17歳からのメッセージReport2016

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17歳からのメッセージ1817歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧にコピーすることはできる。しかし、デッサンは写真ではないし、白い紙に立体を描く時点で実物以上の表現をしなければならない。悪い言い方をすれば、見たまんまよりも嘘をついて工夫することである。表現の誇張や省略が必要となる。だから、描く時の緊張感や素直に物の印象を捉えることが何より大切になってくる。描くスピード、タッチの走らせ方、絵の具の質。僕の目の前には、絵画の持つ無限の可能性が広がる。奥深すぎるその世界に、ひたむきに向き合っていきたい。相棒福岡県立香椎工業高等学校(福岡県)今泉晴貴さん私は野球を小2で始めて、高1になった今でも毎日欠かさずにやっていることがある。それはグローブの手入れだ。練習が終わって家に着いたときに一番最初にすることは、ご飯を食べることでもなく風呂に入ることでもない。グローブの手入れだ。練習で使ったグローブには、もちろん土がついていたり色が落ちていたりする。それを手入れするとグローブが喜んでいるような気がする。私は過去に使ってきたグローブの手入れもするようにしている。たとえ使わなくても、使えないとしても、今まで共に支え合い、頑張ってきたグローブを見離すなんてことはできない。だから私は、過去に使ったグローブも毎日欠かさず入念に手入れをするのだ。雨の日も、風の日も、雷の日も使ってきたグローブは見た目はボロボロになっていても私にはそのグローブたちが輝いて見える。共に毎日を過ごしてきたグローブだからだ。これらのグローブはこれから先も共に頑張っていく相棒だ。これからも共に頑張ろう。私の相棒たち。その上、ピアノを習っているにもかかわらず、音感というものがない。そんな私がなぜ合唱部に入ったのか?それはとても単純だ。私が中三の時に放送されていたドラマの影響だ。それにとても感動したのがきっかけだった。いざ入部してみると初心者仲間もいたし、なにより先輩方がやさしく丁寧に教えてくださるのが有難かった。毎日部活に行くのが本当に楽しみで楽しみで…。だ、が、し、か、し!私には問題がある。それは、ソプラノのくせに高い声がかすれて出ない。かといって、低い音も出せない。要するに音域がせまい。でも、出せないからといって諦めないよ!先輩や先生みたいに高い声も低い声も完璧に出せるようになってやる。私が部室に着く頃には、だいたいみんなそろっている。そこへ近づいていくにつれて、ピアノの音や、先輩のきれいな歌声が大きくなっていく。私はガチャリとドアを開けた。「こんにちは。」今日も、楽しい楽しい部活が始まる。石膏デッサン香川県立高松工芸高等学校(香川県)巾道生さん去年の四月、僕は美術科の新米として、石膏デッサンを習い始めた。石膏デッサンとは、いわゆるスケッチである。ミロのヴィーナスなどの白い人体像を、白い紙に黒い木炭という細い炭のペンで写し取る。一学期、僕はただひたすら像に映る明暗を写し、形を写し、像を見たそのまんまを白い紙にコピーしようとした。初めは楽しかったが、徐々に新たな課題を発見し、絵としてそれまでの描き方に味気無さを感じていた。二学期に入ってあることに気付いた。一生懸命描いた作品からは、受ける印象が違う。受ける力がどこか大きい。それは明暗の強さや形の正確さという単純なものではない。しかし、それが何なのかは僕は未だに深くは理解していない。ダラダラと緩んだ気持ちで描いてもいい絵は生まれない。三年間も訓練すれば、はっきり言って誰でも像を白い紙に機械的本と私徳島県立徳島北高等学校(徳島県)堺早紀さんすべてのものの中で人が一番身近で、親しいものは、本だと私は思う。以前から本が好きで毎日読んでいるほどだが今、あらためて自分の人生十五年を振り返ってみたが本当に本と共に自分は生きているな、と実感した。小さい頃は寝る前に両親に読み聞かせをしてもらうのが毎日の習慣だった。お気に入りの本は何度も何度も読んでもらった。月に一度、図書館に行き、お気に入りの本を増やしていくのも楽しみだった。これは私だけに限らず、他の人も同じだと思う。小学生になるにつれて文字を学び、自分で本が読めるようになった。それによりもっと色々な本を読み、自分の世界が広がった。中学校では毎朝十五分間の読書タイムがあった。本は決して安くはないので友だちとオススメの本を貸し借りした。「あの本はちょっとビミョー。」とか、「この本はメッチャおもしろかった。」などと意見交換するのも一つの楽しみだった。そして高校生になった今、国語の授業で読んだ、「羅生門」に衝撃を受けた。何とも言えない人間関係があれほど上手く描かれている小説には初めて出会ったような気がした。それと同時にもっとこのような昔から愛され続けている名作が読みたいとも思った。何となく、むずかしそうだなと読むのを避けていた昔の作品に対してそんな気持ちを抱いている自分にびっくりした。私の将来の夢は出版社で働くことだ。努力して夢を叶え、全世界を圧倒するような本が生まれる瞬間に立ち会いたい。私の楽しみ徳島県立徳島北高等学校(徳島県)板東さくやさんランラランララ~ン。気分は最高。今は音楽室に向かう途中。そう、今から部活です。私は合唱部に所属している。小さい頃から音楽が好きで、今でもピアノを習っている。しかし、合唱は経験がなく初心者だ。腹式呼吸や発声の方法など何ひとつとして知らない。