17歳からのメッセージReport2016

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17歳からのメッセージ4017歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧勝っていると私は感じる。学校には図書室の先生がいておすすめの本などを教えてくれる。そして本のことを面白く話してくれる。それを聞いていたら自分の興味のある本を探すのが楽しくなった。それに図書室では本を見つけるだけでなく、雑談することも楽しい。先生や友達と雑誌をみてジェネレーションギャップを感じてゲラゲラ大笑いしたり、違うクラスの人とおすすめの本を教えあったり、そういうのも楽しい。多分、市の図書館だと本を好きになってはいなかっただろうし、こういうことはできないだろうと思う。学校の図書室は、今までの静かで行きにくいという私の中のイメージを変えてくれた。残りの高校生活、もうあと一年もないが、これからもたくさん図書室に行き、そこでたくさん本を読んだり、友達や先生と世間話をしたり大笑いしたり、高校を卒業するとできなくなることをして楽しい思い出を作っていきたい。そして人生を左右されるくらいの本に、ここで出会えればいいなと思う。人を創る長崎県立佐世保北高等学校(長崎県)中島華さん「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」歴史の教科書にも登場する、ドイツの名宰相ビスマルクの言葉である。私は初めてこの言葉を聞いたとき、納得できなかった。経験から学ぶのは、無駄なのだろうかと。確かに、歴史を学ぶことは私たちにとって重要なものであると思う。しかし、経験するということが私たちに与える重要性にも気づく必要がある。私は弓道部に所属している。弓道には一つ一つの動作全てにどうしないといけないかという、決まり事がある。そして、それらが全て教本には載っていて、部員はよく教本を読んでいる。しかし、重要なのは、教本を読むことだけではなく、実際に弓を引くことである。本を読むだけでは、知識だけが頭に入っているだけで、きちんと弓を引けるはずがない。しかし、ただ闇雲に弓を引くだけでは、自分の射のどこが悪いのかなど、理解できるはずがない。経験を経ての失敗から学ぶことは少なくないはずだ。そしてそれらは、自分にとってかけがえのない財産となるだろう。また、歴史とはつまり、先人たちの遺した彼らの経験である。どちらか一方ではなく、両者を学ぶこと。そして、それを自分の人生に活かせる人こそが、より素晴しい奥の深い人になれるのだと思う。私もまた、経験し、歴史を学ぶことで、誰とも変えられない、「私」という人を創り上げたい。大学生長崎県立佐世保商業高等学校(長崎県)安藤香さん私には二歳年の離れた大学生の姉がいます。ついこの前まで同じ高校生だと思っていた姉がもう二十歳になります。今まで高校生と大学生の差をあまり意識していませんでした。しかし最近、姉が通う大学のイベントに参加した後から急に大学生のすごさを実感しました。普段、私は休日になると、家から外に出ることはありません。ただ今回は人数が少ないからと頼まれイベントに参加することにしました。そのイベントは大学生の研究発表の場で、参加者たちと大学生活や将来の夢について話す機会がありました。大学生の方たちはそれぞれ夢に向けての明確な目標があり、今何も考えていない私は少し焦りを感じました。そして、それぞれ違った夢に向かって頑張っていると知ってとても魅力的でした。私には具体的な夢や目標もなく、特に興味のあることもないので、大学生の方の話はとても魅力的でした。私とたった二歳しか変わらないと思っていた姉も、私よりもずっと大人で、将来のことを真剣に考えていると知って驚きました。たった二歳だと思っていた年の差が二歳も違うという考えに変わり、同時に、私も二年後にはそんな風に自分の夢を誰かに話すことができるか不安になりました。しかし、ここで得るものはとても多かったと思うので、今からでも自分の将来について考えていきたいです。そして、二年後には私の夢を誰かに自信を持って話したいです。今、声に出して言いたいこと熊本県立玉名高等学校(熊本県)井上知恵さん突然私達を襲った熊本地震。幼い頃からの訓練のおかげかすぐ机の下に隠れたため、家族は皆無事だった。しかし、私達は日頃から避難準備をしていなかったため、余震が続く中、母とあわてて準備をした。準備をする中で、私はとても後悔した。「なんば持っていこう、なんで準備ばしとらんと。」と。今回の地震を通して私は『備える』ということの大切さを学んだ。五年前には東日本大震災が起こり、誰もがいつ起こるか分からない天災に恐怖を覚えたはずだった。しかし怖いと思うが他人事のように考えてしまうのが私達の悪い癖だ。実際、私達家族も他人事のように考えていたため、落下物をさけながら準備をしなければならなかったのだ。今回の地震を他人事だと思う人がおそらく日本全国にたくさんいるだろう。しかし、その考え方を改めない限り、天災からの被害は大きくなるだろう。今、声に出して言いたいこと。それは天災を他人事だと思わずに向き合い、『備える』という考え方を持ってほしいということだ。例えば試験がある前はたくさん勉強し、試験に備えるだろう。だが天災は試験とは違い、いつ起こるか分からない。だから日頃の備えが必要なのだ。被害を最小限にするためにも各家庭が天災に対する危機感を持ち、備えてほしい。次に来る天災のカウントダウンは、もう始まっているのかもしれない。熊本地震。今これだけは私は言いたい。熊本県立玉名高等学校(熊本県)入江乃愛さん朝、目が覚めると空には絵の具のような青空が広がり太陽の光が私達に一日の元気を与えてくれる。毎日、当たり前のことを繰り返して生きている。しかし、四月十四日午後九時二十六分。家に弟二人と私の三人でいつものようにテレビを見ていると、今までにない