17歳からのメッセージReport2017

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17歳からのメッセージ2117歳からのメッセージ奨励賞学校特別賞応募参加校一覧学生審査員賞金賞銀賞グランプリ可能性があるからだ。実際私は友人から、Aさんのアンケート見えてしまったんだよねと話されたことがあった。また、プリントを裏返しで回収するのも正直言うと透けて見えている。自らの意志でなく見えてしまったという人は少なくはないだろう。私は学校で書くのではなく、家で書いて封筒などに入れて内容が見えないようにするなど、もっと配慮できるのではないかと思う。ちょっとしたことだがそれだけで防げることもあるはずだ。私はこの文章を書く時にこのことを書こうか正直迷った。しかし私は書くことにした。今私が亡くなった後輩にできること。それは、この文章をたくさんの人に読んでもらい共感してもらうこと。そのためのきっかけになればと願っている。学生審査員賞1作品大阪経済大学在学生が選ぶ優秀作品にも選ばれました。作品は、p.06学生審査員賞に掲載しています。今、親とけんか中のあなたへ。鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校(鹿児島県)桂妃菜さんもし中学生のころの自分に会うことができたら。私は自分の意見を持つことの大切さを伝えたい。昔から話すことが苦手で、いつも聞き役に徹していた。話したいことが上手くまとめられず、相手を苛立たせてしまうことも少なくない。そのせいか他人の意見に流されてしまうこともあり、自分の意見をきちんと主張することが少なかった。そんな私も高校生になった。自宅が高校から離れたところにあり、通学が不可能だったため、寮生活をすることとなった。それまで十五年間暮らしてきた地元と、新しく生活を始めた寮の違いに驚いた。始めのうちは、失敗を恐れ、今までのように他人の意見に流されて生活していた。しかしそのままでいられるほど高校生活は甘くない。度重なる部活のミーティングや寮での話し合い。私はそこでいかに今までの自分が意見を主張できていなかったか知ることとなった。他人の発言まかせにしていた私は意見を求められた際に、自分の意見を述べることができなかった。高校三年生となった今、寮生活も三年目に突入し、友人達と楽しい生活を送っている。相変わらず話すことは苦手だが、自分の意見はしっかり主張することを心がけている。意見をまとめるための時間はかかってしまうが、普段から発言をしていないといざというときに話せなくなってしまうことを知ってしまったからだ。今までの自分、これからの自分テーマ1自分の意見を持つこと函館白百合学園高等学校(北海道)坂井萌さん日がサンサンと降り注ぐ中、友と励まし合いながら部活動を行う日々。合唱練習のとき、クラスが一つになったかのように曲をこれまでで一番上手に歌いあげたときの達成感。やはり、このような情景を頭に思い浮かべたとき、「青春」という言葉も同時に浮かんでくる。「青春」を辞典で調べてみると、「人生の春にたとえられる時期」と書かれてあった。つまり、「青春」はハツラツに活動できる、今の十七歳の自分特有のものだと考えた。しかし、後日再度考え直してみた。「人生の春」ということは、人生にも春夏秋冬の四季があり、一度ではなく何度も四季がくり返され、「人生の春」はその「春」が訪れるたびに「青春」を感じるのではないだろうか。これらをまとめると、「青春」は人生一度きりではないということだ。私が考えるに、人はそれぞれの人生を歩む中で、「青春という名のストーリー」を制作していると思う。もちろんそのストーリーの主人公はそのストーリーを制作している自分自身だ。人生をがむしゃらに生きるのなら、そのストーリーはとても見ごたえのあるものになるだろう。対して、目の前の壁に行きづまる人生なら、どんなものになるだろう。私の「十七歳」は、「青春という名のストーリー」のプロローグの部分にあたる。私が高校生になり後輩が自殺した。詳細は明らかにされていないが、いじめだろうと言われている。いじめで自殺。よく耳にすることだ。いじめの実態調査や再発防止のために学校ではよくアンケート調査が行われるが、私はこのアンケートには意味がないと思う。なぜなら、事実が書けないから。オープンにアンケートをとっても、席の近い人に書いている内容が見られる十七歳の自分は、今どこにいるのか。宮崎県立宮崎大宮高等学校(宮崎県)野中遥さん今、私ができること宮崎県立宮崎北高等学校(宮崎県)松元優貴那さん奨励賞●90作品