17歳からのメッセージReport2016

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17歳からのメッセージ2717歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧メディアは本来の距離を大幅に変えてしまうのだ。よってトラブルが起こる。そんなトラブルは自分には起きない、自分は気を付けているから大丈夫と思っていても案外、身近で起きている可能性が高い。私の妹も、友達だと思ってメッセージのやりとりをしていた人が全く知らない人だったということがあった。本当にソーシャルメディアは扱いが難しい。特に、距離が難しい。現実の距離を忘れることがあってはならない。忘れたままソーシャルメディアのトラブルに巻き込まれていく。ソーシャルメディアを使う際は距離を意識することが大切だと私は思う。視線の先は岡山県立岡山南高等学校(岡山県)岩城梨菜さんこれだけは言いたい。目を見て話そう。当たり前のことを言っているが、友達と遊んだ時にずっと思っていた言葉である。高校に入学後、久しぶりに中学校の友達と遊ぶことになった。だがバスの中で、私が話しても、こっちを向くことはない。友達の視線の先にあるのはスマートフォンだった。「なにか大事な連絡があるのかな」と最初はさほど気にしてはいなかったが、食事中、移動中にもずっとさわっているので、さすがに私もいらだちを感じ、「なんでスマホばっかり見るの?」と聞くと「え、LINEとかTwitterの更新が気になるから。さわらないと落ちつかないんだよなぁ。」と返ってきて、怒りよりも先に驚きが強かったのを覚えている。こんなに道具一つで人が変わるのか。前まで目を見て、話して、笑いあったことが嘘のようだった。その画面に楽しいことが書いてあるのかは分からないが無我夢中に見ている顔は全く楽しそうではなかった。むしろ見ろとスマホに脅されているという感じに見えた。今ではたくさんの人が使うスマートフォン。友達のようにずっと見ている人を止める策は私には分からない。でも、目を見て話すだけで言葉だけじゃない、表情、顔色、相手の思うことが分かる。それだけで目を見て話すことの必要さが分かると私は思う。これだけは言いたい。目を見て話そう。SNSとの向き合い方徳島県立徳島北高等学校(徳島県)谷崎そよさん最近LINE疲れがひどい。こう思うのは私のめんどくさがり屋な性格ゆえだろうか。鳴り響き、止まらない着信音。どうしたものかと思って見ると、とくに意味のないグループ会話。世界は便利になりすぎたのかもね。これからもっと、あらゆる面で便利な世界になると思う。会いたくても会えない人と、テレビ電話やメッセージを送りあえる。なんとすばらしい世界だろう。けど本当にそれだけでいいのだろうか。メール内では会話できても、直接会うと話せない。こういう経験が何度かある。また、仲の良い友人がLINEをしていて「既読スルーかよ。なんなのあいつ。」と言っていたのも聞いたことがある。本来、コミュニケーションをより深めるためにつくられたものなのに、苦しくなった。また、狭い世界で生きているなとも思った。しばらく私はLINEをひかえている。スマホを使うか使わないか。ただそれだけのことなのに、心が軽く世界がより広がった気がしている。これからの長い人生の中で、どれだけインターネットによる世界は便利になるのだろう。そう考えると楽しみで仕方ない。その世界をうまく生きるためにも、もっとSNSとの向き合い方を考え、上手に使っていこうと思う。思いやりを忘れずに高知市立高知商業高等学校(高知県)上地詩音さん昔に比べ、情報の伝達、発信方法は大きく発達し、今やスマートフォン一台あれば、世界中の情報が手に入る。便利になると同時に、人としての大切なものを見失いがちである。インターネットは、たくさんの人が見ている分、影響力も大きい。そのため、みな基本的には本名を明かさないまま、自分の意見を好きなように述べている。たくさんの人間に見られているのをいいことに、良く思っていない人や物事に対して、ついついきつく悪口を言ってしまう人もいる。だが、それはネット上だから許されるという訳では決してない。現実社会でもネット上でも人間同士の対話という面では同じことであり、たとえインターネット越しであろうと、人を傷付ける行為は絶対に許されないのだ。言論の自由は確かに存在するが、それよりも遥かに人を思いやる気持ち、人権の尊重が重要である。これからますますインターネットが主流な世の中になっていくと、そういう基本的な人との接し方を忘れてしまいがちになる。たくさんの気持ちを経験すること、常に相手のことを考えて行動することが、幸せな未来への第一歩だと思う。インターネットを上手く活用して、豊かな社会を築いていきたい。ソーシャルメディアという名の戦場長崎県立佐世保商業高等学校(長崎県)杉本真海さん言葉を装そうてん填し、相手に狙いを定めて、引き金に指をかける。あっという間に言葉は命中。相手の心を貫いて壊した。画面上での言葉のやり取りが日常化した今、ツイッター等のソーシャルメディアは、言葉の弾丸が飛び交う戦場になってしまった。死ね、カス、消えろ。ありとあらゆる罵詈雑言が容赦なく放たれる。自分の姿を隠すために匿名という名の迷彩服を着込む。時には一人の敵に向かって集団で言葉を乱射することもある。ソーシャルメディアを戦場へと変えたのは画面だと私は思う。言葉を発する場が現実から画面に移り変わったことで、エネルギーの大きさまで変わったのだ。相手の顔を見ながら悪口を言うのと、画面越しに言うのはどちらが楽か。当然画面越しの方が楽だ。火縄銃と機関銃とを比べるようなものだろう。時として画面は言葉の威力をねじ曲げてしまう。自分は豆鉄砲のつもりが、相手にはライフル銃になっていたり、その逆もしかり。こう書くと画面が諸悪の根源のように思えてくるが決してそうでは無い。画面は私達の感覚を鈍らせているだけなのだ。そんな状況下で言葉を軽く扱っている私達が、ソーシャルメディアを戦場へと導いたのだ。