17歳からのメッセージReport2015

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28 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞学校特別賞応募参加高校一覧奨励賞私は、高校に入学した際、心に決めたことが3つありました。「トラブルに巻き込まれない。波風を立てない。人と深く関わらない。」です。この3つさえ守っていれば卒業するまで平凡に過ごしていけるだろうと思ったからです。しかし、私は、この考えが間違っていたことを以前所属していた部活動で学びました。そこでは、私が友達とよく話し合わなかったことにより生まれた誤解や亀裂により雰囲気が悪くなり、部活動を退部することになってしまったからです。私は、そのことを本当に後悔しています。自分に自信がないからといって向き合うことから逃げ続けた結果、このようなことに繋がったのだと思います。これから先は、自分に自信を持ち、なにか大変そうなことでも、恐れずに行動していきたいと思います。もう2度と、悔いの残るようなことはしないように、辛いことでも、私が思ったことや、考えたことを伝えていきたいです。高校生活も残り半分なので、勉強や今の部活動を精一杯頑張って、やり遂げたいと思います。グローバル社会に生きる2テーマ岐阜県立大垣養老高等学校(岐阜県)佐藤絵里加さん「アリガト」私はある寿司屋でアルバイトをしている。平日の夜二十一時十五分頃一組のカップルがやってきた。彼らは中国人で日本語が話せない様だった。メニューは中国語が表記されていたので食事はできたが、その寿司屋では二十一時半にオーダーストップのためお客様に注文をするかどうか確認をするのだ。しかし、その二人に対しどう伝えればいいのか働いている人も私自身も困惑していた。だが二十一時半頃には食事が済んだ様で会計もすることができた。すると男性の方が「アリガト。」とかたことながらも私に対してにっこり笑いながら丁寧に会釈をして帰っていった。料理をつくっていた人にも礼を言って帰っていった。そのたった一言でとても考えさせられた。中国と日本の国同士としては良好な関係とは言えないが互いに同じ人間。感謝の心は誰もが持つものであり、言葉が全ては通じなくても人同士つながりあえるんだと身を持って感じた。世界中、政治や様々な問題で友好的な関係をきずけているとは言えない。だがほんの少しでも相手の国を知ろうとしたり歩みよろうとすることで、人々は国境をこえることができるんだと感じた。アリガトと言われ温かい気持ちになり、なんだか私までありがとうという思いが溢れていた。桜花学園高等学校(愛知県)萩原理湖さん「違い」を理解するためにアメリカ、インド、中国、フランス、ロシアなど。これは私が小学一年生まで通った、アメリカの幼稚園や小学校のクラスメイトの国籍だ。日本人は私一人。国籍、文化、宗教など多様で、互いの行事や習慣について、家族と一緒に紹介し合う授業があった。そして互いの「違い」を尊重し合った。私にとって生まれて最初の集団生活だったため、それがあたり前の環境だと思っていた。しかし日本に帰国後、皆との「違い」を理由にいじめにあうことがあった。また、学年があがると、多くの国や地域で紛争が起こっていることも知った。そんなニュースを新聞やテレビで知るたびに、かつてのクラスメイトの顔が浮かび悲しい気持ちになる。どうすれば互いを理解することができるのだろうか。私は自身の経験から、その答えを異文化理解の教育だと感じている。平和の実現には、心に平和の種を植え育てる教育が必要だ。様々な価値観という「違い」を尊重し、対話を通して問題を解決していける人を育てることが大切に思えてならない。そんな私の夢は、世界中で幼児教育に携わることだ。小さいとき、英語が話せず自信が持てなかった私に、声をかけてくれたクラスメイトや先生、近所の人たち。皆からもらった愛情に対する感謝の思いが、私の夢への挑戦の原動力になっている。関西創価高等学校(大阪府)畑瑛美さん韓国と日本近くて遠い国といわれる韓国。物理的な距離は近いのに、人の心の距離は遠いなんて悲しいことだと思う。私は、韓国の文化や人、音楽、全部好きだ。だからこそ、日韓の関係を良い方に変えたいと思っていた。そのことをより強く感じたのは去年の夏、ロンドンに留学した時だった。英語学校に通う中で特に仲良くなったのが、四人の韓国人だった。四人中三人は年上だったので、私のことを妹のようにかわいがってくれた。彼らは本当におもしろくて、優しかった。私達は毎日のように観光したり、一緒にいて、本当に楽しかった。簡単な英語と韓国語でしか会話ができなかったが、彼らは必死に伝えようとしてくれた。ある日、一人が私に言った。「僕達はこんなに仲が良いのに、政府はどうして争っているんだろう。」今までそんな話はしなかったので少し驚いたが、私は「わからない。」としか答えられなかった。本当に私も疑問だったからだ。けれど、小さいころから、日本は悪い国だと教えられてきた彼らが、そんなことを考えていたなんて思わなかった。もしかしたら私は、日韓友好への小さな一歩を踏み出せたかもしれない、そう思えた。今までの歴史は決して消すことはできないが、新たに作ることもできる。韓国人も日本人も、互いに興味を持って会話すれば、私達が距離も心も近い国になることは、きっと夢じゃない。兵庫県立氷上高等学校(兵庫県)尾松佑香さん言葉の壁を乗り越えろ!グローバル社会の中で異文化に生きる人とつながっていくには、お互いに理解しようと歩みよることが重要だ。私は昨年の秋、グアム研修に行った。そこでの活動でおそらくメインイベントの学校交流で、トレスという生徒と出会った。