17歳からのメッセージReport2015

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4117歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞学校特別賞応募参加高校一覧奨励賞宮崎県立宮崎北高等学校(宮崎県)稲田恭子さん私、バレエに恋してます。「パッ」とスポットライトが光り、とびきりの笑顔を振りまく時、いつも「みんなが私を見てる。」と思う。足に力が入らずぷかぷかと宙を浮いているこの感覚が好きで好きで5歳からバレエを続けている。たまたま開いた雑誌を母が見て「してみたい?」と聞かれ、よく分からないまま「うん。」と返事をしたのが、私とバレエの初めての御対面だ。妖精やお姫様、村娘などの色々な役を踊れたり、キラキラの衣装が着れたりできるのがとても好き。自分の踊る曲が流れる前の、心臓や胃が口から出てきそうな舞台袖でのあのドキドキがくすぐったい。逃げたいけど踊りたいと自分の中で天使と悪魔が戦っている。この瞬間が何とも言えずやみつきになる。よくバレエのことで悩む。そんな時、バレエを習っていない友人からは何もアドバイスがもらえないのはつらい。そしてダイエットを始めたばかりなのに新商品がなぜか出てくる。夏の暑い時は白タイツが上まであがらない。ジェルのつけ過ぎで将来が不安な時もある。衣装が入らなくなった時の絶望感は二度と味わいたくない。まめができた時のお風呂はすごく痛い。思い通りに踊れない時は自分が嫌になる。でも、もう踊りたくないと思うことはない。「なんで」って?だってそれは私はバレエに恋しているから。聖心ウルスラ学園高等学校(宮崎県)那須菜々子さん母のつくるご飯母は料理を焦がすのが上手だ。先日はピーマンの肉づめを焦がしていた。「すごいね。」と言って笑うと、「文句ばっかり言うな。」と怒られた。いつもつくらないピーマンの肉づめが食卓に並ぶのは、きっと姉がいるからだろう。大分の専門学校へ行き寮に入っている姉が家に帰ってくる日は、いつもより食事が豪華になる。寂しい。「焦がしたやつは私が食べるわ。」と、母が言う。さっき私が笑ったことを気にしているのか、それの嫌味か。どんな気持ちで言っていたのか分からなかったが、少し申し訳ないと思った。私は焦げていないものを選んで食べた。一人四個のピーマンの肉づめ。四個目は、迷ったが焦げたものを食べた。意外にもそれが一番美味しかった。表面が焦げて固くなっている分、内側がとてもやわらかい。何事も見た目で判断してはいけないことを、私はピーマンの肉づめから学んだ。「今日は魚か…。」「実はサツマイモの甘煮そんなに好きじゃない。」「汁物は熱くして。」と毎回文句を言っている私だが、母の料理は好きだ。これから先一人暮らしを始めたとき、私は母のつくるご飯のありがたみを実感するのだろう。だからこそ今は、母のつくるご飯に文句を言いながら甘えていたい。鹿児島県立指宿高等学校(鹿児島県)久保田岳大さん後悔「後悔しないように生きろ。」という言葉を、私のまわりの人たちは、口をそろえて言う。その言葉を聞くたびに私は、思うことがある。それは、「後悔をしないように生きるなんて不可能だろ。」ということだ。後悔しないように生きるということは、人間には無理である。1人1人後悔の1つや2つは持っているものである。それに、後悔しないように生きていく人生。それは、なんだかとてもつまらないものに感じられてしまうのだ。私たち高校生には、部活や、恋愛など、後悔する場がでてくるものがたくさんある。その場で、後悔するのを怖がってなにもしないよりは、後悔してもいいから、思いきり行動することが大切だと思うのだ。たくさん後悔して、立ち直って、時には、成功して、後悔しない場面になる。こういった人生の方が、後悔しない、感情があがったり、下がったりしない人生よりも数倍いいものだと思うのだ。そもそも、後悔という言葉は、人間に常についてくる言葉である。あとになってくいる。これは、人間と不思議な縁を持っているのだと思う。人は、後悔して強くなる。強くなるためには、後悔することは必要不可欠であるのだ。だから、「後悔しないように生きろ。」この言葉に対して、後悔してもいいじゃないかと思うのだ。私は、今までの人生、そしてこれからの人生でも、後悔しながら生きていく。鹿児島県立指宿高等学校(鹿児島県)城ヶ﨑香凛さん今の自分に言いたい事。私は、お世辞にもバスケットボールが上手とはいえない。しかし、中学校入学時に始めたバスケットボールが何よりも好きだ。コートに立っているプレーヤー1人1人に役割があって得意な技がある。そういうもの1つ1つが結びついて、チームプレーが成り立つ。ほとんどの競技がそのようにして、チームプレーが成り立つのであろうと考える人は多いかもしれない。でも、私は少し違うと思う。例えば、ロングシュートを打つプレーヤー。ロングシュートは、シュート成功率が近距離のシュートにくらべたら低い。でも、シューターがシュートを打つのはなぜだろう。それは、ゴール下で、外れてしまったシュートを待っている仲間がいるからだと思う。シューターは、ゴール下で待っている仲間を信じて、入るか分からないシュートを打つのだ。絶対的信頼を寄せているチームメイトだから、信じてプレーが出来る。バスケットには、きらびやかなプレーだけでなく、人と人とのつながりをプレーの中で見せられる力があると私は思う。私は今、高校という新しい環境の中でプレーしている。これからの3年間でどれだけチームメイトとのつながりを深くしていけるか楽しみだ。最後にこれだけは言いたい。人と人とのつながり、信頼。これらは、バスケットの中だけで大切なものではない。生きていく中、大切な仲間や友人、家族とすごしていく中で最も大切なものではないだろうか。