第1回「ビジネスにおける信頼と合意‐契約成立を巡って」

経営学部 授業公開2013  

2013年度・経営学部の授業公開が、前期15回・後期15回の日程で4月12日(金)からC館-31教室で始まりました。この特殊講義は、ビジネス法学科で展開する「経営と法の融合教育」に携わる専任教員が、各担当分野のエッセンスを独自の方法で提示するオムニバス講義です。経営学部学生だけでなく、学外の方もご臨席いただけます。

「ビジネスにおける信頼と合意—契約成立を巡って」 経営学部 教授 北村實

第1回の担当は契約法を専門とする北村實教授で、講義のテーマは「ビジネスにおける信頼と合意—契約成立を巡って」。本学を卒業する学生の多くが営業系社員になる状況を踏まえ、ビジネスにおける自身の行動基準をどう契約法のなかに見つけるか、三つの契約事例を掲げて考えた。

「私たちの社会は親子関係や国と国民の関係などの少ない例を除き、基本的に契約社会。特にビジネスにおいて契約は日常的行為であり、行き違いやトラブルが発生して裁判に持ち込まれるケースも発生します。その場合、どのような内容の契約が成立していたのかが判断の最終ポイントとなります」と北村教授。まず土地売買に関する事例-1で、契約成立以降の双方の義務と権利、契約が成立したと法的に評価される段階、契約が頓挫した場合の損害賠償などについて考えた。そして事例-2として、大型ビルの賃貸借契約に関わる著名な事件を紹介、続く事例-3では大学対学生の「在学契約」を身近な事例として掲げ、入学金や授業料を払った後の入学辞退(契約破棄)について、契約成立と評価される時期、契約破棄の場合のペナルティ(入学金や授業料返還の有無)などついて解説した。

その後、民法の規定や専門用語、論議されている民法改正の方向性や内容についても概略を説明。最後に「ビジネスの相手との信頼を築く活動や合意に至る過程を契約法的に位置づけることで、裁判に象徴されるような事後的解決ではなく、事前のより確かな行為基準・判断能力を身に付けることができます」と、契約法を学ぶ意義をアピールした。