17歳からのメッセージReport2016

17歳からのメッセージReport2016 page 21/48

電子ブックを開く

このページは 17歳からのメッセージReport2016 の電子ブックに掲載されている21ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
17歳からのメッセージReport2016

17歳からのメッセージ2017歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧好きなことと他人富山県立富山いずみ高等学校(富山県)後藤菜月さん幼い頃から歌うことが好きだった。私が歌った後の大人の反応も好きだった。当時の私の歌は普通の子供と同じくやはり幼稚なものだっただろう。ただ私の歌に対しての評価は今の私の歌の評価とは違い、うまいかどうかではなくただ単に可愛い、それだけでしかなかったのではないか。成長と共に子供らしいその可愛さは失われていくということにも気付かず、私は堂々と他人に将来歌手になるという夢を語っていた。どうせ幼児の空想だと両親は私の語るその夢を軽く流していたことだろう。小学校に入学した後、恥をかくのは嫌だとその夢を隠していた。歌手になれる人は少ない。しかも売れるかもわからない。私は歌手になることを非現実的だと思った。だが歌うことはまだ好きだった。たまたま合唱団員募集の貼り紙を見つけ入団し、中学生半ば頃まで合唱を続け、高校に入学してからは顔なじみの先生がきっかけで合唱部に入ることになった。私は今も歌うことが好きだ。合唱を始めてよかったと思う。皆で歌う楽しさも、ソロを歌うことも全てが大好きだ。もちろん歌手になるという夢に向かって取り組んでいる。昔は恥ずかしくて言えなかったが、総合学科という学科にいるせいかいろんな人の夢を聞き、いろんな価値観を学ぶことができて、堂々と他人に将来の夢を語ることが再びできるようになった。好きなことを好きと言えるようになって本当によかったと思う。支えられた心長野県須坂園芸高等学校(長野県)則友柚香さん今、無性にメロに会いたい。メロは去年の十月下旬頃に飼い始めた犬の名前だ。今年の五月二十二日でやっと一歳になった。実は、私は以前は犬なんて少しも興味がなく、むしろ猫が奨励賞93作品テーマ1今までの自分、これからの自分美術って文系?武蔵野女子学院高等学校(東京都)廣瀬由佳さん私は美術が好きだ。美術のジャンルは文系?理系?美術は文系だという。私は国語より数学や生物が好き。何で美術は理系じゃないんだろう。理系の美術があったっていいじゃないか。理系の美術学部というと建築が思い浮かぶ。しかし、私が好きなのは手に鉛筆を持って思うがままに描くこと。私が進学したいのは絵を描く学部。鉛筆やねり消しゴムで光と影を描く。私が尊敬する画家はラファエロだ。彼の描く青が好きだ。その青は、真夏の太陽の下にかがやく海。私は絵の具でこの青を表現できるようになりたい。ところでなぜ美術は文系に属するのだろう。国語が出来たら絵は上達するのか?社会が出来たら絵は上達するのだろうか?そんなことは決してない。美術は美術だ。ではどうして国語を勉強するのだろうか。文学を通して感情を豊かにすることで、表現の工夫がこらされるからだろう。社会はなぜ必要なのだろうか?名画を鑑賞する上でその絵が描かれた背景も学ぶ必要がある。そんな時、歴史の知識があれば、更に何か見えてくるものがあるのではないだろうか。しかし…。数学からは比が、理科からは生物の骨格が見えるではないか。これらを受験科目とすると新しい発想を持つ画家がきっと生まれるはずだ。凄く好きだった。犬は吠えるし、うるさいと思っていたくらいだ。飼い始めた頃「あー、これからうるさくなるんだろうな。」と思った。「なんで飼ったんだ。」「なんで犬なんだ。」ずっと思った。だけど犬を飼い始めて一ヵ月が経った頃、学校で友達と上手くいかなかったり、テストでもいい点がとれない。それに先生も進路進路とうるさく私のストレスが頂点に達して頭が痛かった。中でも友達関係が上手くいかない事でのストレスが一番大きかった。夜、親が仕事でいなくて、メロと二人だった。リビングのしーんと静まりかえっている真ん中でスマホをいじりながら今日の出来事を振り返っていた。自然と涙がでた。学校が苦しいと思った。いっそこのまま一人でいいと思ったとき、メロが私のひざの上に乗ってきて顔をなめ始めた。「私がいるよ。ゆうちゃんには私がいるよ。」と聞こえた気がした。涙が滝のように流れでた。今まで冷たくしてたのにメロはずっと寄りそってくれた。それから私はメロといる時間が長くなった。辛いときにずっと傍にいてくれる。そんなメロを今後ずっと愛していきたい。興味がなかった物事がこんなに好きになれるのなら、今後どんなものでもいつか好きになれると思った。次への一歩静岡県立焼津水産高等学校(静岡県)大塚美貴さん私は、魚を食べることも触れることもできないくらい魚が嫌いだ。では、なぜ水産高校に入学したのかと聞かれたら、食について学べ、家から自転車で通える範囲内であったからということだけ。そんないい加減な考えで入ったから、入学して授業を受けてみると、当然どの授業も魚が中心の内容で、魚嫌いで興味すらなかった私には、とても退屈だった。魚を捌く授業まであり、いつしか学校を辞めたいとまで思うようになっていた。一年生のある日「このままでは何も変わらないし、嫌になる一方だ。せっかく水産高校に入ったのだから、ここでしかできないことを学び、将来に繋げよう。」と思い、その日から様々な面で頑張ることを決意した。すると、魚を捌く授業では、