17歳からのメッセージReport2016

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17歳からのメッセージ1317歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧愛するクラゲ静岡県立焼津水産高等学校(静岡県)吉田尚典さんクラゲが好きだ。この水産高校の中でさえ周囲の会話から聞こえるのは大抵、魚についてだ。だが私は魚よりもクラゲが好きだ。クラゲは漢字で海月と書く。そこが幻想的で好きだ。形や色は様々だ。お椀のようなやつがいる、箱型のやつもいる、風船のようなやつもいる。そこに青や赤、黄色、紫の色があり、さらにアクセントとして斑点やストライプを入れておしゃれをしているのがとてもかわいらしい。毒を持っているのが刺激的で好きだ。触れたくても触れられない所に何とも言えないもどかしさがある。毒により敵に襲われずに悠然と漂う姿には高嶺の花のような気高さを感じる。クラゲの中には不死のクラゲ、体内に植物を飼っていて光合成ができるクラゲ、全長がクジラを超えて最も長くなるクラゲもいる。そんな他の生物よりも異質な存在のクラゲが好きだ。ここまでクラゲが好きになったのは小さい頃に水族館に行った時だった。そこで初めて見たのはどこにでもいる珍しくないミズクラゲだった。だがそのクラゲは薄暗い部屋の中で水槽のライトを受け、水色がかった透明な体を輝かせる姿はまさに海月と呼ぶにふさわしい優しさと美しさを持っていた。その姿に私は惹かれて、もっと知りたいとクラゲについて調べ、さらにどんどん好きになっていった。今でも調べる事は止めずクラゲに関する知識を積み重ねている。それでも足りないくらい、私はクラゲが好きなのだ。最高探し愛知県立木曽川高等学校(愛知県)纐纈澪月さん私はいたって平凡な生活を送っている女子高校生だ。学校に行くために平日は大抵朝7時、カラスの鳴き声で目を覚ます。カーテンを開けると、電線に邪魔された青空が広がる。準備を終えたら、自転車で目的地へと急ぐ。眠気と競り合いながら受ける授業はついてゆくことが難しい。やがて学校のだが偉そうなことは言えない。私達も彼らを必要としているのだ。彼らのように小さな幸せを大切にする人が増えることで私達も幸せを実感することが出来ると思う。私は幸せで平和な世界を作りたいのだ。サンゴと共に静岡県立焼津水産高等学校(静岡県)伊藤良多さんサンゴの紅色の輝きと入り組んだ枝は、まるで青い海で燃え盛る炎のようだ。その光景に私は魅了されていた。私はサンゴが好きだ。サンゴが好きな理由はその美しい見た目だけでは無い。美しい見た目を持ちながらすばらしい機能を持っている。一つ目は光合成だ。陸上植物同様にサンゴも光合成ができる。しかも、サンゴは陸上植物の何倍もの酸素を放出しているのだ。さらに、サンゴの入り組んだ枝は波が穏やかになるため、水生生物の産卵場や育成場になるのだ。美しい外見とすばらしい内面を持つサンゴが私は好きだ。現在、地球温暖化による水温上昇はサンゴを苦しめている。だから私はサンゴを守っていきたい。一つ一つのサンゴに目を向けて、人の手によって傷つけられるサンゴを無くしたい。そのためにはもっと海について知る必要がある。この学校で得た知識では不十分だ。高度な知識を得るために大学へ行き、どうすればサンゴを救うことができるのか。もっと詳しく知りたい。いつしかサンゴを守るということが私の目標になっていた。私はサンゴが好きだし、守りたい。しかし、それは簡単なことでは無い。今まであまり勉強をしてこなかった私が大学へ行くのは難しいかもしれないが、サンゴは私の道しるべになっている。だから私は高い目標を超えるために、サンゴを知るためにがんばろう。そう思うのも仕方ないことかもしれない。しかし、私は行ったことがないのに勝手に悪い印象を持っていたかつての自分が少し情けなくなった。中国の悪い部分が多く報道されているのが現状だが、メディアばかりにとらわれないで自分で確かめてみることも必要だと思う。自分で実際に見て分かることだってあるはずだ。中国と日本、互いに理解し合えるにはまだ時間がかかるかもしれない。しかし、聞いてばかりではなく見ることも忘れないでほしい。そうすることで、印象が変わることもあるのだから。テーマ3今、これだけは言いたい!(自由課題)カンボジアの少女富山県立南砺福光高等学校(富山県)北島はるこさん「私達は幸せだ。」というのが父の口癖の一つである。私が食べ物を残したり、自分の容姿について文句を言ったりすると必ず言われることだ。私なんかよりも苦しんでいる人がたくさんいることを知っていても文句を言ってしまうのは、私が恵まれているからだろう。贅沢な悩みだ。私は小学生の時にカンボジアへ行ったことがある。道路は舗装されておらず、水道水も飲めなかった。私は貧しい田舎の村で井戸掘りの手伝いをした。そこで一人の少女に会った。私よりも歳上だったが、身長は私より低く、とてもやせていた。苦しい生活を送っているのは一目瞭然だったが、彼女は恥ずかしそうに「将来は先生になりたい。」と語った。「だからもっと勉強がしたい。」とも言っていた。弱音一つ吐かず、夢を語るのだ。彼女は私よりもずっと強く、そして幸せだと思った。その彼女を見た時に、私の夢も決まったのかもしれない。私は今、報道の仕事をしたいと思っている。そして世界中の人々に彼女のような子どもが大勢いると伝えたい。私一人の力では何も出来ないが世界の人々と協力することで彼らに生きるチャンスや学ぶチャンスを与えたいと思ったのだ。