17歳からのメッセージReport2017

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応募参加校一覧17歳からのメッセージ2617歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞とても賑やかだ。しかし、その賑やかさの中に挨拶を聞く機会は少なかった。自動改札がない私の最寄り駅でも、もっと多くの挨拶が飛び交っていたのに。私は気付いた。逆だ。駅員さんとふれあう機会があるからこそ、自然とコミュニケーションが生まれるのだ。どんなに焦っている朝も、どんなに疲れた夕方もそこには笑顔があった。心で周りを見ると、私の故郷もまだまだ終わったものじゃないぞ!と嬉しい発見がたくさんあった。身近にある温かさは忘れがちになるが、大切にしようと思う。私は電車通学である。私が住んでいる地域は田舎で、電車の本数が少ない。また、通学に約1時間ほどかかるので、出発時刻の早い電車に乗らないと学校に遅刻してしまう。私はだいたいいつも7時11分発の電車に乗っている。これを逃がすと、次は7時28分発の電車になってしまい学校に着くのは遅刻ギリギリの時間になる。ある日私は珍しく1本早い6時53分発の電車に乗った。その日は模試の日で学校で勉強しようと思ったからだ。電車に乗ると男子高校生と思われる人の隣の席が空いていたので、私は英単語帳を開いたまま車内での時間を過ごした。学校に着き単語帳を開くと挟んだはずのお気に入りのしおりがなくなっていた。それから約1ヶ月後、その日は雪が降っていたのでまた早めの6時53分発の電車に乗った。偶然にもこの間の男子高校生と思われる人の隣の席が空いていたので座ると、彼は自分のかばんをあさりはじめ、そして何かを見つけて私に差し出した。それはなくしたはずのしおりだった。約1ヶ月もの間、再会できるかわからない私に渡そうと思い持っていてくれた彼の優しさにとても感動した。私もこの人のような強い優しさのある人間になりたいと思った。優しさリスペクト金沢高等学校(石川県)中郷花保さんつまり「ふれあい」とは、「お互いにわかりあう為のコミュニケーション」と捉える事ができます。私はこの「ふれあい」にいつも助けられてきました。小学校で受けていたいじめ、中学校での慣れない部活、そして、高校に入ってすぐの知らない人に囲まれたプレッシャー。他にも沢山ありましたが、このような「人」との関係をもつ時、改善する時には必ず、「ふれあい」さんの力を借りてきました。しかし「ふれあい」さんは、扱い方が非常に難しく、一歩間違えると、相手との関係が崩れてしまったり、思わぬ方向に脱線してしまう事もあります。「ふれあい」さんの力をうまく使いこなす為には、「勇気」を出す事が一番効果的です。車があってもガソリンが無ければ走る事が出来無いのと同じで、どんなにふれあい力があっても、自分の勇気が無いと、あまり力を発揮しません。しかし、「勇気」だけあっても「ふれあい」さんの力が欠落してしまっていては、元も子もありません。つまり「ふれあい」と「勇気」は、互いが互いを必要とする関係です。私が毎日利用している駅には自動改札がない。都会では当たり前に存在しているのに。私の故郷は田舎だ。そしてそんな故郷が嫌いだった。はやく都会に出て行きたいと思っていた。旅行で都会に行ったときはいつも華やかで、夜になっても寂れない景色に憧れる。帰るときは窓の外がどんどん殺風景になり寂しくなる。その度に故郷に自信や誇りを持てずにいた。もしも都会の方に進学するとして、自分の故郷の長所が言えないなんてとても悲しい。何かひとつだけでもそれを見つけようと思い、祖母と東京を旅行した。「都会にはあって、田舎にはないもの」はたくさん目についたが「田舎にはあって、都会にはないもの」を探すのは大変だった。なぜなら、私は目で見たものだけで判断していたからだ。心で見るという一番大切な作業を私は今まで忘れていた。都会には電車が絶え間なく走っていて、人もたくさんいる。自慢の故郷高岡第一高等学校(富山県)坂野上涼子さん私の人生を変えた友人は、地球の裏側に住んでいる。三日間の短い期間を共に過ごしてから三年が経った今、私は国際語科に在籍し、英語の道を進んでいる。三年前の冬休み明けに、彼はジャイカ研修生として、私のクラスの一員となった。私が住む地域にある中学校は、「学校体験」として研修生の受け入れをしており、私の中学校もその一校だった。彼と私達の仲が良くなるのに、そう時間はかからなかった。フレンドリーな性格だった彼は、すぐにクラスに打ち解け、母国であるブラジルのことについて教えてくれた。私は世界に今まで以上の興味を持ったと共に、自分の英語力が世界レベルに及ばないことを実感した。日系ブラジル人である彼は、母国語と日本語に加え、英語も達者だった。私も幼い頃から英会話を習っていたが、彼の英語力の足下にも及ばなかった。「もっと英語を上達して、世界のことを知りたい。」と言った私を、彼は「努力家の君ならできるよ。」と後押ししてくれた。あれから三年が経っても、彼と過ごした三日間のことは鮮明に覚えている。高校受験でこの学科を選んでから、私は英語の勉強に力を入れている。世界のことを知るために。そして、研修最後に交わした、「お互い成長して、また会おう。」という約束を果たすために。「ふれあい」。僕はこの言葉が好きです。人として生きていく中で必ず必要となってくるコミュニケーションの一つでもあり、人との関係を築くきっかけにもなります。辞典で引くと、「お互いにわかりあった気持ちになる」と書いてあります。人とのふれあいの中で…テーマ2私がいま、ここにいる理由横浜隼人高等学校(神奈川県)齋藤澪美佳さん「ふれあい」と「勇気」新潟県立柏崎工業高等学校(新潟県)江尻翔哉さん