学長・野風草だより

No.241~250

No.241 2012年7月4日(水)

大学教育の未来を考える

 マスコミ関係の研究センター主催で、大阪のホテルで朝食会形式の勉強会が開かれ参加しました。宇宙プラズマ物理学が専門の松本紘京都大学総長が、「科学技術と未来」というテーマで、これからの大学教育のあり方を、京都大学での事例をふまえながら、わかりやすくお話しされました。


 今の学問に対する根本的な問題意識として、人類の複雑課題に対して枝葉へ目が向きがちで、根幹の「務本之学」を再度構築しないといけないのではないか、またグローバルやイノベーション人材を画一的に育成しようとしているのでないか、もっと感性を重視して自由な研究を行えるシステムを大学でこそ構築すべきではないかと、言われていました。そのために京都大学では種々の制度改革を行っていることが紹介されました。最後に、今必要な人材を育成しても間に合うわけがない。次の時代に必要な人材を今から育てる、「教育」から「育人」への発想の転換が必要なことを強調されました。


 こうした外部の勉強会に出ると、大経大での狭い枠、目先の些事に捉われがちな自分に気が付かされます。学生を取り巻く社会環境や時代状況の変化を意識しながら、大経大ならではのきめの細かい教育を実現していかなければなりません。100周年を展望して、世間のうわついた掛け声に惑わされることなく、大経大でしか言えない教育信念を持つ必要があります。他の教職員の皆さんも外部での研究会などに頻繁に出られていることと思います。今後ともそうした機会を活かしていくとともに、学内の教育改革に是非とも結びつけていきたいものですね。