17歳からのメッセージReport2015

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3517歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞学校特別賞応募参加高校一覧奨励賞大阪学院大学高等学校(大阪府)堀ノ上晃さん北畠顕家から学んだ事社会に出るにあたっての課題は山のようにある。敬語や礼儀などは最低限必要不可欠な事だが、私が考える社会に出て大人になるという事は、自分の意見を上司だろうと誰であろうと発言出来るスキルを備える事だと思う。歴史上に北畠顕家という人物がいる。彼は鎌倉時代末期から南北朝時代に活躍した公くぎょう卿であり、武将であった。卓越した手腕と策略眼、諸勢力を従わせるほどの政治手腕も持ち合わせており、私と歳も変わらぬ彼の成し遂げた功績を見ると、当時、自分の意見を先輩に言い出せずに居た私の考えを一転させるきっかけをくれた。私は中学の頃、吹奏楽部に所属していた。上下関係が徹底している環境で、先輩に意見する事など出来なかった。そんな中、顕家について書かれた本を読んだ。そこには私が目指している自分の意見を貫く大切さが説かれており、私は大いに感化された。以上の事から、物事をキチンと捉え、的確に意見を述べる事が大切だと知り、これからも顕家の様に知識量を増やし、自分で考えて発言する力を身につけたいと思う。また、タイミングも大事である。権力を振りかざすのではなく時機をみて伝えられると、相手の心にも自分の想いが響くのではないかと私は考える。関西創価高等学校(大阪府)矢野光一さん人間人間関係に嫌気がさしたある日、人間から離れたくて、一人趣味の登山に出かけた。僕は大きな発見をした。それは、人がいない静かなところに行こうと思っていたのに、いざ行くととても寂しいということ。思えばトータル七時間一人だった。綺麗な景色を見たときは特に、「一人でなく、誰かと見たい。」と思う。父が言っていた「登山なんて人のいないところに人を求めるようなもの。」という言葉の意味がわかったような気がした。登っているといろんな感情がグワッとでてくる。普段見えなかったことが見えて、考えなかったことを考える。自分の好きなところ、嫌いなところ。自分の強さ、弱さ。抱える悩みのちっぽけさ。決意はしているのに、行動しない愚かさ。嫌なことから逃げ続けている未熟さ。しかし、どこかで変わろうと思っていること。そして、そんな全てを統括した存在が素の自分であるということを知る。また、それは僕だけでなく、生きとし生ける全ての人がそんな葛藤の中で日々、自分自身と戦っていることを知るのだ。人間から離れたくて山に来たのに、結局そこで僕は人間について学んだ。いろんな人に囲まれて生きている日常の中で、大切な何かを僕達は忘れている。普段は近すぎてわからないのだ。まわりの人のありがたさを。もう決して忘れまいと、帰り道、一人自分に誓った。東大谷高等学校(大阪府)綿野愛梨さん大人に従う私「勉強しなさい。」親や先生、要するに大人から言われる言葉。なんでこんなことしないといけないかは、ちゃんとは分からない。いい大学にいくためとか、しないと自分に返ってくるとか、そんな理由は思いつくのだが、それらはだいたい大人からの受け売りだ。「好きにしていい。」「自由に決めろ。」大人達はたまにそんなことを言う。だけど例えば私が何かを言うとする。大人達が、それで合意していれば、それは彼らの想定内のことであり、そうでなくても納得出来ることだ。逆に反対されたり別のことを提案されたら思い通りにならなかったということだろう。結局、私は、大人の思い通りに生きているだけだ。ただ私はそれが分かっていても、反抗することはほぼない。私は臆病であり、私の二倍は生きている大人の言うことは間違いないと信じてるので、それに反抗して他の選択をするのが怖い。何も考えずに大人の言うことを聞いているのは、楽だからそうしている。このエッセイだってそうだ。先生という大人から書けと言われて書いた。だが、今回は今までみたいに、こうすると大人のうけがいいだろうと思って書いたわけではない。自分の思い通りに書いた。だけど自分のダメ人間ぶりに気付いて、少しへこんだ。最後に、私は大人に依存しており、夢も希望もない。だけど、これでいいと受け入れている。だが私みたいな夢を失った子供が増えるとまずいかもしれないなと多少思う。履正社高等学校(大阪府)李泰昌さん僕らに平和を!僕は、在日朝鮮人です。なぜ日本の人々は朝鮮人に対して差別をするのですか?そんなに朝鮮人が憎いのですか?僕たちは何か悪いことをしましたか?僕が中学校の時に友達が体験した話です。その子は電車通学で通っていました。ある日のことです。学校に着いて、教室に入りました。すると、その子のチマチョゴリ(制服)がビリビリにちぎれていました。僕は「どうしたん?」と聞きました。その子はこう言いました。「鶴橋で刃物持ったおっさんに切り裂かれた。」聞いた瞬間驚きのあまり、声が出ませんでした。警察に被害届を出したが、いまだに犯人は捕まっていません。こういう悲しいことが身近で起こったのです。皆さんはどう思いますか?何が憎くてこういうことをするのですか?いつになったら差別はなくなるのでしょうか?僕たちは、毎週火曜日に行進デモを行っています。いつか、僕らに対する差別がなくなり安心できる生活を送れることを祈り戦い続けます。僕らに平和を!