良寧々さんモノクロの世界にサヨナラいつもそうだった。周りの目ばかり気にして、みんなに合わせる日々。そんな自分に嫌気はさしていた、でも自分を変える勇気などどこにもなかった。中学一年、出る杭は打たれることを知り、中学二年、人は何を考えているのかわからないことに気づき、中学三年、友