「快適性と省エネ性に配慮した戸建て住宅のエコリフォーム提案」 審査結果報告
| イベント名称 | 「快適性と省エネ性に配慮した、校舎のエコリフォーム提案」審査結果報告 |
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| 発表・審査日時 | 2008年12月6日 |
■総評
大阪経済大学周辺市街地内に建つ中古住宅(敷地面積約223u、建築延面積約127u)を対象として、「快適性と省エネ性に配慮した戸建て住宅のエコリフォーム提案」を課題として、7提案を提出して頂きました。
提出して頂いた作品は、実際に建築設計に携わっている専門技術者の皆様によるもので、積極的な環境への取り組み姿勢が伺われ、いずれも特徴ある力作ばかりでした。
審査は、甲乙付け難く長時間に渡り難航しました。課題への熱心な取り組みに、審査員一同敬意を表する次第です。
7提案につきまして、厳正な審査の結果、
・最優秀賞
・優秀賞
そして特別賞として
・特別賞(アイディア賞)
に決定致しました。
また、今回はすべての作品がある一定の水準を越えていたと判断致しましたので、他の3作品も「佳作」とすることにいたしました。
■講評:最優秀賞「木津田 秀雄さん」
高気密高断熱化やトリレスによる夏期日射遮蔽、そして太陽熱パネルと水チューブ(アクアセル)による冬期の蓄熱、加えて、台所と居間を一体的にし、上部空間からの自然採光と冬季のダイレクトゲイン、夏季の通風など様々な省エネ環境配慮手法が、季節を通じ、パッシブ手法とアクティブ手法を総合的にバランスよくとり入れた具体性のある提案となっています。以上のようなことから、最優秀賞として高い評価を得ることとなりました。
ただし、居間等は大空間となり、省エネ性に難とも言える点もあり(たとえば高窓部分の夜間断熱方法など)、また、暖房用として太陽熱を空気集熱する案となっていますが、暖められた空気を水に蓄熱するには、空気→水の熱伝達に多少無理があると思われます。むしろ水集熱方式の方が集熱量、温度ポテンシャルが高く、システムとして再考の余地があると言えます。また、蓄熱体水チューブの効果は期待できるものの、建物内部(2階床)に水槽を設けることは、水漏れなどのリスクがあり工夫を要すると言えます。
■講評:優秀賞 「大橋 芳雄さん」
曳家を行い、建物全体を約30度回転して居間を南に向け、建物の凸凹を無くした平面計画などを行い、シンプルで斬新な提案になっています。世帯構成、将来予測等もリアルな検討がなされた提案と言えます。耐震補強を行いながら外断熱を取り入れ屋根への断熱や、曳家に伴う新設マットスラブ基礎による地中熱利用、各種省エネ設備など具体的な取り組みとなっています。また、省エネ計算も提示され説得力があり、技術的なバックボーンをしっかり構築する姿勢が伺えます。以上のようなことから、優秀賞として高い評価を得たといえます。
ただ、マットスラブ基礎に設置されたクールヒートチューブの地中熱利用において、「夏季には熱交換換気を行なわない方がよいのでは?」との意見もありました。曳家により冬期の日照条件がどれだけ改善されるかについても、言及して欲しかったと思います。また、提案資料が一般の設計図書のフォームとなっており、図面表現にもう少し工夫が望まれ、折角の提案がより解りやすくなったのではないかと思われました。
■講評:優秀賞「東山 俊之さん」
「スローな建築」をテーマに、東棟と西棟の間に土間の吹き抜け空間を作り、快適性・環境性等の改善を試みた、機械に頼らないパッシブな環境共生住宅を目指した提案でした。土間空間は、通り庭的な位置づけで面白い平面計画が創出されています。外壁や間仕切り壁などの材料や構造に工夫を施し、また、吹き抜け空間を利用し通風の確保や庭に落葉樹の高木を配置しながら、夏の日射遮蔽と冬期の日射確保を行うなど、様々な工夫がされています。周辺環境との調和にも配慮した着眼点が面白い提案となっています。
審査では、議論の末、次世代を担う若手の建築家として、今後の活躍の期待も込めて優秀賞として評価されました。
■講評:特別賞(アイデア賞)「新田谷 敏雄さん」
「人と環境に優しいエコリフォーム住宅」と銘打って、家族が集まって楽しい空間を作りながらECOな生活を期待した「アイディア満載」の提案です。断熱障子、調光固定ルーバー、雨水床下貯水、ハイブリッドソーラー瓦等面白い省エネ要素技術が沢山盛り込まれ、とても自由奔放で夢を感じる提案です。
審査では、それらの一部に実現性の課題があるという指摘もなされましたが、意欲的な取り組み姿勢と数々のアイディアに評価が集まり、特別賞を設けることになりました。これらのアイディアは、エコリフォームを考える姿勢としてとてもすばらしいことと言えます。材料、構造、省エネ性等の技術的な具体化検討により、実現に一歩近づく可能性があるものと期待します。










